中央高速道の諏訪南インターのあたりの東方面の南アルプス北端の斜面には細長い切込みがみられる。
富士見パノラマスキー場である。
ここは東京からも近い長い滑走コースを持つ。
頂上までは1本のゴンドラで登ることができ、リフトを乗り継いだりのゲレンデ移動はない。
ただし内陸部に位置しているため人工降雪に頼っている。
スキー場オープン前からジェットエンジンのような降雪機が置かれそこから大量の水が噴水となってゲレンデ上空に散水され、氷点下10度を下回る気温により、それが雪となって芝生のゲレンデの上に降り積もる。
夏の時期にはハイキングコースとして通年利用されているようである。
自分はここにはできた当初行ったことがある。
いったんゴンドラに乗ればそのまま頂上まで行くので、そこを一日で何回か滑っておりるということになる。
斜面はあまりきつくはないが、途中急なところもあるので、初心者には無理だろう。
だがコースは長いが変化はない。
この日は同じゴンドラに乗って山頂を目指した。
眼下には諏訪湖に流れ込む宮川の作る平野、右に目をやれば富士川の上流である釜無川の作る平野が広がる。
確かその間が、中央高速の最高標高点、分水嶺であったと思う。
その遠くに八ヶ岳連山が横たわる。
山頂につけばそこは全くの高原風景。
この日は下界では猛暑で35度くらいは行っているが、標高1780メートルは気温20度。
過ごすのには最適な気温だ。
このゴンドラの高低差は730メートル。
この値は日本のゲレンデの中では最高値の属する。
八方尾根だけは例外でそれは1000メートル以上はある。
ここで長野オリンピックの滑降競技が行された。
規模を縮小すればここにでできないことはない。
ただちょっとコースがゆるいか。
日本の山もこの高さまでくれば、ほとんどスイスアルプスの雰囲気になる。
木造のテラスとその向こうの針葉樹林。
下には木を切ったアルプの牧場のようなゲレンデ。
ここで休憩でビールを飲みつまみでチーズやハムを食べればすっかりアルペン気分だ。
ただし冬には寒くて外でゆっくりすることはできない。
ここからさらに上部にある観光スポットを目指す人も多い。
しかしその中で最初から気になっていたものがあった。
これはMTBマウンテンバイクだ。
東京オリンピックでも競技種目にあった。
しかしここがそれが楽しめる場所だとは知らなかった。
バイクを手にした人々はかなりたくさんいた。
子供も多いようである。
つまりこの山頂から下まで乗っておりるようである。
そのためのコースも整備されていた。
これだけ滑走距離が長ければ十分に楽しめるだろう。
この地図の細い線がMTBの下山コース。
黄土色の太い線がスキーのコース。
MTBには蛇行を作り傾斜を緩くしているようである。