スダチとともに徳島県の地産食品を代表するものとしてある和三盆。
徳島県を語る場合、これは避けて通れない。
和三盆とは砂糖の製造工程のことだが、国産では沖縄や鹿児島の砂糖とは違い、少し違った種類のさとうきびを加工したものである。
江戸時代からこの徳島県と香川県で生産が始まっている。
場所は今でいえば徳島県上板町、香川県の東かがわ市。
讃岐山脈をはさんだ分水嶺の両側である。
生産量自体は少なく、沖縄や鹿児島には到底及ばない。
ほんのりとした柔らかく上品な甘さで知られ、京都などの和菓子の材料となっている。
和三盆糖単品では、全国のスーパーの砂糖のコーナーにひっそりと置いてあることも多い。
普通の砂糖の10倍もの値段がする高級品であるが、かつて買ったことがある。
確かにコーヒー、紅茶などに入れると甘さの質が違ってくる。
それなりの味わいがある。
和三盆の大部分は和菓子の材料として使われる。
徳島市内のスーパーにはこの和三盆使用のお土産が多く並んでいる。
和菓子にも洋菓子にも使われている。
値段は高いのか安いのか、何とも言えない。
しかしお土産としてはもってこいのものだろう。
自分は和三盆キャラメルを買った。
持ちが良いし、値段も手ごろだったからだ。
和菓子は普段は食べないので、買ってもしょうがない。
自分はお菓子にはそんなに興味がない。
キャラメルなら大丈夫だろう。
ここで買ったことを忘れていて、最近になって部屋の隅から出てきたので、食べてみたが、やはり甘さは優しい。
洋菓子物にもずいぶん多い。
かつて香川県でお土産として讃岐和三盆のものを買ったこともあった。
この和菓子は今になって気が付いたが、和三盆だけを固めたものだろうか。
値段が高そうだが、買っておけばよかった。
ここで見たのが初めてだ。
しかし全体的に見れば、和三盆だけがそんなに多く置いてはなかった。
砂糖のコーナーにも実は少なかった。
いや、なかったかもしれない。
普通地産品は産地にはスーパーにはたくさんの種類のものが置いてあるが、こうした高級品は全国の他の場所と同じで、あまりおいてないことが多い。
それは地元民が高級な和三盆を普段から砂糖として使っているわけではないからだ。
これは高級ブランド牛などでも同じだ。
三重県松坂の人がいつも松坂牛を食べているわけではない。
食べたことがないという人も多い。和三盆も産地はここだが、高い値段で買ってくれる京都や大阪の和菓子メーカーに出荷されるもので、地元の普段の生活で使われるものではないということだ。