病院の説明や手術の記録を読んでいると、内眼角(ないがんかく)・外眼角(がいがんかく)という言葉が出てきます。調べても辞書の一行しか出てこなくて、結局それがどこで、自分の目とどう関係するのかが分からない——そういう方に向けた記事です。
結論から書きます。内眼角は目頭、外眼角は目尻のことです。ただの言い換えではありません。日常語の「目頭・目尻」がだいたいこのあたりを指すのに対して、内眼角・外眼角は上下のまぶたが合わさる一点を指します。手術で動かすのはその一点です。
この記事では二つの言葉の意味と、そこに何があり、手術で何が変わるのかを順に整理します。専門用語は出てきたところで言い換えます。
内眼角・外眼角という言葉の整理
眼角とは、まぶたが合わさる角のこと

内眼角(目頭側)の位置 赤い印のところ
上のまぶたと下のまぶたの間の開いた部分を眼瞼裂(がんけんれつ)といいます。その両端、上下のまぶたが合わさって閉じている角が眼角です。鼻に近いほうが内眼角、こめかみに近いほうが外眼角になります。
「目頭・目尻」との違い
日常語の目頭・目尻は範囲を指す言葉で、人によって思い浮かべる広さが違います。一方、内眼角・外眼角は点です。カウンセリングで「目頭を何ミリ開く」と言うとき、基準になっているのはこの点の位置です。言葉の精度が違うだけで、指している場所は同じと考えて差し支えありません。
内眼角には何があるのか
涙の出口と、ピンク色のふくらみ
内眼角には涙の通り道の入口があります。そのすぐ内側にあるピンク色の小さなふくらみが涙丘(るいきゅう)です。涙丘がどれだけ外から見えるかは人によって違い、その前にかぶさる蒙古ひだの厚みで決まります。
目頭切開が動かしているのはこの点
目頭切開は、内眼角にかぶさる蒙古ひだを開いて内眼角の位置を鼻側に寄せる手術です。開いたぶん眼瞼裂が長くなり、涙丘が見えるようになります。つまり目頭切開とは、内眼角という一点をどこに置き直すかを決める手術です。
形が変わると、どう見えるのか

内眼角の形 修正前・修正後
内眼角はもともとなだらかな角ですが、開きすぎたり治り方が偏ったりすると、角が鉤(かぎ)のように折れて見えることがあります。左右で形が違うと、涙丘の見える量も左右でずれます。実際にその状態を整えた記録が内眼角の形が鉤のように変わり、涙丘の見え方に左右差が出た例にあります。
もうひとつ多いのが、開いたはずのひだが治る過程で新しくできたように見える状態です。手術によってできたという意味で医原性蒙古ひだと呼びます。その見え方を型ごとに分けた記録が手術のあとにできた蒙古ひだ(医原性蒙古ひだ)を型ごとに分けた記録にあります。
開きすぎた内眼角は戻せるのか
完全に元の位置へ戻すことはできませんが、内眼角にかぶる部分をつくり直して点の位置を外側へ戻すことはできます。どこまで戻せるかは、初回にどれだけ開いたかと、残っている皮膚の量によります。内眼角が広がりすぎた状態を戻した記録に術前と術後を同じ条件で並べています。
外眼角には何があるのか
まぶたを骨につなぎとめている場所
外眼角の奥では、まぶたが靱帯(じんたい)という丈夫なひもで骨につながっています。この靱帯が、まぶたの外側の端を決まった高さに保っています。目尻の形が安定しているのはこの構造のおかげです。
外眼角を動かす手術
目尻切開は外眼角を外側へ広げ、タレ目形成は外側の端を下げます。靱帯そのものを外して位置を決め直し、骨に留め直すのが外眼角固定術です。白目が見えすぎる状態を整えた例が外眼角の位置を骨に固定して目の形を変えた例にあります。
左右の高さがそろわないとき
外眼角は高さを持つ点なので、左右でわずかにずれると目の大きさそのものが違って見えます。本人は「片目が小さい」と感じますが、実際には外眼角の高さの差であることが少なくありません。左右の外眼角の高さが違っていた例がその一例です。
支えが失われたときに起きること
靱帯が切られたまま固定し直されないと、外眼角が丸く開いてコの字のように見えたり、内側の赤い粘膜が外へ出たりします。この形の崩れ方を型ごとに分けた記録が外眼角の形が崩れてコの字に見える状態を型ごとに分けた記録です。
二つの角は、役割が違う
同じ「眼角」でも、内眼角と外眼角では性質がまったく違います。ここを混同すると、手術の説明が分かりにくくなります。
内眼角 — 覆っているものを開く
内眼角の見え方を決めているのは、その上にかぶさっている皮膚(蒙古ひだ)です。だから手術は「開く」「戻す」という言い方になります。骨との固定は関係しません。
外眼角 — つながっている先を決め直す
外眼角の形を決めているのは、骨につながる靱帯の位置です。だから手術は「下げる」「上げる」「留め直す」という言い方になります。皮膚を開くだけでは形が安定しません。
だから修正の難しさも違う
内眼角は覆いをつくり直す作業、外眼角は支えをつくり直す作業になります。どちらも「元に戻す」のではなく、残っているもので組み直すという考え方をとります。
内眼角・外眼角について、よくいただく質問
Q. 内眼角と目頭は同じ意味ですか。
指している場所は同じです。ただし目頭は「そのあたり」を指す日常語で、内眼角は上下のまぶたが合わさる一点を指す言葉です。手術の設計ではこの点を基準にします。
Q. 内眼角が腫れているのですが、手術と関係ありますか。
手術後であれば経過の一部であることが多い一方、手術と無関係な炎症や涙の通り道のトラブルでも同じ場所が腫れます。手術を受けていないのに腫れや痛みが続く場合は、まず眼科の診察が向いています。
Q. 外眼角固定術と目尻切開は何が違いますか。
目尻切開は外眼角を外側へ広げる手術、外眼角固定術は靱帯を外して位置を決め直し骨に留める手術です。広げるのか、留め直すのか、という違いです。両方を組み合わせる場合もあります。
Q. 目が左右で違って見えます。どちらの角を見ればよいですか。
目頭側の位置がずれていれば目と目の距離が違って見え、目尻側の高さがずれていれば目の大きさが違って見えます。写真を同じ角度で撮って、まず左右の内眼角どうし、次に外眼角どうしを見比べてください。
Q. 他院で受けた手術についても相談できますか。
できます。手術日と術式、経過が分かる写真があると、変わっているのが内眼角の位置なのか外眼角の支えなのかを判断しやすくなります。
内眼角と外眼角は、目の両端にある二つの点です。一方は覆いの厚みで見え方が決まり、もう一方は骨とのつながりで形が決まります。ご自身の目のどちらが気になっているのかが分かると、調べる言葉も、相談で伝える言葉もはっきりします。
シウォン整形外科では、手術前の1対1カウンセリングを通して、患者さま一人ひとりに適した手術プランを立て、手術を行っています。
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本記事に掲載している手術前・手術後のすべての写真は、韓国の医療法を遵守し、ご本人から事前に同意を得たうえで、客観的な経過確認を目的として掲載しています。
回復過程や経過には個人差があり、副作用が生じる可能性もあるため、手術前には医療スタッフとの十分なカウンセリングが必要であることをご案内いたします。
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