5/7にウクライナの諜報機関に属する2名の高官(大佐)が、ゼレンスキー宇大統領と国家情報庁長官キリロ・ブタノフ氏、ウクライナ保安局長官ワシリー・マルユク氏3名に対しての暗殺計画を企てた ということで逮捕されています。
今回はそのニュースと関連する情報について書きたいと思います。
まずは ウクライナ諜報機関の大佐2名逮捕のニュースですが、ロシアのメディアRTで5/7に報じられているものをご紹介します。
Two Ukrainian officials arrested over alleged plot to kill Zelensky
(和訳開始)
ゼレンスキー殺害計画容疑でウクライナ当局者2人逮捕
キエフは、国家高官の暗殺計画を準備している「工作員のネットワーク」を暴露したと報告した
ウクライナ治安局(SBU)は、政府高官および軍高官暗殺の陰謀に関与した疑いのある国家安全局の職員2名が火曜日に逮捕されたと発表した。
ソ連時代のKGBのキエフの後継機関であるこの機関は、テレグラムへの投稿で、容疑者2人がウクライナのウラジーミル・ゼレンスキー大統領、SBU(国家保安庁)長官ワシリー・マルユク、国家情報長官キリル・ブダノフらの殺害を計画していたと主張した。
報道機関ストラナは、拘束されたのは国家安全保障局長官のアンドレイ・グク氏と彼の同僚のデルカッハ氏であると特定した。両者は土曜日に同時に逮捕されたと言われている。
SBUは、逮捕された男たちがモスクワから組織されていると(SBUが)主張するネットワークのエージェントであり、ゼレンスキー氏や他の政府高官に対するミサイル攻撃や神風特攻無人機攻撃を調整する目的で彼らの監視を行っていたと述べた。
グク氏は、ゼレンスキー氏を含む保護対象者に関する機密情報を収集し、送信したとして特に告発された。
一部の高官の暗殺は5月5日の正教復活祭の前に行われる予定だったと伝えられており、ゼレンスキー氏の殺害は火曜日の「プーチン大統領就任前の贈り物」として計画されたとみられるとマルユク氏はSBUが引用した声明で主張した。
拘束者らは反逆罪とテロ攻撃準備罪で起訴され、現在は終身刑に直面している。
疑惑の殺人計画は、SBUが明らかにしたと伝えられている最新のものにすぎない。
同局は先月、ポーランドで容疑者が同国訪問中のゼレンスキー氏暗殺計画を画策する目的で、ポーランドの空港の安全に関する情報をロシアのスパイに送信していたと主張した。ポーランド当局は後に、パヴェル・Kという名前の男が「ポーランド共和国に対して外国情報機関として活動する用意があった」罪で逮捕、起訴されたと発表した。
モスクワは最新の暗殺計画疑惑についてまだコメントしていない。しかし、元ロシア大統領ドミトリー・メドベージェフは、ポーランドでの事件はキエフの西側支援者らがゼレンスキー氏の排除を狙っていることを示していると示唆した。
「ポーランドでバンデーラ派の長(ゼレンスキー)の命を狙う試み?これは本当に深刻だ」とメドベージェフはポーランド人男性の逮捕を受けてコメントした。(注:「バンデーラ派」というのは 第二次大戦当時にナチスの協力者だったウクライナのナチス、ステファン・バンデーラの信奉者だということです。)
「これは西側諸国の人々が彼を清算する決断を下したことを示す最初の証拠となるかもしれない。怖がれよ、ピエロ!」
2022年にウクライナ紛争が始まって以来、ゼレンスキー氏は西側メディアに対し、ロシアが自身を殺害しようとしており、何度も殺害しようとしていたが、安全保障要員によって阻止されたとみられると繰り返し語った。
しかし、元イスラエル首相ナフタリ・ベネット氏によると、ウラジーミル・プーチン氏は2022年3月にロシア政府がゼレンスキー氏を殺害しないと個人的に確約したという。
(和訳終了)
そしてこのニュースに対して、元CIA分析官だったラリー・ジョンソン氏の発言をご紹介します。
下のビデオからのものです。
一方、ウクライナは「誰かが彼らの大統領ヴォロディミル・ゼレンスキーを暗殺しようとした」と言っています。愛されているウクライナの大統領です。
私たちは元CIAのエージェントであったラリー・ジョンソン氏に話を聞くためにこのニュースショーに呼びました。なぜなら、彼は数か月前に「ゼレンスキーはこの世に長くいない」と予想していたからです。彼は一度その役割を使い果たしてしまえば、これらの三文字の諜報機関(CIA,MI6等)は彼を処分する方法を見つけ出すだろう と。ラリー、このショーに戻ってきてくれてありがとう。
ラリー・ジョンソン:やあ、君と一緒に出演できて嬉しいよ。
司会者:あなたがすでに知っているように、2,3日前に起こったこの暗殺の企みというのはどう考えますか? しかし、これがどうやって生まれたのか興味があります。彼らはマスコミに駆け寄ってそれがすべてだったと言う。それはすべて失敗だった。でもあなたは数カ月前に何を予測していましたか? これについて知っていますか?
ラリー:私が見たのはオンラインで読んだり見たことだけです。しかし、これは映画の"The Usual Suspects"(ユージュアル・サスペクツ)のようだ。
このケースでは、それ(暗殺を企てた組織)はロシアではない。私は もしロシアがゼレンスキーを殺したければ、もっと前にやっていたと思う。
何が起こっているかというと、ウクライナでのネオナチ分子の間でのゼレンスキーに対する怒りの増幅です。それが第一で、その周辺にあるのは ポストを外されて行方不明になっている(宇軍元総司令官)ザルジニーに対する忠誠なフォロワーや忠実な兵士達がいるということです。
あなたがご存じのように、彼はロンドン(イギリス)の大使になる予定だったが、彼はまだ(大使として)働いていなかった。
彼(ゼレンスキー)はたくさんの内側からの動乱に直面している。
いくつかの他の指標は米国がキエフ市長のクリチコをワシントンに呼んだ。
だから、彼らは彼(クリチコ)と一緒に替えを探している。
ゼレンスキーの大統領の任期は5月20日までだったが、彼は新しい大統領を選ぶ選挙を中止した。だから新しい大統領が5月20日までに就任するはずだったが、彼(ゼレンスキー)がそれを阻止した。彼は永遠に権力の座にいることを望んでいる。
司会者:あなたはいくつかのことを言ったので、私はそれをもっと明確にしたいです。ナチス分子のことについて話しましょう。ウクライナのネオナチ分子は(ザルジニーの後任の)シルスキーに対して不満を持ってるのですね。彼らは1年以上衝突している。彼らは彼(シルスキー)に対して長い間、協力的ではない。その点について話していただけますか?なぜ彼らは彼(シルスキー)をそこから外したいのでしょうか?
ラリー:彼ら(ネオナチ)は彼(シルスキー)を戦争に負けていると見ている。
誰かがあなたを責めるが、あなた自身の能力の無さについて、あなた自身を責めることはしない。しかし、右派セクター、アゾフ大隊は特にそうだ。
なぜ彼らがシルスキーを責めるか、なぜなら彼ら(ネオナチ)はとてもザルジニーと近かったからです。西側は彼(ザルジニー)が筋金入りのネオナチの同胞であったということについて、騙されていたことを知るべきです。
ゼレンスキーをそれ(戦場での敗戦)でまず責めています。そしてあなたが知る主なことは ザルジニーが追い出されてシルスキーが後任になり、それで突然にウクライナが勝利を楽しむはずだったが、全く逆のことが起こった。彼らは領土を失い、また失い、前の2年間よりも、より早く失っています。この流れは近い将来加速されそうだ。
司会者:将来、いくつかの希望があったと思います。ロシア側は ドネツク州での完全勝利を戦勝記念日の為に確実にするだろうし、それはまだ完成はしていないが、もっと先への前進を見るでしょう。
しかし、ロシアのドミトリー・メドベージェフは真っ向から、CIAと西側が支援している組織に指を指しています。
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「ポーランドでのバンデラ派のリーダー(ゼレンスキー)の暗殺の企て? それは本当に深刻だね。」メドベージェフはポーランド人男性の逮捕について反応した。「それは西側の人々が彼を消すという決断をした最初の証拠かもしれないね。怖がれよ。ピエロよ。」
ラリー:メドベージェフはいいね。
司会者:あなたは3文字の機関(CIAやMI6)が2014年にウクライナで明らかにクーデターを起こすのを助ける為、西側が背後にいる政府(ウクライナ)にいくつもの事務所を持っていましたが、これについてのあなたの直感はどうでしょう?
彼らは 世界で繰り返しやってきたように、これらのことを実行する代理人を使ったのでしょうか。あなたはこれらの人たちを知っているでしょう?
ラリー:私は彼らが最初の実行者になるとは思わないが、彼らは確実に計画立案の支援者になります。ゼレンスキーには十分な数の敵が軍の階級の中にいます。ただ彼らが苦しめた犠牲者の数だけでもそうです。
それから、この戦争を終わらせてほしいと思っているウクライナ人や大砲の餌として送られたくないウクライナ人、彼等には両親や叔母、叔父や他の親戚がいて、彼らはひどく怒っています。
彼(ゼレンスキー)はそれに直面している。しかし、CIAの歴史の真実はあなたが知っていることを超えていて、少なくとも、暗殺の企ての線を引くが、(南)ベトナムの大統領のゴ=ディン=ジェムの場合のように、米国は彼を取り除きたがっていたが、ベトナム人の将校たちが彼ら自身で彼を殴って殺すことを決断した。それはベトナムでの(アメリカの)政策を軟化させることにつながりました。
これは Yogi Baroが言う、「デジャヴはもう一度」ということかもしれません。
ゼレンスキーの任期切れが迫り、彼らはそこで、もっと使える誰かを考えており、これは全て汚職と不安定化に燃料を注ぐものです。これは状況を改善するものではありません。
司会者:それは鋭い点だと思います。現場の背後で最初に動かないかもしれないが、計画立案を促進する。CIAは活発に正しい人たちを探していてお金の流れが正しい方向に流れて人々がそれを持ち出すことを確実にしている。
私たちはノルドストリームの事件の時のように、自分たちの手を拭くことが出来ます。「私たちはそれをやっていない。」誰がそれを分かりますか?
それは素晴らしい動きです。では、ラリー、ここから出て、もちろん、私たちは彼の任期の終わりに近づいています、そして選挙は中止されている。
次の2,3週間の間にゼレンスキーに何が起こるでしょうか? 取り替えられ、国外脱出ですか?追い出されますか?あなたの直感ではいかがでしょう?
ラリー:メドベージェフが何を言ったかに戻りましょう。「私たちはリーダーを殺すことはしない」、ゼレンスキーが彼の合法的な任期の期間中、私たちはオフィスにいる人々を暗殺することはしないと。
ゼレンスキーのオフィスは任期切れになり、彼の合法的な任期はなくなります。私が思うに、それ(外国のリーダーを殺さないという安全保障)はもはや適用されないということです。その時点でロシア人は彼(ゼレンスキー)を殺すことができると考えるだろうと私は思う。彼を殺して彼の政府を打倒する。なぜなら、彼らの観点では 彼はもはや合法的な大統領ではない。彼は許可なく居座り続けている暴君である。
司会者:私たちは(ウクライナに仏軍を送ると言っていた)マクロンが後日、後ずさりをしたのを見ました。そして今、NATOが後ずさりをするだろう。
ラリー:いいえ、ロシアの外務大臣のラブロフがプーチンの代わりにとても明確な線を引くでしょう。もしF-16が劇場に入ってきたら、それらは殺されると。
真実は NATOは効果的なことは何もできない。
消耗戦は彼らが単純に、そのような活動を実行するだけの装備がありません。
それが彼らがこの2年以上見せてきたものです。
私たちはHIMARSやATACMSの失敗を見てきたし、レオパルト戦車やチャレンジャー戦車、M1エイブラムス戦車の失敗を見てきました。
私はこの統計をたたき出しました。戦闘行動の1時間毎に、M1エイブラムス戦車はショップに行って8時間メンテナンスしなければならない。
司会者:わかります、あなたはすべて正しかったです。これについては、私たちは今後数日間で非常に近くでこれを見ることになるでしょう。どうやら私たちは大きな転換点にいるようです。ラリー・ジョンソン、いつも楽しませてくれてありがとう。
ラリー:ありがとう、クレイトン。
(和訳終了)