2014年、県境ライン全走破計画 stage8(四国山脈脊梁越)-5(last) | 柴犬と小規模農家の奮戦記!

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2014年と言う10年前となってしまった県境を跨ぐ車道の全走破ツーリングも、四国の尾根と言われるエリアを横断するコースとなっています。

愛媛県旧別子山村と高知県大川村を繋ぐかつての大田尾林道の大田尾越は通行止めになる事もしばしばあると言う、超秘境ルートです。

この峰越えルートの未舗装時代の写真が何枚か出てきましたので、その時の様子と併用してアップさせていただきます。

 

■走行日2014年7月~8月

 

大田尾越より高知県大川村に入り、今や県道6号線となっている山岳ルートは東三森山(1486m)や大座礼山(1587m)への登山口の連絡道ともなっています。

 

 

その登山口への分岐から下って行きますが、険しい断崖のような道が続きます。

愛媛県側は小刻みなヘアピンカーブが多かったですが、高知県側は延々と山肌を縫うような狭い道が続くようです。

 

 

愛媛県側は分岐から県境までは5キロほどでしたが、高知県側はそれより長い峠道を下って行きます。
舗装されていますが、相変わらず結構険しいルートです。

でも、未舗装の時が面白かったなぁ~。

 

 

そこでここから、かつて未舗装だった頃の様子で下って行きます。

これでも最初に訪れた時よりも随分と走りやすくなっていました。

 

 

当時のツーリングマップでも「大田尾林道」と表記されています。

大のお気に入りコースだったので、機会がある度に何度も来ました。

車でも通った事があります。

 

 

四国山脈の脊梁部を切通で越えるルートだけあって、豪快な走りが楽しめました。

夏でも下界よりも気温が低く、標高の高い部分を走っていることが実感できたのです。

 

 

今でこそ、道は整備されてロードや車、登山目的などで気楽に訪れる事ができるルートとなっていますが、90年前半までは人を寄せ付けないような山奥の秘境ルートでした。

夏では下界のうだるような暑さを忘れさせるひんやりとした風が、峠道を吹き渡る事もありました。

 

 

大田尾越から下って行く道は、大座礼山から東三森山の懐の山肌を斜めに下って行きます。

石鎚山から瓶ヶ森へのルートに比べて訪れる人は殆どいませんが、秘境峠越えの魅力には、ふだんになかなか訪れる事がない山景色に触れることが出来ることです。

 

 

道が多少開ける所では、四国山脈の稜線が手の届くほどの近くの距離に見え、県境に向かっての山々が幾重にも重なり合い、険しい山岳風景になっています。

 

 

林道から見る風景は雄大で、県境に聳える大座礼山から平家平の稜線が迫力ある様子で堂々としているようです。

 

 

林道から見る大川村集落へ続く道を見ます。

谷は深くて険しいです。

 

 

さて、県境ツーリングに戻ります。

大川村にはかつて白滝鉱山と言う、江戸時代から続く高知県第一、四国では第三位の規模となる大規模な銅の鉱山がありました。

その白滝集落への分岐へとやって来ます。

未舗装時代のダート道はここまででした。
今は人口400人を切ってしまった大川村ですが、70年代に閉山されるまで、ここ白滝地区周辺には2500人以上の人たちが生活していたと言います。

旧別子と同じく、標高の高い山肌に開ける集落には映画館やパチンコ店もあり、嶺北地区では最も賑やかな都市だったのです。

今は残っていませんが、鉱山が閉山して、それほど年月が経っていない頃に訪れたことがありましたが、そんな建物や施設跡がまだ残っていました。

今の大川村は日本一人口の少ない自治体となっているのです。

 

 

四国では珍しい、東北地方等で見るスノーシェルターの様な洞門があります。

この辺も冬の降雪量も多そうですね、そんな雰囲気を感じさせる光景です。

 

 

ワイルドなタイプの洞門もあります。さすがに高知県最奥の地域であり、人を寄せ付けないほどの地域であった雰囲気が漂っています。

 

 

県境から15キロほど下ると、stage7の最後に通った、大川村の県道17号線へと出てきます。

 

 

県道17号線は早明浦ダムの貯水池沿いに通っていて、大川村役場前を通り、大川村から土佐町へと戻ってきます。

かつての大川村の中心部は早明浦ダム完成に伴い、水没してしまっているのです。

早明浦ダム貯水池が渇水時には旧大川村役場が姿を現すのが見れます。

 

 

貯水池に架かる上津川橋を渡ると土佐町に入ります。
ちなみに、これまで県境越ルートをずっと走って来ましたが、愛媛県と接している市町村には必ず1本以上は県境を跨ぐ車道がありましたが、この土佐町は四国中央市と接してながらも県境を越えるルートがありません。

 

 

土佐町に入って早明浦ダムが近くなると貯水池は大きくなり、“上吉野川橋”を渡り、県道17号の起点地近くにある早明浦ダムに戻ってきます。

stage8のもうゴールは近いです。

 

 

早明浦ダムの堰堤上の道を行きます。

ちょうど真ん中が町境になっていて町名表示があります。

 

ダムの上から土佐町と本山町の町並みを見下ろしたところで、stage8の早明浦ダムから早明浦ダムの行程が終了しました。

全行程は108キロでした。

 

大田尾越のルート

 

stage8の全行程