伊予国巡拝4月26日 61番~66番、新四国34番 | しこくあるく

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四国霊場歩き遍路の記録を中心に、寺社巡りや城郭探訪など旅の日記と徒然の感想を書き連ねています。

ネパール大震災で被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。一日も早く平静を取り戻せるよう願っています。また、亡くなられた方々のご冥福を衷心よりお祈り申し上げます。

2月末に引き続き、小豆島を歩いた翌日に再び朝4時に車で家を出た。
気温が上昇しているため、今回はお接待に500mlペットボトルを10本、クーラーボックスに詰め込んで車に乗り込んだ。昨年夏に引き続き車遍路を行いつつ、歩きの方のみに飲料接待も行う。

水島ICより高速道に乗った。伊予小松ICにて一般道へと入った。歩きの際にお詣りのみだった横峰寺へ向かう遍路道の麓にある妙雲寺へと向かう。
大頭交差点から少し西にコンビニがあるので、朝6時過ぎ、ここで朝食を摂った。店員さんが「今朝は寒いね。」「そうですね。でも天気良いんで日中は気温が上がるんじゃないですか?」と言葉を交わした。最近はコンビニで手軽にドリップコーヒーが飲めるので有り難い。車内で弁当を食べていると、歩きの男性が早速コンビニに入って行く。やっぱりこの時期は多い。泊まりは、しこくやか?

朝食を終え妙雲寺へ車を進めた。駐車場に車を駐めると、先ほどの男性が妙雲寺の門前で手を合わせ、横峰寺へと歩を進めていた。「ちょっといいですか!」と声を掛けた。怪訝な顔で立ち止まる。ペットボトルを差し出すと「有り難い、助かります。」とお礼と共に納札を頂いた。少しお話しした。奈良の方で前日から歩いており、やはり、昨夜はしこくや泊だったとのこと。ゴールデンウィークの大型連休を避けて5月1日まで歩くそうだ。車1回、歩きは初めてとのことである。この方もどうやらお四国病患者になりつつあるみたいだ。星ヶ森にも行くとのことで、ならば横峰寺で星ヶ森の納経印も頂くよう勧めた。無事を祈って別れた。
妙雲寺にお詣りし、7時を回って納経印を頂いた。


新四国曼荼羅霊場第三十四番 妙雲寺

お寺を出るとまた一人、歩きの方である。呼び止めてお接待を差し出した。この方からも納札を頂いた。兵庫からでかなり軽装である。通し打ちで28日で回りきるそうだ。1日40kmを目安に歩いていて、この方は今日は西条駅前まで歩くとのこと。健脚である。自分も40kmぐらいは歩けるとは思うが、毎日ぶっ通しは自信がない。先を急いでおられる様子だったので会話もそこそこに無事を祈って見送った。

今回最初の札所、61番香園寺へと向かった。途中、史跡法安寺とある。1km北に入ったところなので気になって行ってみた。牡丹寺でこの時期駐車場は有料となっている。気にはなったが止めて国道へと引き返した。

7時15分、香園寺に到着した。大聖堂の中へと入り読経を行う。


香園寺 大聖堂

次の62番宝寿寺へは8時前に着いた。


宝寿寺 本堂

歩きらしい女性2人と話していると新居浜から伊予小松駅までJRで来て新居浜まで歩くそうだ。四国の遍路道沿いの方はこういったことも出来る。地の利、羨ましい限りだ。この女性達にもお接待を渡した。さて、宝寿寺、納経は8時からである。それもあって妙雲寺、香園寺を7時台に打つよう計画した。

番外霊場の芝之井に行ったことがないので行って見た。道は細いし駐車場がないので遠目に見て諦めた。次回歩くことがあれば訪れてみよう。
8時25分、63番吉祥寺を打つ。


吉祥寺 本堂


吉祥寺境内のモニュメント ”巡りゆく思い”


吉祥寺境内 ツツジとボタン

次いで9時前に64番前神寺へ。


前神寺 本堂

納経所前では歩きのご夫婦が休憩されていた。話しかけてお接待をお渡しした。神奈川から来られており、打ち残した吉祥寺、宝寿寺を打って帰路につくそうだ。

前神寺から65番三角寺までは距離がある。歩きでは1.5日がかりのコースだ。途中、歩きの方を見つけたのでお接待を渡した。9時過ぎで既に残り3本となった。特にこの時期は歩いている方が多いと思える。

途中、別格12番の延命寺に立ち寄った。既に昨年、歩きの際に打っているのだが、千枚通し護符で有名なお寺なので親のために護符を頂いた。ここにも歩きの男性が2人。一人はお渡ししたが、もう一人は拒否し去って行かれた。お渡しした男性と話していると群馬から来られたそうだ。別格も含めて歩かれているそうで、本日は伊予三島まで、翌日は民宿岡田から別格15番箸蔵寺へ向かうそうだ。群馬からだと往復の旅費が大変だと仰った。また、この方は黄色い表紙の地図を持っておらず1枚ものの地図で歩かれている。みんなに持つよう勧められたが、もう半分以上来たので今更買うつもりはないとのことだ。

66番三角寺には11時20分に着いた。


三角寺境内


三角寺 小林一茶句碑”是でこそ 登りかひあり 山桜”

ここで伊予の霊場はお終い。境内には歩きの男性が休憩しておられた。打ち終えて階段を下りると丁度その男性が階段を下りて地図を見ているところだった。引き留めてお接待をお渡しした。初遍路で通し打ちとのことだが、定年後に歩かれているのだろう。今日は民宿岡田泊だそうだ。岡田では夕食時に名物の宿のオヤジさんの雲辺寺攻略と観音寺までの道案内講義が聞けるとお教えした。ペットボトルは残り1本となった。

三角寺を出ると正午となった。別格二十霊場十五番札所箸蔵寺(はしくらじ)へ向かうことにした。何処かで食事も良いのだが、面倒なので途中のコンビニで弁当を買って車昼食を摂った。愛媛県を後に徳島県へと向かう。椿堂も昨年の歩きで打ち終えているので先へと向かった。椿堂から国道への合流地点で歩きの方を発見した。丁度、車を駐めるスペースがあったので、駐車して最後の1本をお渡しした。この方も岡田泊だそうだ。境目トンネルまでの坂の途中、2人の歩きの方を見かけたが残念ながらもうお接待はない。結局これもご縁というものだ。相手は気付いていないだろうが車の中で頭を下げながら、箸蔵寺へと車を進めた。
(つづく)