伊尾木川巡り 2 | 柴犬と小規模農家の奮戦記!

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ロンリーライダーの農業と趣味の日常です

伊尾木川に沿うルートは深い山谷に囲まれて徳島県側へ抜けることが出来るロングルートです。

その道沿いには集落が点在して、とても興味深いエリアですが、徳島県へ通じるルートでありながら、あまりにも山深いため過疎化が進んでいる地域でもあります。

 

 

伊尾木川遡りツーリングの出発点でもある様な「花地区」には伊尾木川に架かる唯一の沈下橋や森林鉄道跡も残っていて、これから遡るルートがいかに秘境感が残る場所であるような予感を感じるものです。

 

 

川沿いに沿って起伏のある道が存在し、深い谷間に川と細い山道が続いています。

 

 

山肌に続く狭い道を4キロほど進むと「奈比賀(なびか)」という地区に出ます。

かつては「並川」とも書いたようです。

川の両側が少し広くなった所にある小さな集落で、山に囲まれた道から抜け出たようにパッと明るく感じます。

 


 

この辺りだけ河原も広くなっていて、その河原にも降りられます。

早速、降り口を見つけて広くなった河原を走ってみます。

小石の多い広い河原なので、川の匂いを感じる所までスムーズに走ることが出来るご機嫌な河原でした。

 

 

河原のすぐ上には集落もあり、そこには「安芸市立川北小学校奈比賀分校」があります。

過疎化の進む地域ならではで2009年に休校となっています。

外から見る範囲では図書室もあって、人の気配がありますので、憩いの場となっているようです。

時計台が特徴です。

 

 

奈比賀の集落は伊尾木川の両岸に広がっていて、学校のある中心部から今のメインルートへは昭和25年架設の奈比賀橋で伊尾木川を渡ります。

奈比賀の人口は約100人ほどの山間部集落です。

 

 

農地跡には今や珍しくなったレンゲの花が咲き誇っていました。

 

 

奈比賀の集落から再び山の谷間のルートとなり、3キロほど遡ると「東川」と言う地区に入ります。

奈比賀よりも平野が狭く、山肌に広がる集落となって、やや上流に来た感じがします。

道も狭く、途中から山側に急勾配を上がる道が分岐していて、そこを上るとゲートボール場跡の小さな広場がありました。

桜に囲まれた場所で、花見をするには最適の様な場所でした。

 

 

すこし、上ると「安芸市立東川小・中学校」がありました。

この学校も休校中との事で、こんな立派な校舎なのに・・・・と、山間部の過疎化の現状を目の当たりにします。

 

 

山肌の道を上り、東川の集落を一望します。

安芸市の北部の山間部の過疎化は著しい様で、安芸川上流の畑山地区とこの東川地区が安芸市と合併した1954年当時に4895人いた人口は2000年当時になると788人となって、児童生徒に至っては1003名から僅か4名となってしまったのです。

当然のごとく、この地域を中心に学校の統廃合が進んだのです。

 

 

伊尾木川沿いから離れて、東川地区から山を越えて「下久保」へ抜ける道を行くと、「丸石隧道」と言う1車線しかない狭い隧道を抜けます。

昭和12年に開通したトンネルで、真ん中辺りまでが素掘り状態となっている歴史を感じるトンネルです。

 

 

トンネル前はT字の分岐となっていて、山奥へ進む下久保と言う地区を目指します。

伊尾木川水系から安芸川水系となり、安芸川の支流である江川川(えがわがわ)に沿って遡ると、待望の未舗装林道の分岐にやって来ました。

 

 

風景はずっと山深く、植林というよりも自然の雑木林が多くなってきます。

 

 

県東部の地形の特徴である深い山谷の間を縫うように、どこを走っても山肌と木々に囲まれた道を駆け上がって行きます。

しかし、江川川の支流の渓流がすこぶる綺麗で、手ですくって飲んでみようかと思わせるような川の水がずっと流れています。

 

 

道は広く、超フラットの林道で、まるでこの先に集落があるかのかな~と思わせるような道が続きます。