今日は「中島みゆき」の98年3月発表、25th「わたしの子供になりなさい」を聴きました。

僕が持っているのは、ポニー・キャニオンによる初回盤。

中島みゆき25-1
(ジャケット表)
個人的には、一二を争う嫌いなジャケット。みゆきが椅子に隠れた写真は、最悪だと思います。

中島みゆき25-2
(ジャケット裏)

中島みゆき25-3

中島みゆき25-4

中島みゆき25-5

中島みゆき25-6
(ブックレット写真)

中島みゆき25-7
(歌詞英訳)

aiko以前は、中島みゆきのファンでした。2000年代半ばくらいまでのアルバム(CD)は、ほぼ全部揃っています。また、ライヴや夜会にも行ったことがあります。それぞれ1回ずつですが…。
最近は、昔の作品も含めて全く聴くことはなかったのですが、何となく久しぶりに聴きたくなったので、順に聴いています。歴史があるので、まだまだゴールは先ですけど…。

25作目(オリコン11位)。
瀬尾一三のプロデュース。
このアルバムは、曲ごとに色々な歌い方や歌声をした、ちょっと今までにない変わった作品だと思います。

1曲目「わたしの子供になりなさい」は、タイトルもそうですが、「誰にも誉めてはもらわない石の下の石」なんて歌詞がユニークですね。
2曲目「下町の上、山の手の下」は、冒頭の大きな音のギターにちょっとドッキリします。曲自体はブラスが効いた元気の良いロックですが、唸り声も入る、がなり系の歌い方はちょっと抵抗感があります。
3曲目「命の別名」は、オリコン12位。ドラマ「聖者の行進」の主題歌。力の入った絶唱曲。
4曲目「清流」は、フェイ・ウォン(王菲)提供曲のセルフ・カバー。したがって、全般的に中華風のアレンジですが、途中でアイリッシュ風なアレンジも出てくる所が面白いです。
5曲目「私たちは春の中で」は、映画「大いなる完」の主題歌。後に、36thシングル「瞬きもせず」のカップリングとして収録。これは、ヘビー・ロック。
6曲目「愛情物語」は、オリコン28位。ドラマ「はみだし刑事情熱系」の主題歌。みゆきが「アヒル声」で歌う変わった曲。アレンジもかなりハード。
7曲目「You don't know」は、石嶺聡子提供曲のセルフ・カバー。
8曲目「木曜の夜」も、面白い歌い方です。これは好きな曲。
9曲目「紅灯の海」は、竹中直人提供曲のセルフ・カバー。「紅灯(こうとう)」って、みゆきの造語だと思いますが、どうやら「赤提灯」の事のようです。したがって、「紅灯の海」とは、飲み屋街や繁華街のイメージです。
10曲目「4.2.3.」は、12分を超えるみゆき史上最長の曲。96年12月に発生した「在ペルー日本大使公邸占拠事件」がモチーフの曲。こういった具体的な事件が元となっている曲は非常に珍しいですね。ただし、事件から1年以上経って発表されたので、当時は何でいまさらと言う思いが強かったです。また、唐突に爆発音が入ったり、メロディーは単純な繰り返しであったり、まるでTV中継から切り取ったような歌詞と、今までにない実験的な作品ではあったと思います。

個人的には、前作と並んであまり熱心に聴かなかったアルバムです。
チャート的にも2桁の順位は、2nd「みんな去ってしまった」以来ですからね。
シングルもヒットしませんでしたし、セルフ・カバーの曲も多いので、毎回過度に期待してアルバムを聴いている中で、この時期は音楽的に翳りを感じた記憶があります。


わたしの子供になりなさい/中島みゆき

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