おいりと聞いて実物をすぐ連想できる人は少ないだろう。
見た目はあられ菓子、ポン菓子である。
しかしこれが丸亀を中心とした戦国時代から伝わる伝統的なものであるとは知られていない。
今では結婚式の際の嫁入り道具として使われている。
おいりの由来を示す説明文がどこかにああった。
初代丸亀藩主の生駒親正は、古くからの豊臣(羽柴)秀吉の家臣であり、親分の出世とともに自分も出世し、この地を与えられ城を築いた。
娘の嫁入りの際に城下の百姓からこのおいりをプレゼントされ、それ以降『讃岐の嫁さん菓子』この地の伝統となったらしい。
現在でもその伝統は続いているらしいが、実際に見かけるのは琴平神宮などの観光地で売っているソフトクリームのトッピングとして主に使われている。
金毘羅神宮門前の土産物街にはこのおいりを付けたソフトクリームのデコレーションをよく見かける。
向こうの看板には、『嫁入りおいりソフト』と書いてある。
これは3年前だが自分も一つ買って写真を撮った。
このおいりソフトはインスタ映えするというので、若い女性や子供の評判がよく、芸能人、アイドルなどのSNSでも見かけることがある。
この薄いピンクや黄色、白の色合いが受けるようだ。
しかし香川県のここに行かないことには他ではない。
今回高松市を通った時に立ち寄ったイオン高松店で、このおいりを探してみた。
地産品は同じ県内でも地域(昔の国や大名の統治区域、藩)が違えば、全くないことが多い。
あるかどうかかなり不安であったが、お菓子コーナーの香川県の産品の所に細々と置いてあった。
さっそく一つ買って持って帰った。
そして今このブログ用に写真を撮るため封を切った。
そして近くのコンビニに行き、アイスボックスの中のソフトクリームを買った。
しかしこのソフトクリームは300円と値段が高かった。
裏をよく見ると、製造は赤城乳業。
この赤城乳業といえば、埼玉県本庄市にあるあの『ガリガリくん』を発売している有名な企業だ。
そんなことはどうでもよいとして、さっそく周囲につけて撮影を始めた。
近接撮影になるのでピントが定まらないし、カメラ自体が一応ニコンだが超安物なのでうまくはとれない。
背景は白より黒の方が良いと思って、液晶テレビを背景にして撮ってみた。
何となく感じが良いか。
明暗の差がでて、鮮明度が増している。
このおいりはケースの裏に書いてあった成分表などから計算すると、自分の推定ではおいり10個で1グラム。
1円玉と釣り合う。
中はすかすかで力を加えるとつぶれてしまう。
注意して持たないとダメだ。
味は食べた瞬間は少し柔らかい甘味があるが、すぐに口の中で溶けてしまう。
まだソフトクリームのほかに使い道はないのだろうか。
自分の記憶ではまだケンミンSHOWでは紹介されていないと思う。
出てくれば(カミングアウト)すれば注文増間違いなしだと思う。
おいり付きチーズダッカルビなどが考えられる。
今はたいていのものは通販で買える。
もちろん香川県内のおいりの製造業者のホームページもある。
値段は要するにあられだからそんなに高いものではない。