肩の痛み、五十肩、四十肩(その2) | いわき市整形外科「志賀リウマチ整形外科クリニック」のブログ

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いわき市整形外科「志賀リウマチ整形外科クリニック」の最新情報、膝の痛み、腰痛、五十肩、足手のしびれなどの原因や治療、その他日々の雑感などを綴ってみたいと思います。

肩の痛み、五十肩、四十肩(その2)



(初めての方は肩の痛み、五十肩、四十肩(その1) をお読みください)


またこの腱板に石灰がたまって痛い場合もあります。


これは石灰沈着性肩関節周囲炎(腱板炎)と呼ばれます。

石灰を手術で取り除くのは比較的困難です。

石灰が、腱板の組織深くしっかり固まっていることが多いからです。


極めて初期の場合は注射で石灰を吸引することができることもあります。

 


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また、肩の前方に上腕二頭筋腱溝という部分があり、ここには上腕二頭筋の内側頭の腱が通っています。

ここの腱鞘炎を併発することも多いといえます。


肩の前面の筋張ったところが押すと痛い場合はこれば疑われるでしょう。

 


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また、肩が痛くなって動かさなくなると、最終的には関節包(関節の袋)が堅くなって、凍結肩と呼ばれる状態になります。


これはリハビリしてもなかなか肩を上げることができない、いわゆる「拘縮」という状態です。


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  この場合、リハビリの効果が少ない場合、全身麻酔をかけて、他動的に肩を挙上する「徒手マニピュレーション」が行われます。

癒着してしまった関節包が破れることで、一気に肩が挙上できるようになります。しかし、再癒着を予防するため、数ヶ月間の通院、自宅リハビリ(可動域訓練)を行う必要性があります。
 

 

 

当院では五十肩に関しては注射、リハビリ、投薬といった一般的な外来治療を行っています。


また夜間痛が強い場合は腱板断裂の可能性もあり、肩関節造影やMRIにて診断しています。70才以下で腱板断裂がある場合は、手術で腱板修復を考慮します。

 

 腱板断裂があっても痛みが少ない場合も多く、肩の痛みの原因は複雑な要因が関与しているのだと考えられます。



 肩の痛みを我慢して、動かさないと、固まって凍結肩(拘縮)になってしまう五十肩も少なくありません。固まってしまうと、場合によってはマニピュレーションが必要になってしまいますので、慢性期には動かす練習(リハビリ)を行う必要があるでしょう。

 


このように五十肩、肩の痛みには様々な原因、病態があります(場合によっては頸椎疾患の可能性もあり)ので、肩の痛みがある場合は整形外科を受診することをお勧めします。


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