エドワード・バッチがセントーリーの花を見つけた同じ秋、海岸沿いの隣村を散歩していた彼は、とある貿易商の邸宅の庭で、イギリスでは非常にめずらしい植物を見かけました。それは、小さなライトブルーの花でした。この小さな花の美しさに目を奪われたバッチは、住人の許可を得て、いくつか摘んで帰りました。この花はセラトーといい、その故郷は遠くヒマラヤです。人里離れたひっそりとした山間の僧院で、宇宙とつながる自らの魂の声に耳を傾ける密教僧たちがいるミステリアスな土地です。セラトーの花は、紺碧(こんぺき)の薄く紫がかったヒマラヤの空を映し出しています。
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セラトーが秘めている魂は、直感と内的な確実性です。
●セラトーの性質がマイナスに現れたとき
普段から、ふと直感が浮かんだり、内なる声が聴こえたりしますが、すぐに頭が働き、理性や一般的な考え方で打ち消したり、行動パターンに取って変わったりします。このように、直感を確信をもって実行に移すことができないことから、無意識のうちに葛藤が生まれ、その結果、自分自身の判断に疑いを持ったり、直感を信じられなくなったりします。健康やダイエットに関することを本やインターネットの情報の中に探し求めたり、その他、どのようなことでも他人の意見を参考にしようとしているときはセラトーの状態にあります。
子どもの頃、学校で、カリキュラムにそった詰め込み教育を受けた場合、直感の発達が妨げられ、成長期、あるいは大人になって、セラトーの性質があらわれる場合があります。
●セラトーの性質を持つ人
セラトーの性質を持つ人は、高次の自己だけが自分の最善の道に自分自身を導くことができることに気づかず、多くの人が支持している理論や教えを学んだり、自分とはかけ離れた他人の体験や考えを受け入れたりして、外の世界に答えを求めようとしてしまいます。それはまるで貯金ばかりしてお金をぜんぜん使わない人のように、情報を貯め込むことに勤しみます。そのため、セラトーの性質を持つ人は、知識をいかして実体験を積み重ねることができません。大切なことは、自分で決定する能力は、知識からではなく、純粋に個人的な体験からしか生まれてこないということです。
●セラトーで得られる目覚めた状態
直感が浮かんだり、内なる声が聴こえたりしたとき、それらを信じて行動すればするほど、直感や内なる声はいっそう鮮明になります。そして、知識というのは、本当に必要なときに、無意識的に降ってくるものであることに気づき、その情報を得たときは、速やかに決断し、行動することができるようになります。これにより、自分が正しいと思う信念をくつがえすことなく、真の自信とともに人生を送ることができます。
〈参考文献〉
メヒトヒルト・シェファー著「バッチの花療法」フレグランスジャーナル社
メヒトヒルト・シェファー著「魂の植物」フレグランスジャーナル社
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