カム ナガラ
オホト ヒワケ ノ カタ カムナ
イハ ツチ ヒコ イハス ヒメ ツミ
アメノ フキヲ ノ オホヤ ヒコ オシヲ
オホ トヂ カサネ ワタ ヒメ
ハヤ アキツ マノ ヒコ ヒメ
かんながらの道
惟神(かんながら)とは、古神道の精神をいいます。それは、神とともにあること、神のこころで生きることであり、神人一体となることです。惟神の道とは、自分の内なる神と、大自然を創造した神とが、相似であることに気づくことでもあります。私たちは直霊(なほひ)である神から生命の光を受け継いだ分霊(わけひ)であり、古神道ではカミと人間は親子のような関係になります。そして、その人の本体である直霊と人間とは目には見えないエーテルコードでつながれています。
家宅六神(かたくろくしん)
混沌とした世界のなかで、それまで渾然一体であったものが、やがて天と地の二つに分かれました。この天と地の開け始めのことを天地開闢(てんちかいびゃく)といいます。天地開闢で七番目に生み出された男女の対偶神である伊邪那岐(イザナギ)と伊邪那美(イザナミ)の二柱は、お互いが結ばれることでたくさんの神々を産み出しました。カタカムナウタヒ第35首では、伊邪那岐と伊邪那美が生み出した家宅六神の神々があらわれ、最後に海や川にまつわる男女の対偶神があらわれます。
家宅六神の神々とは、神々が生み出した自然界の中で人々が安心して過ごすための土地を確保すること、そして住居の屋根や壁、門扉などのひとつひとつを依代として祀るといったことがうたわれています。自然界の恵みは計り知れないものである一方、天災地変といった過酷な一面もあります。そうした中で、私たち人間が安心して生活を営むために、家屋の屋根が雨から身を守ってくれること、壁が風から身を守ってくれること、そして門扉が外界の邪気から身を守ってくれることを思い、いまここに安心して過ごしていることのありがたさに感謝できるウタヒです。
◎言霊(神名)家宅六神の神々
・イハツチヒコ:石土毘古神
家宅六神:住居を造るための、岩と土の神
・イハスヒメ:石巣比売神
家宅六神:住居を造るための、岩と砂の神
・オホトヒワケ:大戸比別神
家宅六神:居を造るための、門や扉の神
・アメノフキヲ:天之吹男神
家宅六神:住居を造るための、屋根の神
・オホヤヒコ:大屋毘古神
家宅六神:完成した住居の神
・カサケツワケノオシヲ:風木津別之忍男神
家宅六神:風やさまざまな自然災害から住居を守る神
◎言霊(神名)
このウタヒでは、最後に男女対偶神である河口の神様が二柱あらわれます。
・ハヤアキツヒコ:速秋津日子神
水戸(ミナト)となる、港または河口を司る水門の神
・ハヤアキツヒメ:速秋津比売神(イモハヤアキツヒメ:妹速秋津比売神)
水戸(ミナト)となる、港または河口を司る水門の神