こんばんは!
 
昨日2024年1月27日、劇団四季「ウィキッド」東京公演が千秋楽を迎えました!
おめでとうございます!🎉
 

 

たくさんのカテコ、盛大な拍手とキャストの笑顔で締めくくられたようですね、涙! 拍手

 

1公演も落とす事なく千秋楽を迎えた安堵とともに、8月からの大阪公演を控えて、観客も関係者各位もまだこれから!という流れの前向きな千秋楽だったのではないでしょうか?

 

一昨年の5月30日、四季の会報誌「ラ・アルプ」6月号を開いた時に飛び込んできたの衝撃、今でも忘れらません。
 
 
あの日からはや1年と8か月、東京開幕して3か月、ワクワクとドキドキがもう止まらない♪毎日でした。
 
先行抽選で初日・楽ともに外れて凹みまくったり、キャスト候補発表やらお稽古写真に一喜一憂したり、先行予約日に「アナ雪」観劇入れてて大苦戦の末、浜松町のホームでやっと希望日ゲットできた事などなど...何だか今となっては遠い昔のことのような気さえしています。
 
そんな私は、前楽である一昨日1月26日に東京再演最後の「ウィキッド」観劇でした。
 
 
秋劇場は今年5月から11月まで「ゴースト&レディ」2025年4月から「BTTF」の上演が決まっていますから、もうこの光景も当分は見ることが出来ないことが確定しています。
 
 

【この日のキャスト】

 

グリンダ 中山 理沙

エルファバ 三井 莉穂

ネッサローズ 若奈 まりえ

マダム・モリブル 秋本 みな子

フィエロ 富永 雄翔

ボック 緒方 隆成

ディラモンド教授 田辺 容

オズの魔法使い 飯野 おさみ

 

【男性アンサンブル】

清川 晶

品川 芳晃

帶津 翔太

佐野 隼平

安倍 大夢

見付 祐一

菱山 亮祐

奥村 響

長友 デビッド洋輔

 

【女性アンサンブル】

渡辺 夕紀

古木 瞳

小川 晃世

高木 千晶

倉橋 由衣

藤田 真由美

榊山 玲子

石田 真子

杉山 由衣

 

この日の席は先行予約で何とか競り勝った2階席サイド前方。

全体が見渡せ、ほとんど見切れなし、前の方の頭かぶりもない良い席でした。

 

 
2階席は初回観劇以来でしたが、この日は「ウィキッド」の世界観を見事に投影したケネス・ポズナーさんによる傑作照明デザインを心ゆくまで堪能しました。
歯車の形に誂えられた床に広がる魔法のモザイクや格子の変化フィエロの城の窓の反映魔法使いと私♪でのシズの街の情景や、オズの宮殿で不穏な事が起きる時の赤く染まる背景も、その多様な効果に心奪われます。
考え抜かれた天才的な装置や照明は他に類を見ない細やかさ。
アナログとデジタルを融合させた、今もまったく古臭さを感じさせないこの舞台機構が20年も前に組まれただなんて信じられない、観劇の都度にそう思います。
 
グッドニュース♪の出だしのブラスの一撃で目頭がツーンと熱くなるのは、もう条件反射です。
約2か月ぶりの「ウィキッド」で新鮮な心持ちだった事もあり、オープニングから涙がこみ上げ、各シーンで盛り上がり、ずっとグズグズのままの観劇でした。
 
表情はオペラグラスを使わないと見えない距離、お気に入りのシーンだけはオペラでとらえて、他は全体を見ようと心がけており、2階席からの見事なダンスフォーメーションと振り付けの妙にときめきまくりでした。
振り付けが本当に素敵なんですよね。
短いスパンで物語に繋がるダンスシーンばかりで、一大ダンスナンバーがあるわけではないのですが、とても印象的で目を引く振りが多いんです。
またそれを見せてくださるキャストのスキルの高さ、決めのポーズの美しいこと。
おとぎ話感ありながらも今見るとまた斬新な衣装も、時を置いてのウィキッド」がもたらしてくれた視覚的な喜びのひとつでした。
 
聴き慣れたはずの楽曲にも毎回胸を高鳴らせ、1曲1曲の持つ破壊力に身を委ねました。
スティーヴン・シュワルツさんが手掛けた「ウィキッド」のソロナンバーは、ご自身が「曲の中で旅をする」と語ってらっしゃるその通りの展開で、どれもドラマティック。
1曲の中で緩急が豊か、ひとつのストーリーになっているので、歌い手の歌唱力だけでなく演じる力も試されるナンバーばかり。
今回のエルファバ、グリンダの4人のキャストの皆さま、本当に素晴らしかったです。
 
この日のエルファバ、三井莉穂さん、登場時から大拍手起こってました、胸熱。
魔法使いと私♪は序盤の2回で拝見した時より格段にエモーショナル。
エルファバの希望と明日が見えました。
三井さんのエルファバは私にとってとても新鮮で、こんなにも「レディ」を感じるエルファバは初めて。
たおやかでデリケートで、その強がっている姿を見ると何だか守ってあげたくなる、私だけかもしれませんが自分がフィエロになったような感覚に陥るんです。
立ち姿の美しさもその一因かも、緑でも煌めきが隠せません、魅力的。
自由を求めて♪ではマントを纏った後の「西の魔女」として浮かび上がった姿が、今まで感じたことのない憂いを含んだエルファバ像でときめきました。
ナチュラルな地声の強さでの正統派DG、もちろん歌い上げは完璧。
個人的には、圧倒されたとまではいかなかったのですが、暗転後の大拍手とどよめき、歓声がその完成度を物語っていました。
2幕、総督室での若奈まりえさんネッサとの応酬が見事なテンポで見応え。
そして、二人は永遠に♪のフィエロを見つめる潤いある眼差しとしなやかなアクション、どんどん美しく強く、終盤の恋する三井さん、圧勝。
 
またグリンダの中山理沙さんも、強いソプラノの力のみならず、演技力の高さ際立つ全身全力のグリンダでした。
1幕のくるくる変わる声の表情、小刻みに入れ込まれる情報量多めのアクション、卓越したコメディセンス、生命力溢れるグリンダに引き付けられっぱなし。
中山さんのポピュラー♪ポピュラー♪苦手な私でさえも受け入れざるをえない力技で、ここまでやっていいの?とフィジカルの強さ含めて感嘆するしかなく、世が世なら表に出なかったポピュラー♪だよね?

自由を求めて♪でのエルフィーとのコントラストもわかりやすく、このナンバーが引き立つグリンダでした。

2幕で打たれて打たれて、ラストの「護衛兵!」での凄みある様変わりがさすが。

四季の並み居る強つよソプラノ陣の中でこの役を射止めたの納得、ブラボーです、中山さん。

 

若奈まりえさんのネッサは今期東京公演の珠玉。
はじまりの樹の神話」のハシバミの時に感じたまりえさんのダークサイドが、ネッサとして炸裂、圧巻でした。
総督室での修羅場後、泣き濡れた目のまま車椅子を押して捌ける姿に毎回痺れてました。
 
この日のフィエロは富永雄翔さん、ダンスがとても魅力的です。
フィエロに憧れてプライベートでも何回も演ってるという銅像決めポーズ、背景を知っているだけに顔がほころんでしまいます。
王子というよりリアルな同級生感があって、ライオン救出時&二人は永遠に♪では、素の優しさが滲み出ててるような独特な甘さがあり、不思議な存在感。
 
秋本みな子さんのモリブル先生も素敵でした。
かわいいのに歌強くて、十八番のお天気魔法でのウィンク、ラストの変り身、忘れらません。
 
私の東京ラストはオズ大王は飯野おさみさんでした。
ちゃみさんの軽やかな歌声と余裕あるステップをまた見る事ができて嬉しかったです。
明戸さんオズも拝見したかったな、あの幕前アナウンスだけでもペーソス溢れる大王が目に浮かぶ。
 
2幕途中から客席内にすすり泣きが溢れて、お客さまの感情の盛り上がりを拾ってまた涙。
私の両隣の方もめっちゃ泣いておられた。
私も、フィナーレのグリンダの切ないソプラノと群衆のコーラスで滂沱。
カテコで飛び出してくるアンサンブルさんの中に、初演キャストの清川晶さんと品川芳晃さんを見つけてしまうとまた違う意味の涙が溢れてしまいます。
エルグリ登場すると、フー!の嵐。
万感の表情のキャストの皆さま、緒方さんボックのつやつやに輝く笑顔が眩しい!
アナウンス後も鳴り止まない拍手と喝采でもう一回エルグリお二人で出てきてくださった。
 
なかなかチケット増やせなかった今期の東京「ウィキッド
大阪公演も決まり、まだ終わりじゃない!とホッとした事もあり、12月3日以降見に行けなくてもスンとしてましたが、時間を開けてまた見てみると、わかっているのにずっと響きっぱなし、作品の持つ力をあらためて思い知った前楽観劇でした。
 
真瀬はるかさん、独自の解釈のもとに、気品と優しさと煌めきを重ねた、美しく一切の隙ないグリンダ。
小林美沙希さん、圧倒的なパワーボイスを後ろ盾に、生来と思われるパッションを歌唱化できる技、全身から滲み出る圧。
このお二人の存在もまた東京再演「ウィキッド」が盛り上がった大きな要因だと思います。
 
東京再演、本当にありがとうございました!
大阪公演あるからね!結構長いの嬉しい。
噂の新キャスト、どなたが来るかな?
まだまだ終わらない劇団四季「ウィキッド」、カンパニーに幸あれ!