讃岐国巡拝4月26日 67番、別格15・17番 | しこくあるく

しこくあるく

四国霊場歩き遍路の記録を中心に、寺社巡りや城郭探訪など旅の日記と徒然の感想を書き連ねています。

(つづき)
池田市街地を抜けロープウェイ乗り場を過ぎて国道から山門までの狭い道へと右折した。山門前には高灯籠がある。


高灯籠(国の登録有形文化財)


箸蔵寺山門前から阿波市方面の眺め

ロープウェイ完成前には賑わっていたのであろう山門前には潰れた店が一軒ある。以前参詣した時と同様に門前から600段ほどの石段を登ることにした。


箸蔵寺 山門(国の登録有形文化財)

流石は金刀比羅宮奥の院だけのことはある金刀比羅宮ほどではないが石段が多く本殿(このお寺は本堂とは云わない)までの参道が長い。


箸蔵寺の広い参道

もっとも、ロープウェイを利用すれば本坊までは上がることが出来るのだが。でもお寺を味わうには山門から登った方が苦しくとも面白い。


天狗の石像


反対側は烏天狗だ

新緑の参道を登る。本坊に上がる頃には汗が滲んでいた。


石段が続く


振り返ると鞘橋


本坊が見えてきた


ツツジがきれい

ここからまだ更に階段をもう少し上がる。


階段の先に鐘楼堂(国の重要文化財)


この階段を上がれば本殿 右側に薬師堂(国の重要文化財)

上がった先、本殿のある場所は、エアドラさんも書かれていたが、とても広い。


広い本殿のある場所 奥に本殿(国の重要文化財)


本殿の怖い天狗と烏天狗の扁額


立派な手水舎(国の登録有形文化財)

昔の人が削って広げたのならば大工事だったろう。境内の建物は概ね江戸時代後期のものが多く、本殿はじめ多くの建物が国の重要文化財に指定されている。


天神社(国の重要文化財)

別格の寺院は参詣者が少ないが、この日は自分も含めて10名ほどは居ただろうか。

箸蔵寺を後に讃岐札所最初の雲辺寺へと向かう。国道32号の峠道を香川方面に走り、途中から県道へと抜ける。道が細く曲がりくねっている。途中の桜が見頃で綺麗だ。歩いていたら間違いなく立ち止まって何ショットか写しているだろう。車なので眺めながら通り過ぎた。四国最高所、雲辺寺の駐車場へ到着した。山上の駐車スペースはほぼ満車状態である。参道を歩いてゆくと車道用の料金所が出来ていた。


雲辺寺 本堂


雲辺寺 大師堂(高野山奥の院と同様の造りとなっている)


おたのみなす 腰掛けて願い事をする(何を願ったかは、ひ・み・つ)

参拝の後、納経所では”おたのみなすバッヂ”を頂戴した。再び駐車場へと戻る途中、歩きの方が上がって来られた。1年前のゴールデンウィーク中に自分もああやって登ってきたんだ。絶好の天気で良かったね、お遍路さん。「お疲れさま!」と声を掛けると「Yeah!」の返事だ。海外の方だった。最近は本当に海外からのお遍路さんが多い。

大興寺へ向かう。途中の分岐を降りようとすると通行止めである。仕方なく薬師峠ルートから向かうことにして箸蔵寺から来た道を戻った。ノロウチの分岐点から薬師峠への分岐には”大西さん宅まで通行可”と書いてある。行けるだけ行ってみようと車を進めたのだが、不安になった。Uターン出来る場所を探して走り分岐まで戻ることにした。大興寺と別格十六番の萩原寺は諦めた。別格十七番の神野寺ならば行けるだろうと気持ちを切り替えた。薬師峠の県道はとても細い。対向車に出遭わなければ良いがと思っていると運悪く対向車だ。こちらは広い場所がない。対向車にかなりバックして頂いた。すれ違う際に窓を開けて相手と言葉を交わした。見るとお遍路さんである。「無理かな?」「分かりませんが、通行止めとあったので不安なんで引き返しました。別格も回ってるんで大興寺諦めて満濃池の神野寺へ行きます。離合ありがとうございます。」「了解、こっちも引き返すわ。」愛媛ナンバーなので大興寺を次回に回しても比較的簡単に来られるだろう。その点、近場は諦めも付けやすい。

結局、県道6号を国道32号まで引き返す羽目となった。猪ノ鼻トンネルを抜け香川県へと入った。財田で国道を右折し満濃池へ。


日本一のため池 満濃池

堰堤上が駐車場となっており車を駐めた。


神野寺 山門

4時半近くとなりもう夕暮れ近い。それでも神野寺はまずまずの参拝者があった。読経しているとマイクロバスの団体さんも来られた。このお寺には大師堂がない。階段を登った先にある満濃池を見下ろす大師像が大師堂の代わりだ。読経を終えた頃に団体さんも上がって来られた。4時半過ぎ、打ち終えて帰路についた。

お接待を差し上げたが、一応に皆さん明るい。自分も逆に笑顔というお接待頂いた。
無事の巡拝と、出会いに感謝。
南無大師遍照金剛