肩の痛みの主な呼び方には五十肩(ごじゅうかた)、四十肩(しじゅうかた)、肩関節周囲炎(かたかんせつしゅういえん)などが一般的に使われてます。
腰痛、膝痛(変形性膝関節症、半月板損傷など)に次いで多いのが肩の痛みです。
40代後半から肩の痛みが出てくる方が多いので「四十肩」「五十肩」などと世間では呼ばれることが多いです。
怪我をきっかけに痛みや動きが悪くなる場合は「五十肩」とは呼びませんが、過去に打撲やねんざ、脱臼を起こしたことが長年にわたって症状を出すこともあります。
これらの呼び方は漠然としており、本当は病態(五十肩の原因)から病名は付されるべきなのですが、原因がはっきりしない場合「肩関節周囲炎」と整形外科では呼んでいます。
五十肩(肩関節周囲炎)の症状として、
1,動かさなければ痛くないが、肩を挙上(腕を上げる)する時の痛み、また下ろすときの痛みがある。
2,夜痛い側の肩を下にして寝ると痛みで目が覚める。
3,二の腕の肩に近い方が痛い。
4,肩が上がらない。
5,肩の前を押すと痛い、または動かすと痛い。
6,肩がかたい(動きにくい、可動域制限がある)。
などがあげられます。
上記の症状がある場合、整形外科では痛みや動きが悪い原因を診察、検査します。
肩関節はいくつかのパーツ(組織)から成り立っています。骨(上腕骨、肩甲骨、鎖骨)、筋肉や腱(棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋、大円筋、上腕二頭筋腱、僧帽筋、菱形筋、前鋸筋、大胸筋、広背筋)また上腕骨と肩甲骨との隙間に肩峰下滑液包というクッション?のような組織が介在しています。
![いわき市の整形外科](https://stat.ameba.jp/user_images/20110517/11/shiga-clinic/4f/a2/j/o0279018111233408379.jpg?caw=800)
五十肩の場合、上記図の肩峰下滑液包に炎症を起こすことが多く、炎症を抑える注射などもこの部位に打つことが多いです。
また棘上筋という腱が切れている場合があります。この場合、五十肩の中でも「肩腱板断裂」とよび、場合によっては腱板修復術などの手術が必要な場合もあります。