さてここから通常モード。
の続きです。
秋ごろになると、
体育祭や清掃活動、土曜授業、
市内の支援級が合同で行う運動会など、
行事がたて続けにありました。
そのたびに学校でのコウを見ていて、
私はある“変化”に気が付きました。
時々夫も一緒に学校行事は参加するので、
夫もそれに気が付いた様子。
『ねぇ…最近コウとよく一緒にいる男の子、あれ誰?』
『あの子…?あれがヒロくんだよ』
そう。
ヒロくんとコウは、
あの事件以降徐々に
距離が近づいていました。
べったり仲がいい…というわけでは
ないんですが、
少数の班で行動、となると、
なぜか二人はいつも一緒にいるそうです。
土曜授業の際には、
畑でとれた野菜を支援級総出で
校内で販売をしたんです。
何班かに分かれて、
体育館や昇降口などあちこちで
売り込みしていくんですが、
そこでも二人は笑い合いながら
大きな声を出して
『野菜いかがですかー!!
』
と楽しんで売っていました。
その二人の姿には、
いじめていじめられてのような
わだかまりは全然なくて。
本当に楽しんでいました。
不思議だな…。
あの時の話を聞いた時は、
私は平常心ではいられなくて。
どうしようどうしようと思ってたけど、
当のコウは自分でちゃんと
解決しようとしていたんだなぁ。
自分の力で人脈を築き、
許そうと自分でケリをつけた。
しっかり成長してるじゃないか![]()
ほのぼの見てると、
ヒロくんのお母さんが挨拶してきました。
そして初めて会った夫へも、
『改めて4月は申し訳ありませんでした』
と謝罪してきました。
『なんだかんだで2人…仲良いですよね』
『そうなんです。ヒロも家でよく“コウ先輩が…”って話してますよ
』
『そうなんですか?![]()
ヒロくんにとっては変な先輩に見えるんじゃないですか、コウは』
『全然!逆なんです』
え、逆?!
『ヒロ、“コウ先輩といると毎日安心する”って言ってますよ』
意外でした。
ヒロくんのお母さんいわく、
コウは裏表がないから信用できるんだそうです。
裏表がない…というのも変な気がしますが、
コウには裏表という概念が
そもそも無いですからね![]()
ですがその言葉に、
今までヒロくんがどれだけ周りから
傷つけられてきたのかを
知らされた気がしました。
コウには当然それは知る由もなく、
ただただ楽しいから一緒にいる
だけなのだと思いますが、
それで当人達が笑っていられるなら、
それでいいか…![]()
…続きます。
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