始まりの夜景や雑踏の中のヒールの色からラストの字幕まで瞬きさせない脚本家と編集者の方へ敬意を表します。勿論、この作品に関わるすべての方へ。
〝ゲスト出演者〟
ナタリー・ルカ(エリザベス、レイル)
マリーク(RJ・ブラウン)
主な出演者
今回のゲスト出演者はとても愛らしく美しい女性で、ルーシェン病の保菌者役ナタリー・ルカ(エリザベス・レイル)。
ワンス・アポン・ア・タイムのおさげ髪の勇気のある女の子アナ役でしたね。見たことがあるなと思っていましたが、見終わるまで思い出せませんでした。調べてみたら、アナ役だったことががわかりました。今回はあの時の役柄とは全然違って、シリアスな女性の役。
誰とも接触できずに隔離される部屋で生きる苦悩、それでも愛する人との未来を夢見る内面をとてもうまく表現していて、すごく感動しました。彼女の演技は素晴らしかった。
クールなナヴァービの心まで動かしましたよね。
この回は突然人が襲われて、数分で死亡してしまう怖しい病原菌の話です。表現のしようがないくらいの恐怖と残酷な死が続くので、ずっと苦しいのですが、深い愛がテーマであり、なんとむごい話なのだと涙が溢れました。
このナタリー・ルカの回も忘れられない回になりました。
東日本大震災
タコツボ方心筋症
ルーシェン病の保菌者ナタリーを治そうとマリークはナタリーのために薬を作ろうと画策する。しかし、うまくいかない。
2人の純愛には心打たれますが、多くの無実の人々が命を落としていきます。そして、ナタリーを利用しようとする企業と捜査の手が、ふたりのもとへと迫っていきます。ふたりは…。
事件解決後、隔離された部屋にいるナタリーを訪れるレイモンド。
あることを聞き出すために彼女に話し始める…。
愛するものを亡くすことは辛いことだ。苦しみは死に至る。
日本では震災後「タコツボ型心筋症」が増えた。苦しみが生じさせる…不規則な電気信号の波が心臓を歪ませてしまう。その心臓の様子が海に沈められたタコツボに似ているそうだ…
うつろで冷たく…
海の底に沈む中身のない入れ物だ。
憔悴した彼女の心に日本の震災を例に出して、静かに語りかけるレディントン。ナタリーはレディントンの話に耳を傾けます。
彼女から敵対する人物の名を突き止めることができるのでしょうか。
アメリカ合衆国🇺🇸のドラマに日本のことがチラッと出てきたりしますが、当時は日本の震災について、こんな風に取り上げていたのですね。私はタコツボ型心筋症のことは知りませんでした。
大震災後などによる急性、慢性のストレスや生活環境の変化などにより、突然死やタコツボ型心筋症などが増加すると言われているそうです。
新年あけて大変辛く苦しい出来事が起きました。お亡くなりになられた方々に心よりお悔やみ申し上げます。また被災された多くの方々、辛い事故にあわれた方々が少しでもおだやかな日がおくれますようにと願います。
【思い出したドラマ】
Xファイル2#23
影踏み
Xファイル2#23「影踏み」の回で隔離されるラストシーンを思い出しました。未知の暗黒物質を研究していた物理学者が研究中の事故により、自分の影を踏んだ人間は吸収されて消えてしまうという事件が発生します。モルダー(デイヴィッド・ドゥカヴニー)、スカリー(ジリアン・アンダーソン)が事件解明に奔走しますが、物理学者は最終的に灯りのない部屋に隔離されてしまうという結末。漆黒の闇の部屋で椅子に固定された男性の悲痛な表情と、あのドアの閉まる音、怖かったです。