古代ゲルマン語の Haithio から、ドイツ語の Heide(原野、荒野)、英語の heather が派生しました。これらはすべて、「野生の、荒れ果てた、人の住まない場所」を意味します。また、信仰深き子羊たち(信徒)に数えられるのを好まず、人のいない寂しい土地で生きている人を Heide(異教徒)と呼びます。
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ヘザーが秘めている魂は、感情移入です。
●ヘザーの性質がマイナスに現れたとき
私たちは、自分が存在していることを誰かに認めてもらいたいとき、自分のことについて話します。ヘザーの性質がマイナスに現れているときは、自分が直面していることを誰かに話したい気持ちで一杯になり、話をする相手さえいれば、それが初対面の人でもそれほど親しくない人でも一向に構わず、自分のことを話します。あるいは、何人かでお話しているときに、自分のことを持ち出して、それをその場の話題にしてしまいます。ヘザーの性質がマイナスに現れている人が一度話し始めると止まらなくなるため、それを聞かされている人は用事があるふりをして話を中断してその場を立ち去ったり、あるいは最初から居留守を使って会わないようにしたりする手段が必要になります。
ヘザーの性質がマイナスに現れている人は、自己中心的になり、自分のことだけを考えています。これは「愛情に飢えた子ども」と表現されています。まわりの人々の注意をひこうとする原因は、幼少期に愛情の欠けた家庭で育ち、細やかな感情の交流をする体験が欠如していたケースがしばしばみられます。優しさや思いやりといった愛情を十分に与えてもらえなかった子どもは、大人になっても、人間関係において自分が感情面で傷つかないような戦略を持つことが多いです。その一つとして、自分が誰かに注目してもらえるよう、よく自分のことについて人に話をします。口数の少ない人や無口な人でも、自分のことばかり考えている人はヘザーの傾向にあるかも知れません。このように、愛情に飢えている人にとって、自分に注意を向けてくれる人がいなくなることは耐えられないため、なるべく一人になることがないようにしています。
●ヘザーの性質を持つ人
ヘザーの性質を持つ人は、自分の身体や仕事のこと、未来のことなど、さまざまなことに心配になったり、感情をオーバーに表現して小さなことを大げさに話したりする傾向があります。そして際限なく話し続けることから、相手に圧迫感を与え、避けられることも多くなります。
●ヘザーで得られる目覚めた状態
愛情というものは、高次の自己とその先にある大いなる統一性に素直に導かれていれば、無理に自分で手に入れようとする必要がないことに気づきます。そして、愛情に飢えている子どもから、愛情を他者に与えられる大人に変身します。自分に向けていた関心とエネルギーを、まわりの世界と大いなる全体に向けることができれば、何かに注目するエネルギーと関心と思いやりと愛情が、何倍にもなって自分に還ってくることを知ります。その時、聞き上手になり、自分の外側にいる人々に注意を向け、社交性を発揮しながら信頼感と安心感を抱かせるような人格になることでしょう。
エドワード・バッチは、ヘザーのお花に、自己中心的な感情に陥り、誰かの助けを必要とする人に温かさをもたらす波動を見出しました。ヘザーのお花のエネルギーによって、それまで自分だけに向けられていた感情が外側へと開き、周りの人と心からの交流として向き合うことができるようになります。
〈参考文献〉
メヒトヒルト・シェファー著「バッチの花療法」フレグランスジャーナル社
メヒトヒルト・シェファー著「魂の植物」フレグランスジャーナル社
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