正しい死体の発見の仕方 パートⅤ |  もともと偏屈男の世迷い言

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【2011-06-20(月)⑥】

 

 ※ 前以て パートⅠ,Ⅱ,Ⅲ,Ⅳ を読んでからをお勧め致します。

 

  第4章 臨場した警察官とのやりとりは

 

 救急隊からの通報を受け現場に警察官が到着後、両者の所定の引き継ぎが進んで行くのに立ち会いながら自分はこの先どうなるのだろうかと漠然とした不安を抱く筈であるが、実はその不安は救急隊が引き上げた時点から現実のものとして自分に覆い被さってくるのである。

 

 以下恒例通りに貴方一人が死体の第一発見者の場合を例にして進めて行くことにするが、第2章で述べたように一人は可能な限り避けなければいけないのだということは忘れないで貰いたいのである。

 

 警察官のうち大方の人が検視や鑑識や現場周辺の聞き込み等の作業に廻り、残りの少なくとも二人は通報者である貴方専門の係となるのであるが、どんな眼をしてかというのはもう説明しなくともお分かりだと思う。

 

 順序から言えば住所氏名はもとより事細かに人定質問をし、この場に遭遇した経緯、発見後に取った行動、何か目撃したことや気付いたことや不審に思ったことはないかとか、これからの予定は何かとかを聞いてくるのである。

 

 そしてその質問の仕方というのが独特で、二人で持ち回りで質問をしてきてその内容に依っては時間差で何度も同じ質問を手を変え品を変え乍ら繰り返すのである。

 

 少しでも前に言ったことと違いはないかと確認して証言の確実性を得たいが為なのだろうが、反面それは引っ掛け質問等をちりばめながら矛盾点を探し出して「若しかして第一発見者の振りをしているこいつが犯人ではないのか」という確証を得たいが為なのでもある。

 

 しかしこの章で一番学んで貰いたいことは「素直に実直に見た儘有りの儘を証言すれば良いのだ」ということなのである。

 

 疑惑の目で見詰められて若しかしたら自分が犯人なのではないかと思う瞬間に陥ることも儘あるのだが、そんな時でも素直に実直に見た儘有りの儘を証言するということを忘れないで欲しいと願うのである。

 

 貴方は実際に自分は犯人ではないということを忘れずにいれば、いくら疑いの眼を向けられようとも最善の方法は尽くしてあるのだから何も心配することはないのである。

 

 それは即ち一人で発見しなかったということと通報は119番にしたということである。

 

 何なら通報も相方にして貰って、貴方は飽くまでも「裏第一発見者」として見て貰えれば一番良いのではないかと思い勝ちだが、その辺は呼吸が難しく逆に相方や警察関係者に余計な不信感を抱かせる恐れがあるので、素人はそこ迄欲張らない方が得策である。

 

 前章で先ず119番へ通報ということを強調しておいたが、参考迄にこれを仮に素直に110番に通報していたとしたらどうなるかということも覚えておいてもらいたい。

 

 

 発見後何故110番したのか、119番に通報しなかった理由は。

 

 まだ死んでいなくて助かるかもとは思わなかったのか、確実に死んでいるとどうして分ったのか。

 

 生きているところも見ていたのではないのか、死んだと分っているから119番しなかったのではないのか。

 

 じゃあ何故死んでいるって思ったのか、医者でも警察でもない貴方は死体だと判断できるのか。

 

 普通は人が倒れていたら救急車を呼んで助けようとするものを、それを最初から110番するなんてどうして。

 

 という具合に、通報先に関してだけでも疑惑の目で二人の刑事に入れ替わり立ち代わり聞かれる破目になるのである。

 

 

 さっきもちょっと触れたが、この伝で延々と色々な質問を浴びせられると、何だか自分が犯人なのではないかと錯覚し思わず自白してしまおうかと思うくらいねちっこいのである。

 

 幸いにも複数で第一発見者になっていれば心強いので錯覚もしなくて済むし、通報先も119番を選択したのでこんな失礼な接し方はしなくなるだろう、しかしそれでも一応の覚悟はしておいた方が良いとは思うのである。

 

 一事が万事こういうやりとりで一連の質問をされていくうちに容疑が大分晴れてきて初めて純粋の「死体の第一発見者」扱いされるのだが、それ迄の自分の立場は「死体の第一容疑者」以外の何者でもないのである。


 

 善意で通報したのにと思っても警察は決してそんな風には取らず、大体死体の第一発見者なんぞになる奴など胡散臭いに決まっている、善良な市民ならばそんな者になんぞなる訳がない、此奴も叩けば埃の出る体なんだろう、いやいやひょっとしたら犯人かも知れないくらいにしか思っていないのである。

 

 でもまあ何とか容疑者圏内からは脱することは間違いないので、当たり前なのだ殺してなんかいないし唯の第一発見者だけなんだから、腹を立てずに粛々とことの運びに従って戴くことをお勧めするしかないのである。


 

 扨てそうこうしながらも一段落したらそれで解放されるのかと言うとそれは甘い考えであると言わざるを得ない、調書を作成するので署までご同行をとお願いされてしまうことがあるのである。

 

 その場合でも違いが出るのであるが、それは即ち奴等の「緊急係数」と「保全係数」と「疑惑係数」と「その時の気分係数」との掛け合わせで扱いが変わるのである。

 

 それらの掛け合わせの結果によって、

 

 調書を作成するので

 

 1.これから署にご同行願いたい。

 

 2.後程できるだけ早く署に出頭して下さい。

 

 3.今日のご予定が済んだら帰り掛けにでも署までお出で下さい。

 

 4.必要があれば連絡するのでその時は御面倒でも署の方にお立寄

   り下さい。

 

 という具合に要請の度合いが明らかに違うのであるが、できれば4.にして貰うのがいいに決まっているのである。

 

 第1段階では「一人で発見しない」で第2段階では「119番通報」してと、それぞれ上手にクリアしてきたこの第3段階では「素直に実直に見た儘有りの儘を」証言すれば良いと考える、そうすれば少なくとも1.や2.に扱われるということはない筈である。


 

 ここ迄が「貴方が正しい死体の第一発見者になる為には」知っておかなければならない一応の知識である。

 

 これ以上のことは「正しい重要参考人」或いは「正しい第一容疑者」を目指している方にとっての必要な知識となってしまうのであろう。

 

 今後そういうものが目出度く出版できる運びとなれば、そちらにその任を譲ることにしたいと思うのである。

 

 そして愈々次章では、最後の締め括りを記してこの巻を終えたいと思うのである。

 

  ※ 以下  正しい死体の発見の仕方 パートⅥ に続く、但し掲載日は未定です。