決して他人ごとではない被害がおきました。
18日の未明から当地では大雨となり、高知地方気象台は県中部と東部に竜巻注意情報を発表していました。
午前6時半すぎに県東部で住宅の屋根が飛ばされるなどの被害がありました。
被害が報告されたのは、午後5時の時点で町内の住宅7棟、倉庫3棟、集会所1棟のほか、農業用ハウス9棟だということです。
気象庁機動調査班の職員の調査の結果、竜巻の可能性が高いと判断されました。
住宅の屋根などが飛ばされることも大変な被害なのですが、個人的に最も目も当てられないことが、農業用ハウスなどが全壊している様子です。
これから収穫を前にしていた作物があったようで、農場主はかなり落ち込んだ様子で「0から始めないといけません」と、言っていましたが、これは想像を絶するほど大変だと思います。
これまでにも竜巻かと思われる突風などでハウスが破損する被害は地元でも幾つかありました。
でも、当時はまだ支援制度や融資の規制が緩く、幾つかの制度でも協力があり、何とか復旧できることもありました。
そうかといっても個人の資金負担はかなり大きいものですが・・・。
しかし、今は資金融資がかなり厳しく、こう言った被害があった場合は殆どの場合は自力でやり直さないといけません。
自力でやり直せない場合は廃業せざるを得ません。
保険をかけている場合もありますが、その保険の掛け金もかなり高く、全てが補償されるものではありません。
栽培者1世帯が生活できるだけの広さのハウスは、今や人が生活する住宅に匹敵するほどの値段がしますし、近年の価格高騰によって設備品などもかなりの金額となっています。
特に今年は春から台風並みの突風が吹いたり、災害級の大雨が降るなど大荒れの天気が多いです。
その度の修繕もかなりの負担となっているにもかかわらず、資金の融通がきかず、運転資金にまだ余裕が無い時期において即支払い力が無いとやって行けなくなっているのです。
今の農業はそこが辛く、殆ど報道されることはありませんが、そう言ったことが理由で資金がまかなえず廃業していく農家さんが多いと聞きます。
最終的にこの地区の被害総額は2076万円とされましたが、本当にそれだけで済んでいるのかと思います。
某大きな団体のずさんな運営により巨額のお金がどぶに捨てられ、それによりまた各地の1次産業を取り巻く団体に間接的に影響が起こりそうで、1次産業従事者への支援力はまた厳しくなりそうです。
どぶに捨てられた巨額の資金の100分の1程度の支援があれば、かなり大きな力となるのですが、もう何も言えません。
ヨーロッパやアメリカのような先進国であり、農業大国に学ぶ制度があれば日本の農業はもっと豊かになりそうですが、今のところ日本は自足自給率を上げようとする動きはありません。
ただ救いは、ここの自治体の長が「できるだけサポートしていきたい」と語っていましたので、口先だけでなく実行してくれることを期待して、農業がまた再開できることを祈っております。