【2011-06-20(月)⑦】
※ 前以て パートⅠ,Ⅱ,Ⅲ,Ⅳ,Ⅴ を読んでからをお勧め致し
ます。
第5章 まとめとして
ここ迄述べてきたことをまとめるに先立ち、二つのことだけはご忠告させて戴かなければならないと考えている。
非常に重大なことでもあるので、何ならこの書物の読み始めはここからにして貰った方がいいのかも知れないかとも思っているのである。
一つ目はこの書物はあくまでも貴方が正しい死体の発見者になる為に書かれたものであるということである。
決して犯人である貴方に正しく第一発見者のふりをして欲しいと願って書かれたものではないのだということを充分にご理解願いたいのである。
二つ目はそれにも関わらず警察の目を誤魔化す為にはという趣旨でこれを読む人が増えれば増える程、この書物の発売禁止の措置が早まってしまうことになるのだということである。
著者としてはこの書物が末永く世に残ることを望んで已まないのであるから、悪用は絶対に控えて戴きたいと思うのである。
第1章の中で少し触れておいたが、当局や公共機関等で広報活動や啓蒙活動を行って来なかった理由というのがまさにこの点を懸念してのことなのである。
正真正銘の犯人だと思われる人物が「正しい死体の第一発見者」の役を見事に演じ切ってしまったとしたら、警察としては処置なしなのであり尚且つ面目も丸潰れなのである。
扨て、早いもので貴方が死体の第一発見者となって通報し、その後救急隊や警察に付き合い一段落する迄にはどのくらいの時間が経過したことだろうか。
それは決して何分とか何十分とかいう半端な時間ではない筈である、少なくとも2時間以上はその場を離れられなくなってしまい、尚且つ運悪くそのまま署の方へご同行ということになってしまえばそれから又2時間以上は自由の身にはなれないのである。
ということは死体発見後の貴方のスケジュールは滅茶苦茶になってしまうということを覚悟しておかなければならないということである。
一日何の予定もなく往きあたりばったりの生活をしている方ならそれはどうとでもないことだろうが、如何せん大多数の人達は必ずしなければならない予定というものがあるので、このことは非常に重大なことなのである。
さすれば死体発見後通報の後に必ずしておかなければならないことが何かは既に見当がお付きであろう、そう自分の今後の予定に関わっている全ての相手の方にスケジュール変更要請の連絡を入れるということなのである。
その場の雰囲気に巻き込まれて自分の本来なすべき予定を放ったらかしになぞしてはならないのであるから、必ずスケジュール調整を忘れないで貰いたいのである。
そして併せて常日頃から心掛けておいて戴きたいのはその連絡網を整備しておくということなのである。
例えて言えば、お葬式の連絡をする時などに会社関係はあの人友人関係はあの人に連絡すれば後はその人がそれぞれ必要充分な方々を見繕って連絡をして貰える、というような体制を前以て作っておいて欲しいのである。
事態に巻き込まれれば巻き込まれる程自由な行動等取れなくなってしまうので、早い段階で安直に1,2本の電話を入れておけばその後は自動的に何の齟齬も生じないという用意をしておくことは、仮にそれが一生に一度の場合かも知れないとしても取っておいた方が良い安全策なのである。
お葬式だってその人にとっては一生に一度のことだけれども、死体の第一発見者になるということもそれと同様のことなのである。
お葬式の方は抜かりなく連絡網を整備している人がいるのだということに思いを同じくして貰いたいのである。
死体の第一発見者になった時の緊急連絡網の整備がまだお済みでない方は、呉れ呉れもこの書物を読み終えた時点で早速その作業に着手して戴きたいと考える次第である。
扨て大団円も近付いてきたことでもあるので最後にもう一度お浚いをしておこうと思っているのである。
1.死体を発見してしまいそうな時間帯場所から貴方の身を遠ざける
2.貴方が一人で死体の第一発見者にならない
3.通報する先は必ず119番へ
4.聴取には素直に見た儘有りの儘を堂々と
5.事態に巻き込まれる前にスケジュール変更の措置をしておく
さあこれで今や貴方も「正しい死体の第一発見者」の資格は充分に備わったのである、そしていつかどこかで「正しい死体の第一発見者」となっている自分に出逢える筈である。
そして又この書物を通じて「死体の第一発見者」とは実は「死体の第一容疑者」なのだったということも深くご理解をされた筈である。
この書物が今後の貴方の人生に於いての一つの道標べとならんことを願いつつ、そして併せて悪企みの為にこの書物が利用されないようにと願いを込めつつ筆を納めたいと思う。
辛抱強くお付き合い戴き誠に忝いと頭を垂れる次第である、尚カーテンコールはしない主義なのでそこも一つご理解を賜るようにとお願いする次第である。
発行者からのお願い
異例ではございますが当局からの指導に依り申し添えさせていただきます。
この書物は著者との同意のもと、あくまでも一般の方向けに出版されたものです。
一般の方でない方の愛読と書かれている内容の実践に付いては固くお断りいたします。
編集部注
編集部と致しましてはこの書物関連のもののシリーズ化を検討しているところです。
「正しい目撃者」「正しい証人」「正しい重要参考人」「正しい第一容疑者」「正しい真犯人」と著者の構想はいやが上にも膨らんできているところです。
しかしながらこの書物の所為で「第一発見者の真犯人率」が低下するようですと当局からの締め付けも厳しくなり、この書物の出版禁止はもとよりそれらのシリーズもまた日の目を見ることができなくなってしまう恐れがあります。
どうか皆様方にはそのあたりに格別のご高配を賜りますようお願い申し上げます。
※ 以下 正しい死体の発見の仕方 パートⅦ に続く、但し掲載日は未定です。