29日放映。奥深い、奥ゆかしいNHK教育ETV特集、今回のテーマは、1960年代に活躍した詩人・寺山修司と団塊の世代。1960年代のあの若者たちの尋常ならざるお祭り騒ぎ的熱気は何だったのか。高度成長の真っ只中、団塊の世代は東京を目指し、そしてとった行動の数々、その結果生まれた様々な流行や社会現象~集団就職・歌声喫茶・ゴーゴー喫茶・ジャズ喫茶・ヒッピー族・フーテン族・サイケ族・・・そしてその精神的仕掛け人としての寺山修司・・・東京見世物小屋大計画、アングラ劇団旗揚げ・・・。やがてその熱気・お祭り騒ぎは急激に政治化し、東京は騒然とし。でも結局それは団塊世代が自分探しのためにとった行動であり、40年後の今日、会社から吐き出される団塊の世代の自分探しが再び始まる、というとても分かりやすい、面白い結論でした。それにしても、寺山修二さんの異才というか、鬼才というか、それを支えた時代の熱気というか。スゴすぎます。40年後の今になって当時の人たちの行動を見ると「ナニやってんだこのヒトタチ」ですけれど、本来若者が持っているパワーを存分に爆発させている点、なんかうらやましい。今どきの渋谷系、アキバ系などなどムーブメントもぶっ飛んでしまうような。それにしてもオモシロい内容でした。進行役の活弁映画監督・山田広野さんの語りも最高でした。クローズアップされていた寺山さん制作のTVドラマ「一匹」もかなりきてました。まだ5月にして、今年放映番組の私的にNO1!をやってもいいくらいの内容。おそるべし、ETV特集、いつの回にも増して気合入ってました。
・番組評価~なし