芳村思風一語一会 vol.5881
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全肯定すれば敵はいなくなる
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これまでの理性の哲学は、
自分の考え方の正しさを証明するために相手の間違いを指摘し、
考え方の違いを受け入れてこなかった「閉鎖系の哲学」だった。

感性論哲学は、違いを理由に対立するのではなく、
違いの中から相手のいいところを取り入れて、
成長する「開放系の哲学」。

考え方の違いや意見の違いをすべて受け入れて、
包み込んで自分の考え方を成長させていく全包容の哲学。
全肯定の哲学。
どんな考え方とも敵対することはない。
感性論哲学には、敵はない。

考え方の違いから学んで、自分の考え方を成長させる。
なぜ違うのか、その原因は何か、違いから学ぶ。


思風会通信「風の思い」 
2021.8.1 
 
やさしい笑顔と光がすべての方に届きますように・・・  
  

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・9月6日(土)東京思風塾
13:00~15:30 ZOOM
参加費:5,000円

問合せ
思風庵哲学研究所
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芳村思風一語一会 vol.5880
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対立の意味
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「対立とは、今自分が成長するために
学ばなければいけないものを
持っている人間が誰であるかを
教えてくれる現象である」
という新しい解釈をしている。

自分と考え方や意見の違いう人間は、
戦う相手ではなく、自分の考え方の足らないところを
補ってくれる人間なので、お互いに相互補完の関係にある。

考え方や意見の違いを許し、受け入れる力が「愛の実力」。
考え方の違う人間と戦うのではなく、
力を合わせて共に成長すること。
これが、新しい成長の原理。

対立する相手は、戦う対象ではなく
たすけあい、教えあい、学びあうことで
共に成長する関係
だからパートナーになれる

思風会通信「風の思い」 
2021.8.1 
 
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芳村思風一語一会 vol.5879
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人格の香り
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「一流と二流を分けるもの」
鎌倉時代末期、有名な刀鍛冶、正宗の話。
弟子たちのなかで、一番優れた刀を鍛えた者を婿に取り跡を継がせようとした。
テストの結果、残ったのは村正と貞宗の2人。
最後に、この2人に勝負させた。
2人は鍛えた刀を師匠の正宗のところにもっていった。
正宗は、屋敷の中を流れる小川に、二人が鍛えた刀を立て、上流から藁を流した。

藁は、村正の刀に吸い寄せられるように寄っていき、
刀に触れるか触れないかの間にスパッと切れた。

貞宗の刀にも藁が流れていき、引っかかった。
引っかかったままで切れなかった。
正宗が貞宗の刀を流れから引き上げた。
藁は、はじめて切れて流れていった。

村正は「勝った」と思った。

しかし師の判定は異なり、貞宗の鍛えた刀が優れているとした。
跡継ぎは、貞宗になった。

村正の刀は、斬ろうとしなくても斬ってしまう。
貞宗の刀は、斬ろうという意思が働かさなければ斬れない。
斬ろうとしてはじめて斬れる。
これこそ武士の持つ刀にふさわしいと正宗は考えた。

武士は人を斬るために刀を持つのではない。
天下国家を治めるために持つのである。

村正も貞宗の刀鍛冶としては、一流である。
村正の刀は、斬れ味は鋭い。
斬ろうとしなくても斬ってしまう。
技術的な能力の冴えだけで鍛えられている。

貞宗の刀は、人間の意思が働いてはじめて斬れ味を発揮する。
いわば技術的な能力に、人格の香りといったものが加わっている。
これが、同じ一流でも刀の優劣の差になった。

技術的な能力だけではなく、
人格の香り
という微妙な価値を評価する哲学を備えていた正宗こそ
一流中の一流というべきでしょう。 

一流と二流の差とは何か。
一流であることの前提は、本物の人間であること。
本物の人間の3つ条件は、
1.不完全性の自覚からにじみでる謙虚さを持つ 
2.より以上をめざして生きる 
3.人の役に立つ存在になる


これば順序も大切です。
まず作為的ではない、にじみでる謙虚さを持つこと。
より以上をめざして生きるとは成長意欲をもつこと。
人間は不完全だから、完璧をめざす必要はないけれど、
完璧を意識しながら、永遠に成長し続けることができる。
成長とは、能力と人間性の両面である。

村正は、刀鍛冶としての能力は一流だった。
より以上をめざしてはいたが、能力を鍛えることに偏りすぎ、
謙虚さが希薄になっていた。
だから鍛える刀には、人格の香りがなかった。

一流と二流を決めるのは、自分ではない。
自分の価値は他人が決める。

一流と二流を決める物差しはあるが、
一流が良くて、二流がダメということではない。

二極的な生き方を突き抜ける。
たいせつなことは、自分の生き方答えを持ちながらも、
「これでいいのか」と問い続けること。
問いを持って生きろ。答えに縛られるな。

思風会通信「風の思い」 
2023.06.01 
 
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