<渋ミュ 出演者レポート①>一つのものを創り上げるすばらしさ 縁子役 三俣郁美さん を紹介!! | 渋川子ども若者未来創造プロジェクト(渋ミュ)

渋川子ども若者未来創造プロジェクト(渋ミュ)

群馬県渋川市を舞台とするオリジナルミュージカル(渋ミュ)の公演に至るまでを紹介するブログです

主人公・縁子(ゆかりこ)役を務める三俣郁美さんに、

このミュージカルの魅力や今の想いなどを聞きました。

 

■いい出会いに自分が変わっていく

―なぜ、このプロジェクトに参加しましたか。

 飯塚朋子さん(振付担当)が高校の同級生で、高校の音楽部で一緒にミュージカルをやっていました。最初はお手伝いのつもりでしたが、いつの間にか出演することになっていて(笑)。大学4年間、まったくミュージカルに関わってこなかったのですが、やりたい気持ちがどこかにあって、それをあきらめてしまっていたので、また表現者として舞台に立てるんだという思いを強く感じています。

 

―実際、参加してみてどうですか。

今まで職場と家の往復、あとは友達と合うだけの生活だったので、こうして地元の人と関われて、東京の人と交流できて、新しい世界が広がりました。ぜんぜん違う職業や年代の人たちと同じことをやっているのがすごく新鮮で。いい出会いによって、自分自身がどんどん変わっていっているなと感じています。変わっていく途中かな…。

 

■「信じる」ということ

―主人公の「縁子」役に選ばれました。

ぜったい「縁子」じゃない、できないと思っていたので、「マジか~」って思いました。すっごい難しいです。もがいています(笑)。自分の体験や経験、人生を使う感じで、小学生時代の気持ちと、縁子がここで感じた気持ちは似ているかもしれない…とか、自分と近いところを探してみたり、逆に違うところを探してみたり。私も大学が東京で一度、渋川を出たことがあり、「地元が大好き~」という感じでもなく、将来が漠然としているところもあるので、だからこそ感じることとか表現できることもあるのかなと思います。日常すべての感覚が演劇に生きる感じです。

 

―練習で印象に残っていることはありますか。

いろいろあるんですけれど、一番は「信じる」ということ。舞台は現実ではないですが、舞台の上で真実をつくる。嘘をつかない。信じてやる。あとは、個人的ですが、子どもたち3人とシーンをつくるとき、私の仕事は教員なので子どもたちの面倒を見てしまったんですね。そうしたら、(演出の)中原(和樹)さんから「子どももみんな同じ一人の役者だから!」と言われて、自分の価値観をガツーンとやられました。どこかで子どもの成長を決めつけてしまっていたのかもしれない。子どもの方がはるかにエネルギーがあり、純粋だからどんどん伸びていく。自分のことをちゃんとやらなきゃと思いました。

 

 

■渋川だからできるミュージカルに

―地元でミュージカルができることをどう感じていますか。

私は大学卒業後、渋川に戻ってきましたが、友達の(飯塚)朋子は、ずっとミュージカルをやりたくて東京で芸能活動を続けています。「もう地元には戻ってこないのかな」と思っていたら、その朋子が渋川で本職のミュージカルで企画を立ち上げた!それが、すごくうれしくて!ミュージカルは東京のイメージがあったけれど、今は、「田舎だから、渋川だから表現できることがある!」と思っています。私自身も今回の企画をきっかけに、渋川の魅力を再発見しようと、思い出の場所に行ってみたり、近くの神社に行ってみたりしました。バイパス工事が進んでいて、登下校のときにあった家が更地になり、木も伐り倒されて、『ぼんやしろしろ』と同じことが自分の周りでもリアルに起こっていることに気づかされました。

 

―本番に向けての想いをお願いします。

ここで出会った人たちと一つのものを創り上げていくことが、こんなにもすばらしいことなのだと感じています。中原さんが、「こっちの心が動けば伝わる」と言いました。心の動きや変わっていった自分が伝わるといいなと思います。

それと、「まかない班」の炊き出しの方のおかげで、東京のメンバーが「すごくおいしい!」と言って食べてくれる。ミュージカルだけでなく食べものを通して交流できるすごいプロジェクトだと実感しています。感謝の気持ちでいっぱいです。

本番に向けて、ぼーっとしていた自分を突き破りたい。どんどん自分を突き破っていきたいと思います。

 

主人公・縁子役 三俣 郁美さん

 

稽古を追うごとに成長する三俣さん。迷いながら、でも着実に自分の殻を破りつつあります。本番では新しい三俣さんを見せてくれると思いますので、乞うご期待!!