ここから、
コウが去年の秋に起こした事件について
書いていきます。
の続きです。
コウが女の子のお尻を触った、
と担任の伊藤先生から連絡を受け、
しばし呆然とした私。
『とりあえずすぐ来てほしいんですが、概要だけ話しますと…』
と伊藤先生は電話の向こうで
話し続けました。
相手の女の子はリナちゃんという
同級生の女の子。
コウと同じく支援級に所属していて、
コウの学年では唯一の女子です。
小学校はコウとは違うので、
中学校で初めて会った女の子。
1年生の時から明るくてしっかり者で、
私達保護者にもニコニコ話しかけてくる
とても良い子です。
あんな良い子に嫌がることをするなんて…
コウ……
あんた何してくれてんの![]()
伊藤先生が淡々と話してくれたので、
私も徐々に冷静になると、
コウへの怒りが湧いてきました。
『…コウはまだ学校にいるんですね?
分かりました、すぐ向かいます』
本当はこういうところを
弟のシュウには見せたくなかったのですが、
緊急事態なので仕方ありません。
事情をシュウに説明し、
スイミングを休むことを伝え、
シュウを連れて中学校へ向かいました。
昇降口に着くと、
支援級の女性の先生が待っていました。
『谷さん、急遽来てもらってごめんね。
弟くん、私が見てよっか?』
コウを目の前にしたら、
私はたぶん怒鳴ってしまいそうだ。
その場にシュウはいない方がいい。
私は先生のお言葉に甘えることにし、
そこから一人で教室へ向かいました。
教室に入ると伊藤先生と
去年担任だった古谷先生に囲まれ、
コウは机に突っ伏していました。
私を見た伊藤先生は、
『ほらコウ、お母さん来たぞ』
と声をかけましたが、
コウは突っ伏したまま。
…おいコウ。
顔上げろや![]()
![]()
もうコウは二の次にして、
私は先生に謝罪しました。
『ご迷惑をおかけしました。本当に申し訳ありません。
あの、リナちゃんは…?』
『リナはもう帰りました』
『そうですか。親御さんに謝罪したいので、連絡先教えて頂けますか?』
『あっ、はい。080…』
え?
あれ?いいんですか?![]()
私から聞いといて何なんですが、
教えていいんですか?!
私の時は…
個人情報だと言って
ヒロくんのお母さんに言わなかったのに…?
ちょっと引っかかったものの、
今の私は加害者の親という立場。
そこを突っ込む権利はありません。
とりあえずどうぞと促され、
私はコウと向かい合うようにして
席につきました。
…続きます。









