「ザ・カルト(The Cult)」の91年9月発表、5th「セレモニー(Ceremony)」を聴きました。

僕が持っているのは、04年発売の紙ジャケット、リマスター。

ザ・カルト5-1
(ジャケット表)
英国初回アナログ盤ジャケットを忠実に再現。

ザ・カルト5-2
(ジャケット裏)

ザ・カルト5-3

 

ザ・カルト5-4

(内袋表裏)

ザ・カルト5-5
(帯表裏)

ザ・カルトは、イギリスのハードロック・バンド。
ジェイミー・スチュワート(ベース)の脱退により、この時点の正式メンバーは、イアン・アストベリー(ボーカル)とビリー・ダフィー(ギター)の2人だけになってしまいました。

このアルバムは、4th「ソニック・テンプル(Sonic Temple)」に続く、5作目(全英9位・全米25位)。
プロデューサーは、リッチー・ズィトー。

アルバムのテーマは、ネイティブアメリカン。
イアン・アストベリーはカナダ出身で、幼い頃からネイティブアメリカンに造詣が深かったようです。
容姿的にも、ひょっとするとネイティブアメリカンの血が流れているのかもしれません。

1曲目「セレモニー(Ceremony)」は、鐘の音で始まる、ミディアムテンポのアルバム・タイトル曲。
2曲目「ワイルド・ハーテッド・サン(Wild Hearted Son)」は、全英40位・全米モダン・ロック・チャート4位。ネイティブアメリカンのダンスソングがイントロに流れます。
3曲目「アース・マフォ(Earth Mofo)」は、7曲目のシングルB面。ハイテンポのヘビーロック・ナンバー。
4曲目「ホワイト(White)」は、アコースティックなイントロから始まり、壮大に突き進みます。一旦曲が終わり掛けますが、その後もクールダウンしてしばらく続くのが印象的です。歌詞には、ローレンス・リプトンの著作「聖なる野蛮人(The Holy Barbarians)」からの抜粋が含まれています。この「The Holy Barbarians」は、後にイアンの結成したバンド名になりました。
5曲目「イフ(If)」は、ドラマチックなパワーバラード。
6曲目「フル・ティルト(Full Tilt)」は、メロディーが部分的にキッスを思い出させるロック・ナンバー。終盤にテンポアップしてエンディングになだれ込みます。
7曲目「ハート・オブ・ソウル(Heart of Soul)」は、全英51位・全米モダン・ロック・チャート21位。冒頭や中間部にアコースティック・ギターを使ったスローパートを盛り込んだ、ドラマチックなハードロック・ナンバー。冒頭の歌詞「Down and out in London, Los Angeles, and Paris too」は、ジョージ・オーウェルの著作「パリ・ロンドン放浪記(Down and Out in Paris and London)」からの引用。
8曲目「バンコク・レイン(Bangkok Rain)」は、ちょっと凡庸なハードロック。
9曲目「インディアン(Indian)」は、2曲目のシングルB面。アコースティックギターとチェロによるアコースティック・ナンバー。
10曲目「スウィート・サルベイション(Sweet Salvation)」は、ゴスペル調の女性コーラスが加わった高揚感に溢れるロック・ナンバー。
11曲目「ワンダーランド(Wonderland)」は、壮大なスケールのハードロック・ナンバー。冒頭と中間部にセリフ入り。

路線的には、前作「ソニック・テンプル」の延長線上の作品。
したがって、前作に輪を掛けて、長尺な曲が多いです。
しかも、キャッチーなメロディーの曲が少ないので、ちょっと退屈な感じもします。
その辺りがチャート的にも売り上げ的にも後退した要因ではないかと思います。
やはり、個人的には、コンパクト&キャッチーな曲が並んだ3rd「エレクトリック(Electric)」が一押しですね。

Youtubeで「ワイルド・ハーテッド・サン(Wild Hearted Son)」のPV映像を見つけたので、ご紹介しましょう。


同じくYoutubeの「ハート・オブ・ソウル(Heart of Soul)」のPV映像です。
 


同じくYoutubeの「セレモニー(Ceremony)」の音源です。