普通列車乗り継ぎ四国周遊 18 | 柴犬と小規模農家の奮戦記!

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のんびり普通列車での四国周鉄道旅は予讃線の終着駅である宇和島駅に到着しました。

鉄道旅は鉄道旅でも、駅から降りて美味しいものを食べ歩いたり、観光地へ行ったりするものではなく、出来るだけ長く運行するダイヤの始発から終点までを、ただただ乗り通すだけの乗り鉄旅です。

 

 

初めて乗ったキハ185系は乗り心地も良く、乗務員さんのサービスやお気遣いによって楽しく松山から宇和島まで乗り通せました。

松山から約3時間20分ほどで、9時10分の到着です。

 

 

宇和島はツーリングでも度々訪れる機会が多い街で、とても馴染みがあるのですが、鉄道で来るのは2回目です。

宇和島駅はそんな宇和島市の代表駅です。

駅前にはホテルなども多く、じゃこ天屋さんもありますが、次の列車出発まで20分ほどしかなく、ゆっくりと買い出しするほどの時間がありません。

 

 

次の列車は予土線を通る「しまんトロッコ号」で、このダイヤは週末のみに運行する臨時列車なのです。

たまたま、その日にあたりましたので、せっかくなのでトロッコ車両の座席料金を購入してみました。

9時33分発なので、チケット購入の時間などを含めると駅の外への買い出しは厳しかったでのす。

 

 

顔出しパネルには宇和島~近永間100周年と表示されています。

予土線は1914年に宇和島から近永間が宇和島鉄道として開業したのです。

 

 

終着駅らしく、ホームは頭端式の2面3線となっています。

これから乗車するしまんトロッコ号が待機しています。

 

 

しまんトロッコ号は予土線3兄弟のうちの1両として運行していますが、週末のみの運行です。

でも、その歴史は長く、まだ国鉄時代に国鉄初のトロッコ号として1984年に運行が始まったのです。

今や全国のローカル線で運行されているトロッコ車両の先駆けとなったのです。

 

 

運行する車両はキハ54形で、土讃線では乗る機会が無くなった車両です。

トロッコ号が運行された当時は「清流しまんと号」と名付けられていました。

かつては先ほど乗って来たキハ185系で運行されていたこともあります。

 

 

2013年にしまんトロッコ号に改名され、車両も黄色にラッピングされました。

 

 

四万十川沿いを運行することで有名な予土線の景色を風を肌で感じてもらうと言う事のトロッコ号ですが、この黄色の車両は普段は通常のダイヤで運行されています。

たま~に予讃線を走る事もあるようです。

ローカルムードを感じる黄色のデザインが温かみを感じます。

 

 

定刻通り、9時33分に出発して行きます。

乗り継ぎ時間が20分ほどなので、四国のローカルを走る普通列車にしては、けっこうスムーズな乗り継ぎです。

駅を出るとすぐに運転所がありますが、この運転所に待機している車両は国鉄時代の気動車が多く、都心部の鉄道ファンにとっては見応えのある鉄道博物館のようではないでしょうか。

 

 

宇和島駅の次の北宇和島駅を出発すると、勾配のある登坂に差し掛かります。

実は宇和島市街のすぐ東側は四万十川水系とを分ける分水嶺峠が縦断していて、けっこうきつい登坂が待っているのです。

 

 

北宇和島駅の次の「務田(むでん)駅」はそんな分水嶺峠の「窓峠」にある駅です。

標高は165mで、Q地図では「まどがとうげ」と読み仮名がありますが、別のデータベースでは「まどとうげ」とあります。

窓峠を越えると四万十川水系へと入って行きます。

務田駅からは「伊予宮野下駅」に9時51分に到着します。

 

 

伊予宮野下駅を出発すると、「二名駅」「大内駅」「深田駅」と停車して行き、宇和島市から鬼北町に移り、10時8分に「近永駅」に溶着します。

近永駅は列車交換可能駅で、ここで行き違いで停車するダイヤが多いですが、このダイヤは1分ほどの停車ですぐに出発します。

かつての宇和島鉄道の終着駅でした。

 

 

次の「出目駅」を10時12分に出発して、夏の緑の中を進んで行きます。

列車での森林浴のようです。

 

 

鬼北町から松野町に入り、10時18分に「松丸駅」に停車します。

松野町の中心地にある駅ですが、単式ホーム1面1線の駅です。

ホームは単式ですが駅舎は大きく、温泉施設や交流施設もあります。

ツーリングでも立ち寄る駅ですが、停車時間が長ければ降りてみたい駅です。

 

 

松野町では大きな町なので、数人の乗客が降りました。

赤字路線である予土線ですが、愛媛県側は集落や町が多いのでそれなりに乗降客はあるようです。

でも、この日は週末で観光客も多かったので、普段はもっと少ないかも知れません。

 

 

松丸駅から「吉野生駅」へと続きます。

この辺りまで来ると、おおらかな盆地の中を行くようになり、四万十川の本流に近づく雰囲気となってきます。

 

 

愛媛県最南端の駅となっている「真土駅」に10時26分に到着します。

車掌さんから車内放送で、“JR四国内の駅で一番短いホームで25mしかありません”と言う案内がありました。

 

 

真土駅を出発すると、愛媛県から高知県に入ります。

予讃線で前日に愛媛県へ入った川之江駅からずっと愛媛県の旅が続いていましたが、ここで高知県の南西部に戻ってきました。

車窓から見る広見川に架かる葛川沈下橋が見えます。

 

 

ほぼ県境にある葛川橋を過ぎると、川幅が広くなった広見川が車窓から見られるようになります。

この辺りから、予土線の魅力である川景色を見ながらの鉄道旅となってきます。