銀河鉄道の夜 宮沢賢治の生年月日 | 四柱推命を理解する

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先日家族で大型ショッピングモールの中の書店に立ち寄った際、郷土の作家さんの特集コーナーを見かけてふと、そういえば『銀河鉄道の夜』ってちゃんと読んでなかったなあと思いました。



誰もが知る童話作家の宮沢賢治。


私が生まれ育ったここ岩手県の誇りとも言うべき偉人なんですが、私は恥ずかしながら39歳になるこの歳まで代表作である銀河鉄道の夜を読了したことがありませんでした。







ただね、岩手県の人たちはみんな賢治さんが大好きです。



賢治さんが夢見た理想郷“イーハトーブ”なんて、もはや岩手県の別名と呼べるほど浸透しています。


私も小学校の頃は『雨ニモマケズ』を暗記しましたし、イーハトーブの歌、星めぐりの歌なんかも合唱で歌いました。




そして賢治リスペクトは教育の場だけにとどまりません。



岩手に住んでいると、あらゆる機会に“銀河”にお目にかかります。


地元の在来線には“岩手銀河鉄道”って名前がつけられていたり、“銀河高原ビール”っていう名前の地ビールがあったり、お米の銘柄にも“銀河のしずく”っていうのがあったり。

他にも“銀河フーズ”、“銀河堂”、“銀河マラソン”と銀河だらけ。


イオンのショッピングモールにすらも“銀河モール”なる一角が存在し、県外に飛び出せば、東京に出店した県産品の物産店も“いわて銀河プラザ”。



なんでもかんでも銀河。



もうとにかく、賢治さんとの関係あるかないかなんて分からないレベル。




ちなみに昨年公開された、賢治さんのお父さんを題材にした映画のタイトルも『銀河鉄道の父』。


もちろんこちらはしっかりと賢治さんに関係ある映画。





これほどまで銀河銀河言われちゃうのも、賢治さんの作品の中でも『銀河鉄道の夜』が抜きん出て名作だからなのでしょう。



ただ、私にとっては当たり前に身近にあり過ぎてて。


身の周りに銀河が溢れ過ぎていて。



『銀河鉄道の夜』自体のストーリーも薄っすら知っていたこともあって、読むのはちょっと今更感がありました。






だけど、やっぱりちゃんと読んでみると違うものですね。





今回やっと読み終えて思うことは、これは全く童話という規模の作品ではないということです。






人の死生観、はたまた宗教観が物語の根底にあって、賢治さんの強い思想をベースとして、その上にキラキラした幻想的な夜空の旅が乗っかっているようなそんな感じなんですね。




内気で恥ずかしがり屋のジョバンニが、唯一心を通わせられる親友のカムパネルラとの旅を通じて、心を成長させてゆく。


ほんとうのさいわいとは何なのか?


そのことに気づいていく旅。






賢治さんは熱心な日蓮宗の仏教徒だったとのことですが、その通り仏教的な思想を柱にして、そこへ賢治さんの得意とする天文学や地質学の知識による細やかなエピソードを添えて彩りを加えていったもの。


宗教といっても決して説教臭くなく、盲信的でもなく、清々しい読後感のある作品でした。






「世界がぜんたい幸福にならないうちは個人の幸福はあり得ない」

これは賢治さんが書き残した農民芸術概論綱要の中の一節ですが、この利他の精神に裏打ちされた思想が物語そのものを作り出したと言っても過言ではないんですね。





思い返してみれば、子供の頃に観て衝撃を受けたアニメ映画、『グスコーブドリの伝記』なんかも利他精神の極みのような作品でした。




グスコーブドリは子供でも理解できるお話でしたが、銀河鉄道の夜はもっともっと思想性が強いかなと思います。



その上、当時の時代背景や価値観に基づく描写もあって、読んでいてちょっと分からない箇所など調べていくうちにとんでもないことを知りました。





なんと、銀河鉄道の夜って賢治さんが生前に発表していた作品ではなかったんです。


未発表だったんです。







何回も書き直しを加えて、初期型に登場した重要人物をあえて削るなど大幅な加筆修正によって最終型に至ったようですが、この最終型ですらまだ完成した作品ではなく、完成する前に亡くなってしまったので未完の作品であったと。




それなのに代表作に挙げられる銀河鉄道の夜のすごさ。





それもそうです。

超ファンタジーなのにその中で本当の幸せの在り方について探求していくというバランス感覚はなかなかあるものではないですからね。


キラキラとした星空の世界と、人間の孤独と思いやりの気持ち、出会いと別れから学んで成長していくこと。生きていくということ。








一体、賢治さんてどんな人なんだろうって思って命式を出してみました。






宮沢賢治

1986年8月27日 午前7時 岩手県花巻市生まれ





申月生まれの壬日。地支全て水局して紛うことなき身旺の命式。

大きなことができそうな命式ですよね。

こういう人が宗教の道に入るのは本当に理想的だと思います。


肖像写真から醸し出される、素朴で朴訥な田舎の青年といった雰囲気と、命式が示す人物像との差異に多少驚きます。


熱心な仏教徒であったことがその後の創作活動や農業研究への原動力となったことを考えると、上手く命式の良いところを活かしつつ、大事なのは後天的な賢治さんの努力の結果だったのだろうと思います。




大運は苦しいですね…。


37歳という早過ぎる死。

生前に創作物が評価されることはなかったそうですが、最後まで農民のために肥料についてアドバイスするなど、世のため人のために費やした人生だったみたいですね。



運勢に恵まれなくとも仏道を志して、強い決意で創作と農業に人生を費やした立派な人です。









私は銀河鉄道の夜を読了後、ほかの作品もぽつぽつと読んでみました。


兄弟が猛吹雪の中で遭難してしまう『ひかりの素足』という作品では、主人公の一郎が唐突に「にょらいじゅりょうぼん第十六」と呟き、一郎の祈りが届いたのかお釈迦様らしき方が現れるという描写があります。



日蓮宗を信仰し法華経を心の礎にしていた賢治さん。

中でも特に『如来寿量品第十六』に感銘を受けていたそうです。



そのため、浄土真宗を信仰していた父親とは、宗教観の違いで激しくぶつかることもあったとか。



それでも法華経によってこの世界を理解しようとした賢治さんの思想性が現れた作品でした。




(ちなみに賢治さんの死後、お父さんは賢治さんの意向をくみとって宮沢家は日蓮宗に改宗したそうです。)




決して浄土真宗がダメで日蓮宗こそ至上というわけではありませんが、賢治さんの性質には日蓮宗、法華経がピッタリ合っていたのだろうと、その生き方と残した作品群が物語っていますよね。





利他の精神。

自分を犠牲にしてでも他者のために貢献すること。

現世でしっかりと人様のお役に立つこと。

そこにほんとうのさいわいがあると賢治さんは言いますが、四柱推命的な視点で論じると、利他的な生き方というのは誰にでもお勧めできるものではありません。


やはり賢治さんのような生年月日の人が行うことによって大きな効果を発揮するものだと思います。




僕ら凡人が賢治さんの生き方を素晴らしいと思っても、憧れることはできても実践するのはなかなかそう簡単にできることでありませんからね。











今回久しぶりに宮沢賢治作品に触れて、何年かぶりに宮沢賢治記念館に行ってみたくなりました。


車で1時間くらいの距離で、他県の人からすれば羨ましいくらい近いのだけど、前に行ったときは子供向けかと思って子供連れてったら速攻で飽きられてしまってあまり展示物も見られなかったので…。



今度は1人でゆっくりと、銀河と鉱物と農業と音楽と、そして宗教の交差する世界を味わいたいものです。




岩手の誇りです、賢治さん。






 

 

 

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