解剖学の勉強でお世話になっているDLS(dancerslifesupport)のオンライン講義の中に、興味惹かれるものがあったので受講してみました
「バレエシラバスから読み解くバレエ教育」というもので、RADとワガノワメソッドのバレエの違い、のような内容でした。
どちらも世界的に有名なメソッドで、私自身幼いころから受けていたレッスンはワガノワメソッドであったため、自分のスタジオもワガノワメソッドになるべく近づけて教えています。
なぜ近づけて、なのかは置いておいて、二つのメソッドは違うようでシラバス的には似ているなあと強く感じました。
思ったことをだらだらと書いていきますので、興味のある方は、この先をお読みください
メモを取れなかったので、正確ではないですが、聞いていた感じRADは段階ごとのテストのようなものがあり、ある一定のレベル以上は、これとこれを受けていないといけない、などの制約があるようです。さらに、そのテストを受けるためには目安の年齢も決められており、〇歳以上という受験資格があるそうです。
これは、とても素晴らしいな、と思いました。
RADの中に、生徒の安心安全、という言葉があるそうで、幼児クラスは無理にアンデオールさせなかったり、バーレッスンがすぐに始まらなかったり、その代わり表現することを重視したり、その年齢の身体に合わせた作りになっているようでした。
反対に、ワガノワメソッドのカリキュラムは、プロ養成のための学校教育に特化しているので、入学資格のある10歳からのものになります。
なので、それ以前の教育法というかシラバスは、ないことになります。
(学校入学前のプレスクールなどもあり、そこでバレエ学校に入学するためのレッスンをするところはあるそうです)
私自身、ワガノワメソッドで育ち、ワガノワメソッドを学んだため、これは悩みの一つでした
恩師の教え方をまねたり、自分で工夫してみたり、SNSを見たり。
ただ、このSNSを見る、は諸刃の剣なので、あんまり参考にしすぎないようにはしないようにしてます
そして、どちらのシラバスも、両手バーから始まり、センターやアレグロは少しずつ、本当に小さいものから始めていき、バレエ学校中学年以降、14歳ごろかな?に大きなジャンプが出てくるのも似ていました
ワガノワメソッドのグランプリエを両手バーで8カウントで一回だけ、というのはめちゃめちゃツラかった思い出がありますグランプリエ、難しいんですよ
足を上げるのも低い位置から、RADでは90度以上というのはあまり強くは言わない?ようで、使える空間の大きさ、というのも面白かったです(プロを目指す子には必要みたいです)
ただ、どちらも生徒の様子を見た教師の判断、というものもとても重要視されていて、日々の自分の教えはどうなのか、とドキッとしました
週に1~2回のレッスン数は決して多い時間数ではないですが、子どもたちはその前に学校という仕事を終えてからレッスンに来ます。
その時の表情や、最初のお辞儀からバーレッスンの初めで疲れてそうな子には声をかけたり、体育がたくさんあった日は少しジャンプを減らしたり、工夫をしているつもりですが、どうしても発表会前などは焦りがちになるので
ここが、理想と現実のギャップ、バレエ学校とプライベートなバレエスタジオの違いになります。
学校として、教育の中に組み込まれている場合は、時間数もたくさんとれ、時間をかけてバレエダンサーを育成できます。
しかし、プライベートなバレエスタジオとなると、そうはいきません。
レッスン回数も違う、目標も違う、ただ、バレエが楽しい(と思ってほしいのが本音ですが)と思って通ってくれている生徒たちです。
そうなると、このシラバスをそっくり持ってくることは難しいのです
なので、ワガノワメソッドに近づけて、という表現になります。
解剖学を学び始めたきっかけも、ワガノワメソッドの教授法をスタジオとしてどうするか悩んだからでもあります。
当然、バレエ学校のように試験を受けて入ってくるわけではありませんし、年齢もバラバラです。
限られた時間で効率よく、かつ、怪我や将来の足の変形に悩まないように、趣味で楽しくバレエを続けながらも、本格的なバレエを生徒たちに提供したい、という、なんともいいとこばかり集めてぐるぐる巻きにしたような思いで勉強し始めました(笑)
少し長くなったので、自分のスタジオのシラバス、というほどたいそうなものではないですがを、今日聞いた二つのシラバスと重ねてみて、重なる部分が多かったなぁと思うところは次回のブログに載せようと思います
※最後に、色んな考え、メソッドの先生やスタジオがあります。私はそれを否定するつもりはなく、自分のスタジオには何を取り入れ、何を取り入れないのか、自分のスタジオはどういう風に生徒を育てたいのか、という思いがあるだけです。
なので、日本のバレエ、海外のバレエ、色んなメソッド、色んなシラバスを否定批判するつもりはありません。
また、これが素晴らしいと押し付けるつもりもありません。あくまでも、小さなスタジオの意見として楽しんでいただければ幸いです。