本日の紹介はこちらです。
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【出会い】
「甲子園だけが高校野球ではない/岩崎夏海
」を読んで泣けたので、ぜひ続編も読みたいと思って帯広市図書館で借りました(予約です)。
【本書のテーマ】
夢は叶わない。諦め方を学ぶ。
【岡本大輔の視点】
自分の過去を振り返る。
【気になった抜粋】
42歳とは・・・肉体的にはあちこち衰えが目立ち始める頃合ではあるものの、反面、知識や経験は蓄積され、気力も漲ってようやく周囲に影響力を及ぼし始められるから、かなり充実した時期なのである。
そもそも「祭」というのは、地震や津波などの天変地異が起こった際、人々の傷ついた心を癒すために始められたものだからだ。
どこの世界でも「自分からやる」人より、「周囲の要請に応じてやる」人の方がうまくいく、なぜそうなるかというと、「自分からやる」うちは、そこに欲があるため、つい余計な力が入ってしまうのである。
人間の脳には、喜ぶ時に活性化する「ミラーニューロン」という神経細胞があるらしい、そしてそれは「他人の笑顔を見た時」に、最も活性化するという。
スポーツとは面白いもので、プレーしている本人よりも、その周りで応援している人たちの方が、嬉しさも悔しさも数倍強かったりする。
続編を出すことの最大の意味は、前作では表現しきれなかった新たなテーマをそこで表現することにある。
【響いた抜粋と学び】
生きていくうえで重要なのは、「答えのない問題」。
この一節はたった一人の野球部員になり、練習に明け暮れたストーリーへの総評でした。
僕の一つ目の涙ポイントです(なんじゃそりゃ?)。
少し説明すると、2年生の夏を終えて、たった一人となった野球部員がいうました。彼は迷ったのですが、顧問の先生は「お前が一人になっても続ける!」といってくれたのです。
もちろん、彼にはそこで辞める選択肢もありますし、続ける選択肢があります。
何を目標にするのか?彼は「答えのない問題」に真剣に取り組んでいったのです。
エンターテイメントの仕事は「400メートルリレーの第3走者」に似ている、第1、第2走者である先人から「面白さ」というバトンを受け継ぎ、それを第4走者である観客に届けるのである。
岩崎さんは面白い表現をすると感じ、抜粋しました。
僕達介護業界を400メートルリレーで例えるならばどこになるだろう?
先人からの介護の「誇り」を受け継ぎというよりかは僕達が第1走者となって懸命に介護の「誇り」を引き渡す役目だろうか。
「働くってこんなに大変なんだね。お金を稼ぐってこんなに大変なことなんだ。」。
この一節は、中学2年で全国制覇してそのまま野球を辞めてしまった人の話です。
中途半端に辞めてしまい、女手一つで育ててくれた母親に対しての言葉です。
僕自身が小学生のときにミニバスケットボール少年団を辞める時のことを
思い出しました。
当時僕は公文式やスイミング、ピアノなどやりたいことをどんどんやらせてもらって、すぐに辞めて・・・ミニバスのためにスイミングもやめたのに、結局「ミニバスも辞めたい」と打ち明けた時のことです。
夏休み中の練習に行けなくて、久しぶりに練習に行ったら仲間との実力の差が開いているのを感じ、「ついていけない・・・」と直感してしまい、辞めることを母に打ち明けた時に「なんで、あんたは続かないの?!」とすごく怒られた記憶があります。
そのとき僕は「なんでこの人は僕の気持ちがわからないのだろう」と母の言葉を何も考えませんでした。
よくよく考えてみれば、母子家庭で祖父母と暮らしていて、僕が小学校3年生のときには全員が何かしら働いていたと言うことは経済的にけっして余裕があったわけではないのです。
大人になってから冷静に考えてみればわかります。道具を揃えることだった必要です。
そんな子供時代の未熟さを痛感させるストーリーでした。
夢は絶対叶わない、どんな希望も目標も、最後は肉体的な死とともに消滅する。
大事なのは夢を「叶えること」ではない、夢が叶わなかった時、それを「諦めること」の方なのだ。
ここが著者の岩崎さんがもっとも伝えたいことなのだと思います。
多くの人は「夢は諦めなければ叶う!頑張れ!」というところを岩崎さんは、夢をかなえることじゃなくて、叶わなかった時に諦めることだと説きます。
甲子園優勝の夢を果たせなかった時に、その夢を諦めないでい続けることは不可能です。高校生活3年間を終えた段階で優勝できなければ、その時点でその夢は終了です。諦めるのです。
そして、子供に託すなり、自分が指導者となって再出発するなり、新しい目標が立つのです。
ここまでお読みいただきありがとうございます。
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