いわき市整形外科「志賀リウマチ整形外科クリニック」のブログ

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いわき市整形外科「志賀リウマチ整形外科クリニック」の最新情報、膝の痛み、腰痛、五十肩、足手のしびれなどの原因や治療、その他日々の雑感などを綴ってみたいと思います。

 

病院・診療所との重複診療はできません。

 同じ負傷について同時期に、「病院・診療所」の治療と、「整骨院・接骨院」での施術を重複して(並行して)受けることはできません。 

 

整骨院・接骨院と整形外科は同じではありません。

 

下肢(足)のしびれ、臀部(おしり)のしびれ、痛み

2020/12/07
テーマ:

下肢のしびれとして代表的な疾患は

「腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)」

「腰椎椎間板ヘルニア(ようついついかんばんへるにあ)」

があります(他にもたくさんありますので、あくまでも代表的なものとして)。

今回は「腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)」について

「腰部脊柱管狭窄症」は比較的高齢の方に多い疾患です。

腰の骨の中の神経の通り道「脊柱管(せきちゅうかん、下図矢印)」が狭くなり、神経を圧迫することで症状が出現します。


 

いわき市の整形外科



症状としては

1,下肢(足)の痺れ(しびれ)、痛み

2,腰痛(ようつう)、腰の痛み

3,臀部痛(でんぶつう)、臀部(おしり)の痺れ、痛み

4,安静時は症状はないが、歩くとしびれが出て、前屈み(まえかがみ)になると楽になり、また歩ける

などです。

重症になると、膀胱直腸傷害といって「尿の出が悪い、尿漏れ」「便秘がちになる」などの症状も出現します。

また、腰部脊柱管狭窄症では3つのタイプがあります。

1,馬尾型(ばびがた)

2,神経根型(しんけいこんがた)

3,混合型

です。

馬尾型では

1,主に歩行によりしびれが強くなる。またまえかがみになって休むと楽になる(間欠跛行といいます。これがつらいため
老人カー、押し車でまえかがみぎみに歩いていることも多いですね

2,両足に痺れがある

3,両足の裏(足底)に違和感、しびれがある

4,臀部(おしり)にしびれ、痛み、ほてりがある

5,歩くより自転車が楽。歩行は下り坂より上り坂が楽。

などの特徴があります。通常、腰痛もあります。

とくに歩くと出現するしびれによって、歩行困難になる方もいます。重傷度の判定にもなります。

100メートル程度の歩行でしびれが出現、休息が必要な場合は、必ず整形外科を受診すべきでしょう。


 

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これに対して「神経根型(しんけいこんがた)」は

1、主に片足にしびれ、痛みがある

2,歩行、安静に関係なくしびれ、痛みがある

3,臀部(おしり、座骨(ざこつ)に痛みがある

4,下肢(足)のしびれ、痛みで夜眠れない

しびれ、痛みの場所は

1,臀部(おしり、座骨)から下肢の後ろを通って、すね(下腿)の外側の生じることが多いです。

2,その次に、足底(あしのうら)までのしびれ。

3,次に腰の痛みから、もも(大腿部、だいたいぶ)のしびれ、痛みです。

これらが混合している場合もあります。

しびれの場所が違うのは、やられている神経が違うからです。

最もやられやすいのは第5腰椎の神経です。これは坐骨神経(ざこつしんけい)とつながっており、「すねの外側から、足背(あしの甲)のしびれ」となります。

つぎは仙骨1番の神経、これは足裏や足趾裏の痺れ足では小指側のしびれになります(これも坐骨神経)。

この二つを「坐骨神経痛(ざこつしんけいつう)」と呼ぶこともあります。

つぎは腰椎4番、3番の神経です。これは「大腿神経」となりますので、その名の通り、もも(大腿部)のしびれ、いたみとなります(坐骨神経痛にたいして大腿神経痛ですね)。

などの特徴です。腰痛は通常ありますが、膀胱直腸障害は通常ありません。


「混合型」は「馬尾型」と「神経根型」のどちらの症状もあるものです。


では「馬尾型」と「神経根型」ではどちらが重症でしょうか。

馬尾型は神経根型に比べて痛みも少なく、一見、神経根型より軽症にみえますが、実は馬尾型は比較的進行性です。

すなわち、徐々に歩けなくなっていく傾向があります。

歩行ができなくなると、介護が必要になります。

現在、腰部脊柱管狭窄症を含む腰部疾患は常に要介護の上位ランキングです。

馬尾型の腰部脊柱管狭窄症を適切な時期に適切に治療することが、将来の車いす生活、寝たきり生活の予防となります。

神経根型は比較的悪化傾向はありません。

ただ痛みやしびれが強いので、これを改善する治療が必要です。

また筋力低下がある場合もあり、進行する場合はしっかりした治療が必要です。



診断は上記症状の問診、診察に加え、

しびれの場所、歩行障害、筋力評価、知覚評価、膝蓋腱反射、アキレス腱反射、Babinski(バビンスキー)反射、SLRテスト(下肢挙上テスト)、FNSTテスト(大腿神経伸延テスト)、腰痛の部位、圧痛点

などが診察ではなされます。

さらに、MRIにて脊柱管狭窄の程度、場所、状態を確認します。

 

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MRIでは正常な脊椎では脊柱管(矢印)は広く保たれていますが、腰部脊柱管狭窄症では椎間関節や黄色靱帯の肥厚により狭くなっています(矢印)。

右は脊髄造影(ミエログラフィー)ですが、狭窄している部分だけ、造影剤の欠損像が認められます。


治療は保存的治療と手術治療があります。

保存的治療は

消炎鎮痛剤(ロキソニン、ロルカム、セレコックス、ハイペン、ボルタレン、ノイロトロピン・・・・・無数にあります)の内服や注射、リハビリがあります。

注射といっても様々な種類があります。

シンプルなのはトリガーポイント注射です。痛いところにトリガーポイント注射用の局所麻酔剤を注射します。

ただ腰椎内の神経そのものに効果はありませんので、下肢の痺れには効果はありません。

しびれがある場合は、硬膜外ブロックが比較的よく行われます。

脊柱管の中の神経は硬膜(こうまく)という固い膜で守られています(硬膜が破れると、脳脊髄液が漏れてしまう)。

この膜の周辺は「硬膜外」とよばれ、この部位にステロイド(副腎皮質ホルモン、強い抗炎症作用がある)、局所麻酔剤を注入することで症状(しびれ、痛み)を軽減させることができます。腰痛にも効果があります。

やられている腰椎の部位から注射する場合と、仙骨裂孔(おしりの少し上)から注射する場合があります。

効果には個人差があります。重症な方は数時間で効果が切れますし、数回で治癒してしまう方もいます。

さらに「神経根ブロック」というものもあります。

レントゲン透視装置を用いて、モニターで腰椎神経の通り道を確認して、腰椎から出てきた直後の神経に直接注射するものです。

痛みを伴いますので、頻回には行いませんが、やられている神経を直接ブロックしますので、最も鎮痛効果があります。また診断的価値もありますので、手術の前に行われることも多いです。


リハビリとしては、低周波、レーザー、超音波、マッサージ、ホットパックに加え、腰痛体操、腰背筋訓練などが行われます。

保存治療(外来治療)は狭窄した(せまくなった)脊柱管をひろげる効果はありませんが、腰痛やしびれ、痛みが生活に困らない程度であればとても有効といえるでしょう。


手術的治療は基本的には最終手段です。適切な時期、適切な症状に対しては極めて有効です。

脊椎手術は大切な神経を扱うため、当院では「脊椎外科専門医」に依頼して行っています。

手術の目的は、「狭くなっている脊柱管や神経の通り道を広げる」ことです。神経そのものには手を加えません。

狭くしている原因、椎間関節、黄色靭帯、突出した椎間板などを削ったり、切除したりします。

椎間関節は腰椎を安定化させている大切なパーツなので、削りすぎないようにしなければなりませんが、大きく削らないと、症状が良くならないと判断した場合は、チタン製の腰椎固定器具で固定する場合もあります。

各手術の詳細は極めて専門的になるので、ここでは書きませんが・・・・


まとめ

腰部脊柱管狭窄症には「馬尾型」「神経根型」「混合型」がある。

それぞれ症状が異なる。

外来治療と手術治療がある。

「馬尾型」は歩行障害が進行しやすいので特に注意が必要。



「腰椎椎間板ヘルニア」につづく


「腰部脊柱管狭窄症パンフレットダウンロード」

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ばね指(弾発指、指の腱鞘炎)

 

指は腱によって曲げ伸ばしをすることができます。

 

手を握ったりする強い力を発揮する筋肉は前腕にありその力を腱が伝えます。

 

その通り道で 指を曲げる屈筋腱が浮き上がらないように押さえているのが靱帯性腱鞘(じんたいせいけんしょう)と呼ばれるものです。

 

丁度、その構造はベルトとベルト通し の関係に似ています。


この靱帯性腱鞘は指に部分にありますが、それが終わる指の付け根付近に力がかかり炎症を生じやすいところがあります。

 

その部分の腱や腱鞘が炎症を起こし、 “腱鞘炎”になり、さらに進行すると引っ掛かりが生じばね現象が起こります。これを“ばね指”と呼んでいます。

ばね指
 

注:腱の周りには腱鞘があります。

 

硬い靱帯性腱鞘のある部分は滑膜性腱鞘で裏打ちされていて、腱と靱帯性腱鞘が擦れて摩擦が生じにくいようになっています。

 

そのほかの腱の周囲はパラテノンという柔らかい軟部組織が覆う構造になっています。

 

症状

 

指の付け根で屈筋腱と靱帯性腱鞘の間で炎症が起こると、“腱鞘炎”になり腱鞘の部分で腱の動きがスムーズでなくなり、指の付け根に痛み、 腫れ、熱感が生じます。

 

朝方に症状が強く、日中は使っていると症状か軽減することも少なくありません。

 

進行するとばね現象が生じて“ばね指”となり、さら に悪化すると指が動かない状態になります。

 

 

 

原因と病態

原因

 

更年期の女性に多く、妊娠出産期の女性にも多く生じます。

 

手の使いすぎやスポーツや指を良く使う仕事の人にも多いのも特徴です。

 

糖尿病、リウマチ、透析患者にもよく発生します。母指(親指)、中指に多く、環指、小指、示指にもよくみられます。

病態

指の使いすぎによる負荷のため、動かすたびに摩擦のために炎症が進み、腱鞘が肥厚したり、腱が肥大し、通過障害を起こすために一層症状が悪化します。

病態

 

診断

 

指の付け根に腫脹や圧痛があり、ばね現象があれば診断は容易です。

 

糖尿病、リウマチ、透析患者では、多発性に生じます。

 

治療

 

保存的療法としては、局所の安静(シーネ固定も含む)や投薬、腱鞘内ステロイド注射(特にトリアムシノロンは有効)などがあります。

 

この 注射は有効で、おおむね3ヵ月以上は無症状なことが多いですが、再発することも少なくありません。

 

改善しないときや再発を繰り返す場合は、腱鞘の鞘を開く 手術(腱鞘切開)を行います。

 

切開するのは腱鞘の一部だけです。小さな傷で済みます。

 

治療

ばね指パンフレットダウンロード

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足首の痛み


足首は「足関節(そくかんせつ)と呼ばれます。

足関節の痛みの原因となる代表疾患ですが、

1,足関節捻挫(そくかんせつねんざ、あしくびのねんざ)

2,変形性足関節症(へんけいせいそくかんせつしょう、へんけいせいあしかんせつしょう)

3,アキレス腱断裂

4,足関節周辺骨折

などがあります。

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1,足関節捻挫(そくかんせつねんざ、あしかんせつねんざ、足首のねんざ)

症状

 

 

足関節(足首)捻挫のほとんどは、足関節を内側に捻って生じます。


足関節外側の靭帯(前距腓靱帯)が損傷します。


外くるぶし(外果)の前や下に痛みがあり、腫れます。


また、外くるぶしの前や下を押さえると、痛みます。

 

 

原因と病態

 

スポーツなどのほかに、歩行時でも段差などで生じることがあります。

 

 

捻挫 とは、関節にかかる外力により非生理的運動が生じ、関節を支持している靭帯や関節包が損傷することです。足関節では図1の前距腓靱帯が損傷されることが最も多い病態です。

 

 

靭帯の損傷程度によって、捻挫 の程度を三つに分けています。


靭帯が伸びる程度の損傷を1度捻挫、靭帯の一部が切れるものを2度捻挫、靭帯が完全に切れるものを3度捻挫と定義しています。

 

足関節(足首)の靱帯

↑ 足関節(足首)の靱帯 ↑

 

診断

 

足をひねったという訴えがあり、外くるぶし(外果)の前や下に圧痛(押すと痛む)があり、腫れがあれば、診断がつきます。

 

 

X線(レントゲン)写真で、骨折の有無を確認します。

 

靱帯損傷が高度の場合には、ストレスをかけてX線写真を撮影します。

 

 

予防と治療

 

1度捻挫と2度捻挫では、応急処置の基本と同様にRICE処置をおこないます。

 

 

3度捻挫では、RICE処置をおこない、さらに2~3週間の固定をすることがあります。


また稀に、不安定性の強いものには、手術をおこなうこともあります。

 

 

パンフレット「足首の捻挫(足関節捻挫)」



2,変形足関節症(へんけいせいそくかんせつしょう、へんけいせいあしかんせつしょう)

足関節は脛骨(けいこつ)、腓骨(ひこつ)、距骨(きょこつ)から構成されています。

また様々な靱帯で連結されています。

外傷(ねんざ、骨折)などで、靱帯が機能不全になったり、骨折によって、骨どうしのバランスが悪くなったり、軟骨を痛めたりすると、長時間たつと、足関節の軟骨がすり減る、変形性足関節症になることがあります。


 

いわき市の整形外科


 

いわき市の整形外科


治療は保存療法と手術療法があります。

保存療法では注射、装具(足底板、サポーター)、リハビリなどがあります。

手術療法では足関節固定術が主流です。

人工足関節全置換もありますが、長期成績に安定感がありません。

足関節の固定とは脛骨と距骨をくっつけてしまう手術です。

場合によっては距骨と踵骨を固定を追加することもあります(距骨下関節の変形性関節症を伴っていたり、リウマチの場合など)。

固定したら足首が動かなくなると思ってしまいますが、実際は足部の関節(Chopart関節、Lisfranc関節)などで代償されるため、可動域は半分くらいになる方が多いようです。

していえば、長靴を履くときとても苦労します。

骨をくっつける手術なので、入院は比較的長めです。


3,アキレス腱断裂

症状

 

受傷時には、「ふくらはぎをバットでたたかれた感じ」とか、「ボールが当たった感じ」などの衝撃を感じることが多く、「破裂したような音がした」など断裂した時の音を自覚することもあります。

 

受傷直後は受傷肢に体重をかけることができずに転倒したり、しゃがみこんだりしますが、しばらくすると歩行可能となることも少なくありません。

 

しかし、歩行が可能な場合でもつま先立ちはできなくなるのが特徴です。

 

アキレス腱が断裂していても足首(足関節)は動かすことは出来ます。

 

原因と病態

 

アキレス腱断裂は、踏み込み・ダッシュ・ジャンプなどの動作でふくらはぎの筋肉(下腿三頭筋) が急激に収縮した時や、着地動作などで急に筋肉が伸ばされたりした時に発生します。

 

腱の退行性変性(いわゆる老化現象)が基盤にあると考えられています。

 

 

30~50歳のスポーツ愛好家に多く、レクリエーション中の受傷が多いのが特徴です。

 

診断

 

アキレス腱断裂部に皮下の陥凹(へこみ)を触れ、同部に圧痛がみられます。

 

うつ伏せで膝を直角に曲げた状態でふくらはぎを強くつまむと、正常では足関節は底屈します (Thompson テスト)。

 

アキレス腱が断裂するとこの底屈がみられなくなります。

 

 

ほとんどの場合、通常のX線(レントゲン)検査では異常を認めません。

 

Thompson テスト

↑Thompson テスト

 

予防と治療

 

治療は、手術を行わずにギプスや装具を用いて治療する保存治療と、断裂したアキレス腱を直接縫合する手術治療があります。

 

それぞれに長所、短所があるので、治療法は整形外科担当医とよく相談して決めることが大切です。

 

治療開始後4ヵ月程で軽い運動は可能となりますが、全力でのスポーツ活動ができるのには短くても6ヵ月はかかります。


パンフレット「アキレス腱断裂」


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