2014年、県境ライン全走破計画 stage11(祖谷越えルート)-4 | 柴犬と小規模農家の奮戦記!

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2014年の高知県と他県との県境を跨ぐ車道の全走破計画ツーリング。

国道32号線から国道192号線へと走り継ぎ、旧三加茂町から祖谷地方へと南へ向かって行きます。

 

■走行日2014年7~8月

 

秘境祖谷は四方を1000mを越える山や峠にすっぽりと囲まれた集落で、出るのも入るのも高い峠を越えて行きます。

 

 

県道と言っても舗装林道のような狭くカーブの多い道で、秘境と言われる祖谷へ向かっている事を実感するような道が続きます。

 

 

険しい上り坂を上って行くと、祖谷の山々がグッと身近に迫ってきます。
「警笛鳴らせ」の標識が倒れています。

何があったのでしょうか。

 

 

まず祖谷へと入っていく1番目の峠の“桟敷(さじき)峠”(1020m)を越えます。
桟敷峠は東みよし町と三好市との境になって、そこから更につるぎ町へと続いています。

以前は三加茂町と東祖谷山村との境でした。

昔の町名が風情を感じます。

 

 

ここは深渕、落合峠方面へと進んで行きます。
桟敷峠は切り通しとなっています。

峠はやっぱり切り通しが雰囲気があります。

 

 

桟敷峠を越えて、更に祖谷を囲む落合峠を目指します。

峠を越えて、また峠を越えて・・・・と、祖谷を囲む峠越を繰り返すコースとなっているのです。

やがて“深淵(みぶち)”という山奥の地区に入ってきます。

 

 

旧東祖谷山村側から旧三加茂町側を見たところです。

ここまで急カーブの多い急勾配の道だったのですが、この峠を越えて旧東祖谷山村側は若干平坦となります。

 

 

深淵とは字の通り深い淵とか、奥深いという意味があります。
ここは始めに通った、吉野川支流の祖谷川と「出合」という地区で合流する松尾川の源流があるところで、周囲を烏帽子山(1670m)、前烏帽子(1600m)、矢筈山(1849m)、寒峰(1604m)という、四国でも高山に囲まれた、とても山深い場所になります。
でも、数軒しかない民家も廃屋が目立ってきていました。

 

 

西側の旧西祖谷山村方面へ流れる松尾川の源流部にある深淵川の渓流が道沿いには流れています。

見ているだけで暑さが和らいでくれるありがたい光景です。

 

 

 

深淵を過ぎると、“深淵落合林道”となり、落合峠を目指して行きます。
ところが期待していた未舗装区間は無くなっていて、峠の頂上までが舗装道となっていました。
今まで3度ほど通ったことがありますが、かつては高山の稜線を縫うように景色も良い絶好の未舗装峠道だったのに、それが舗装路に変わって、なにか心寂しいものがります。

 

 

そこで、ここからはまだ未舗装だった頃の様子で峠まで向かいたいと思います。

深淵の地区にある松尾ダム脇にある廃村の神社付近から登りが始まる辺りから、未舗装道となっていました。

 

登り道になって来ると、それまで深淵の集落跡辺りでは平坦だった道は、桟敷峠までの道と同じようにヘアピンカーブが多くなてきます。

松尾川だった川は、ダム湖からの上流部は深淵川と名前を変えて、これから向かう落合峠辺りを源流としています。

 

 

山塊を縫うように続くダート道を登って行くと、所々に展望が効く所があります。

やはり、舗装された今の景色よりも山が綺麗に開けるように感じます。

 

 

深淵川の谷を右に左に見ながら遡ると、前方の山肌に綴ら折れで登って行く道が見え始めます。

峠道らしい峠道を走る、おまけに未舗装の峠越え道。

そう言ったルートを走るのが実に楽しくなる瞬間です。

ひとカーブごとに増してくる標高の眺めの良さに感動が生まれてきます。

峠直下まで来ると、目の前に矢筈山(1849m)が現れてきます。

 

 

2014年の様子に戻り、峠へと上りつめたところに来ます。

少し道が広くなり、稜線を跨ぐように道は南へと折れます。

 

 

いよいよ、祖谷の峠越のメインイベントである標高1520mの落合峠に到着しました。
落合峠は祖谷でも一番高い峠で、南側の眺望が群を抜いて素晴らしいのです。

 

 

向こうには、高知県との境にそびえる三嶺や天狗塚の山々が連なり、東には1713mの搭丸など祖谷を囲む山々を一望します。

舗装道となったのは残念ですが、峠からの眺望の良さは以前と変わりません。

 

 

峠名を表示してくれている木製の標柱がありました。

こうした峠名があると峠にたどり着いた実感が増すので、日本の峠には全て標柱があれば良いと思います。

 

 

落合峠で休息していると、何と2人組の女性ライダーに出合い、会釈してくれました。
これまでずっと、1人の孤独ツーリングが続いたので、女性ライダーと出会うと気持ちが明るくなり、リフレッシュした嬉しい気持ちになります。
でも、こんな山深い所をよく走ってきたな~と、感心と同時に驚き、キツネでも化けて励ましてくれたのかな?とも思ってしまいました。
 

 

以前に峠を訪れた時の様子です。

深淵落合林道は深淵と言う地区から峠を越えて落合までの区間のルートなのですが、未舗装区間は深淵から峠まででした。

峠から落合側を見た様子です。

目の前には矢筈山から黒笠山(1703m)の稜線が立ち塞がります。