こんにちは。岡本大輔です。
あなたは”スピーチロック”という言葉をご存知でしょうか?
読んで字のごとく、相手を制止するかのような言葉のことと考えていただきたいのです。
具体的にいえば、トイレが終わったお客様からのコールに対して「ちょっと待ってください」という言葉、これが代表的であり、福祉関係の施設で働いた方であれば、一度は使っています。
近年、この「ちょっと待ってください」、だとか「そこに座っていてください」というのは”スピーチロック”として身体拘束の一種だとも言われているそうです(実際に身体拘束になっているんでしたっけ?)
なんで、これらの言葉がだめなんでしょうか?
よく言われるのが、「ちょっと待ってください」の”ちょっと”ってどれくらい?という質問です。
職員は5分を”ちょっと”と考えているかもしれません。
待たされているお客様は1分が”ちょっと”かもしれません。
そのズレが生じ、トラブルにつながるので、よろしくないというのが理由の一つです。
「そこに座っていてください」というのは、その言葉だけだとお客様の行動をただただ制限しているのでよろしくないのが理由の一つのようです。
※ 「スタッフが他の利用者様に対応していて、2分ほどで○○さんの対応ができますので、座ってお待ちいただいてもよろしいでしょうか?」のようにすればOKなのかな。
で、岡本大輔が考える「ちょっと待ってください」がダメな理由とは・・・
まず、ヒト科のヒトはそもそも待てないというのが大前提です。
人間だからこそ、待つことができるのです。
ということを踏まえると、子育てをしている方はわかると思いますが、子供に「ちょっと待ってね」と言って待っていられますか?待ち続けられますか?
答えはNOですね。
つまり、ヒト科のヒトは「待てない」のです。
年齢を重ね、認知症の診断を受けた方や診断を受けずとも心身機能が低下してくると、”人間”から”ヒト科のヒト”になっていくのです。
これは自然の摂理なのです。
認知症が深くなった方に「待ってください」とは、できないことをやらせようとしているのです。
だから、やってはいけないのです。
ここまでお読みいただきありがとうございます。