タレ目形成の手術方法は大きく二つに分けられます。
１．表側の皮膚切開(skin incision)
２．経結膜切開(transconjunctival approach)
この二つの手術方法はそれぞれメリットとデメリットが存在します。
表側の皮膚切開を通じたタレ目形成
外側皮膚切開通じた垂れ目形成
表側皮膚切開(skin incicion)は下眼瞼の3～4㎜下に下眼瞼と水平方向になるように切開線を作り、施術します。表側皮膚切開を通じたタレ目形成手術法は
1．手術が簡単で早い。
2．希望する位置に正確にタレ目形成を固定できる。
3．手術後の回復が他の手術法に比べて相対的に早い。
というメリットがあります。ですがその反面、表の皮膚を切開するため
1．切開線の傷跡
2．色素沈着
3．陥没傷跡（窪み傷跡）
などの問題点が発生する恐れがあります。
結膜切開を通じた垂れ目形成
結膜を通じた垂れ目形成切開線
結膜を通じた(transconjunctival、経結膜)タレ目形成は、下眼瞼を裏返した状態で結膜を切開して手術を行います。目を裏返して手術を行う、経結膜切開のタレ目形成手術法は
1．表の皮膚を切開しないため、手術の痕跡が残らない。
という大きいメリットがあります。しかし結膜を通じたタレ目形成手術法は
1．手術の難易度が高い。
2．タレ目形成の固定部位を正確に探すことが難しい。
3．手術後の腫れ及び出血、充血などの発生率が高い。（術後のダウンタイムが長い）
4．執刀医の熟練度が手術結果に与える影響が大きい。
という制約があります。
タレ目形成の手術方法
表側の皮膚切開または結膜を通じたタレ目形成を行う際、根本的な手術の方式は同じです。
皮膚を切開、または結膜を通じて切開を行った後、タレ目形成の固定のための解剖学的構造物を探すために剝離(dissection）する過程が必要になります。
タレ目形成時、下眼瞼を斜線に引っ張りながら固定させる必要があるので、最低でも2箇所の固定ポイント(fixation point)が必要になります。
垂れ目形成時の固定ポイントー下眼瞼瞼板
一般的にタレ目形成時に固定ポイントとして使われる解剖学的構造物は
1．下眼瞼瞼板(tarsal plate)
であり、この瞼板組織を固定するために
2．眼輪筋(periorbital muscle)
3．眼窩隔膜(anaterior orbital septum)
4．眼窩骨膜(periosteum)
垂れ目形成時の固定ポイントｰ眼輪筋、眼窩隔膜、眼窩骨膜
の内に一つの部位を選びます。この選択は下眼瞼をどのくらい下げるかによって決められ、様々な組み合わせで手術が行われます。
目尻切開と同じようにタレ目形成は手術の特性上、手術初期の結果物が少しずづ戻る(cheese wiring effect)現象が発生するため、希望する形より過矯正(over correction)を行う必要があります。
◆ タレ目形成とは？◆
◆タレ目形成の実際例◆
（日本語字幕付き）
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