◆Question◆
「君が絵本を書き始めたきっかけは?」
質問に対する答えは
セレクトしなければ無限にありました。
絵本を書こうと思ったきっかけ?
書いた絵本を人に見せようと思ったきっかけ?
見せた絵本を製本したきっかけ?
製本した絵本を・・・
さて、質問の意図はどれだったのでしょうか。
絵本を始める前。
小さいころから絵を描くのが好きでした。
中学生くらいから小説をずっと書いていました。
本が好きで。
言葉の並びが好きでした。
言葉を手折ることが好きだったので
物語を紡ぐことも苦ではなく。
千夜一夜物語のように
一時期、毎日エチュドでおとぎ話を話したこともありました。
中学頃から大学を卒業するまでに書いた小説の中で
ちょっとした賞も取りました。
そこで、卒業したと感じました。
そして就職。
前職についてはあまり口にしたくないのですが。
端正きらびやかな淀屋橋の某大手企業で、
7-8センチのヒールにサラサラロングの茶髪。
毎週綺麗なネイルを載せて
香水は毎日着替える。着替える香水瓶は60本以上。
でも。
仕事の内容はハードで、お金が絡むと人はこうも変わるのかと思いました。
最後の方は、色々と。ええ。以下略。転職。
どれほど綺麗な服を着ていても、
着ている人間がボロボロだと何の価値もない。
毎日、電車の硝子に映る自分を見て思いました。
そんなある日。
ぎりぎりの琴線が切れそうなある日。
ふと、描いたのが絵本でした。
それがきっかけ。
可愛いとか楽しいとか明るいとか
そんなスタートではないのです。
ごめんなさい。笑
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*
自分で書いて満足していた数年。
ツイッターで描いた絵について、
岡山のさるお方から連絡が来ました。
その絵は。
東日本大震災で生き残った、もう死にかけている桜が
ただ、ただ一生懸命桜の花弁(海水により恐らくそれがもう最期でしょう)を
咲かせている映像を見ました。
その時、物凄い衝撃を受けました。
何気ないあたたかいニュースだったのかもしれませんが
私にとっては心の底にまで響く、悲痛な、大きな衝撃でした。
その桜を見て、
絵本の主人公と、もう咲き誇るはずの無い桜の絵を書きました。
桜は枯れても、心に映し出して絵で描く事は私の自由です。
その絵に対して、岡山のさるお方から連絡が有りまして。
「この絵には、何か物語が有りませんか?絵本になってるとか。
私たちは雑貨屋さんで、震災で子供を元気づけるものを送ろうと思ってるんですが
絵本とかあったら、と思ってまして…」
そのときすでに、結構な数を書いてました(笑)
清書して、すぐにお送りしました。
それが、本になったきっかけ。
*
*
親友の 「なな いちこ」ちゃんと
また、暖かくなったら京都のどこかのクラフトマーケットに出店していると思います。
彼女の透明な世界。
私の静かな世界。
でも二人でこちょこちょと
お店屋さんごっこをするのはささやかな楽しみであります。
きっと、私は自己満足に過ぎないあの絵本を書き続けるでしょう。
誰に貶されるでも褒められるわけでもなく始めた事。
以上がレスポンスです、ね!
今後とも、
宜しくお願いこじょります☆