昼の紹介はこちらです。
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原書房
発売日 : 2012-03-19
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【出会い】
帯広図書館の新刊コーナーで出会いました。
【本書紹介のねらい】
~Amazonより~
ケーキって一体なに?いつ頃どこで生まれた?フランスのケーキは豪華でイギリスは地味なのはなぜ?ケーキの始まり、作り方と食べ方の変遷、文化や社会との意外な関係…実は奥が深いケーキの歴史を楽しく説き明かす。
ケーキの歴史、各国の事情について考えてみましょう。
【響いた抜粋と学び】
著者のニコラ ハンブルさんはシンガポール生まれです。イギリス各地で幼少期を過ごし、ドイツにも数年間滞在。現在はロンドンのローハンプトン大学英文学教授。19~20世紀の文学、文化史を専門とし、食物史に造詣が深いです。著書多数。食物史の分野の著書としてはCulinary Pleasures:Cook Books and the Transformation of British Food(Faber & Faber,2005)が英国フードライター協会の2006年度「ベスト・フード・ブック賞」となったほか、複数の賞を受賞しています(執筆当時)。
ケーキとは不思議なものだ、そこから生まれるさまざまな感情と料理としての重要性は、まったく一致しない、完璧なおまけでありながら、きわめて重要なもの、おそらくケーキなしの誕生日や結婚式はありえない、また、クリスマスのお祝いにもケーキは欠かせない。
イギリスのクリスマスケーキは、イギリス人がこの季節に大事にしている多くの風習と同じく、さほど古いものではない、しかし、クリスマスを祝うのに欠かせない象徴として、確固たる地位を築いてきた。
本日の書籍は”ケーキ”についての書籍です。誕生日やクリスマス、結婚式などのお祝いなどのおまけ的な存在でありながら主役級の光を放つのがケーキです。
食後にケーキがあるかないかではテンションの上がりようが違いますね。
スイスの湖畔にある新石器時代の村落の遺跡で考古学者が発見した最初期のケーキは、つぶした穀物に水分を加えてかため、平たな円盤状にして―すべては推量の範囲をでないけれども―たき火の灰に埋めた石の上で焼いたものだった、平たくてかたいもの、すなわち「ケーキ」である。
現代のケーキは何から生まれたのだろう? 直接の祖先はパンである、パンとケーキの歴史は重なりあっていて、事実上ほとんど区別がつかない。
ここはケーキの起源とパンとの重なりです。そもそもがパンとケーキは同じなんですね。パンケーキなんて言葉はもともと二つは同じなんだからはちゃめちゃな言葉だったのかもしれませんね。
アメリカの家庭では、みんな独自の工夫をこらし、レシピを微妙に変えたり、秘密の風味を加えたりして、「私風〇〇ケーキ」を作り出す、フランスの流儀は独自性や変化よりも、伝統と正確性に重きをおく、フランスでは、ケーキは決定的にプロの領域に属する、家でお菓子を作る習慣はほとんどない。
ケーキについては、日本もフランスに近いかもしれませんね。自宅でケーキを作る人もいますし、僕も娘と妻から手作りケーキをいただいたことがあります。
しかし、どちらかというと、フランスと同じでケーキはプロが作るものという考えが強いかもしれませんね。
それぞれの国の伝統的なケーキの作り方の違いは、ケーキが出される状況からもある程度の説明ができる、オーストリアやフランスで昔から愛されてきて甘くてこっそりしたケーキは、コーヒーや紅茶のおともになるのが最適なように作られてある、イタリアのケーキの多くがあっさりとして軽めなのは、ワインと一緒に出されることがひじょうに多いからといえよう、しかしイタリアにはまったく正反対のケーキもある―そのしっとり感は、ほかのヨーロッパの国々のケーキにまったくひけをとらない。
ここは各国のケーキについてです。オーストリアやフランスでは日本と同じですね。イタリアのケーキはワインとのお共になるんですね。
日本のクリスマスケーキは軽くていたみやすく、苺やチョコレートを使うものが多い、そのため最近まで、25歳をすぎても結婚しない女性をケーキの賞味期限切れになぞらえ、「クリスマスケーキ」と呼んだ(時代の変化にともない、結婚適齢期の上限は31歳に引き上げられ、この無礼な言葉は日本が伝統的に12月31日に食べる「年越しそば」に変わっていった)。
なるほど。女性の結婚適齢期がクリスマスケーキになぞられていたのは知っていましたが、今は年越しそばだったんですね。よく考えるなぁ。
抜粋は載せませんが、ビキニ環礁の核実験成功を祝うケーキの写真が載っていました。水爆を型どったケーキがありました。
核の難民―ビキニ水爆実験 「除染」後の現実 /佐々木 英基 を以前読んでいたので、ものすごく嫌悪感が出てきました。水爆実験は成功なんてしていません。ビキニ島の人たちは今も苦しんでいます。
品の悪いケーキが世の中にはあるんだなと感じさせるところでした。
ここまでお読みいただきありがとうございます。
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原書房
発売日 : 2012-03-19
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