100年まえ | よきかなのブログ

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先日は、とてもマイナーな話で自分でも忸怩たる思いがします。

気分を変えて。

 

「防災の日」からちょっと時間がたちましたが、「関東大震災」について書きたいと思います。

よきかな の父は、東京の「落合」というところで、関東大震災にあっています。

父は16歳でした。だから父は生きていれば116歳というわけです。

 

よきかな は、父が45歳の時の子供なので、物心ついたころには父はすでに「老人」の風貌をしていました。

 

余談ですが、父はその父親が40歳の時の子供だったので、父の父、つまり私の父方の祖父は、慶応2年の生まれです。つまり、祖父は江戸時代に生まれたのです。そのことを知ったときはちょっと衝撃でした。

 

16歳だった父は、下落合の長屋にあった親方の下で大工の修業を始めたばかりでした。

郷里の新潟も地震の多い土地でしたが、少年だった父は今までに経験したことのない大きな揺れに驚いて

家を飛び出そうとしたら、親方に止められたそうです。

 

「家を出た場所で、落ちてくる瓦に頭をやられるので、防備をしてから出るように」と言われたそうです。

 

近くで何人もその落下する瓦にやられたそうです。命を落とした人もいたみたいです。でも、ぼろ長屋だったのでよく家がもったものです。家の下敷きになるか、落ちてくる瓦にやられるか、究極の選択ですね。父は生き延びて私が存在するわけです。

 

10年前に、関東大震災から90年がたったということで新聞がとりあげた記事で知りました。作家の武田泰淳が震災後の市井の人々の「親切」について書いています。同じ町内で普段付き合いのない人でも、その安否を気遣い最大限の思いやりを持って接していたと、それを目撃した作家は驚いています。