起業家。 | 【SHIBUYA-TIGER】

母親が6年前くらいからずっとブログ を書いてます。

内容は、姪っ子・甥っ子の様子や、地元の近所でとれる山菜(雑草?)の話とか、趣味の踊りや山登りの話などなのですが、自分のブログや社長のブログもいつも見ていてくれますし、故郷を離れていてもこれだけ家族と対話ができて安心して東京で仕事ができているのは、ある意味ブログのおかげです。

2007年当時、ようやくアメーバが、システムも安定し、流行り始めたサービスになったので、ゴールデンウィークに帰省した際に、ふと母親にブログをすすめてみたのがきっかけです。

それまでは、会社や自分が何の仕事をしているのか?地元に帰っても家族や友人に詳らかに説明するのは億劫だったのですが、自分が”売って”いるメディアが、ようやく身近な人にもすすめられる”メディア”になってきたことがとても嬉しかったのを覚えています。





「起業家」を読みました。

起業家/幻冬舎
¥1,575
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僕は、2002年の入社なので、ちょうど47ページ目くらい、「メディアコンテンツ部門というメディア事業のセクションをつくり、オフィスを分けた」頃に、そのメディア部門の営業担当として入社しました。

「広告代理事業がサイバーエージェントの本流であり、メディアコンテンツ部門は傍流である。そんな雰囲気が社内に漂っていきました。」という真っ最中に、メディア事業に入社したということになります。

それから、まる10年以上、メディアの広告販売や会員獲得・マーケティングの担当から、いまのゲーム部門に至るまで、いろいろな業務にまたがってはきたものの、一貫してその傍流であったメディア事業で仕事をしているので、この本は当時から僕自身もさまざまな葛藤した思いが蘇る一冊でした。

「広告代理店部門があるのにメディア事業としてなんでわざわざ競合代理店に足を運んで営業しているの?」と、社内の広告部門だけでなく、メディアを実際に作っている人からも、お客さんである代理店の担当者の方からも言われる、という状況でした。ただ当時は、広告代理事業だけに依存したメディアというのは、公な意味でのメディアではなく、様々な代理店が一様に広告主に提案する、どんなコンペでも全代理店のメディアプランに入っているようなメディアにならないといけない、というようなことを思って営業していました。

ただ、実際に売っている”メディア”は、いかに多くのユーザにメールマガジンを送って見てもらうか?懸賞をつけてなんとかユーザに登録を促す、というような内容のものばかりだったので、家族などにはなんと説明したらよいかわからないサービスでした。

そういうメディア事業の状態から、今に至るまで、どのような気持ちで社長が執念でメディアを育ててきたかが、手に取るように分かる一冊でした。前回の「告白」のときよりも、より社長と身近に仕事をさせて頂いていることもあり、僕にとってはこちらの「起業家」のほうが響くポイントが多くありました。またいまアメーバをさらに大きなものにしていこうという現在、あらためて初心にかえって自分をセットできました。

またこの本は、自分の仕事環境を両親にかなり理解してもらえる本だと思ったので、先ほど、自分のものとは別に、両親用としてAmazonで実家に送りつけておきました。