本日の紹介はこちらです。
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【出会い】
帯広市図書館の新刊コーナーにあったので借りてみました。
【本書のテーマ】
高齢になる親が入院した時に、その前に考えること、準備すること。
【岡本大輔の視点】
介護支援の現場で感じたこと。
【気になった抜粋】
介護は決して自分ひとりでは背負わないこと。
公的な制度やサービスは、どれも原則として「申請性」です、たとえ知らずに利用していない場合でも、役所の側から知らせてくれることはまずありません。
セカンド・オピニオンは、意見を求める医療機関によって、かかる費用に違いが出ます、最も安価なのは、紹介状を持参して一般外来で診てもらう方法です。
親が入院する際は正直に「個室のベッド代を払う余裕がない」ことを伝える。
車椅子や介護ベッドなどは介護保険を使えば、1割の自己負担のみでレンタルできます。
転倒予防には日頃の整理整頓の心がけが大事。施設入所の際には親の希望や都合もしっかり聞きだし、よく話し合って結論を出すことが大切です。
【響いた抜粋と学び】
介護についての判断は高齢である本人や配偶者だけでは難しいのが現実です。
入院等については必ず親と同行する・・・親任せにすると、説明内容をきちんと理解できなかったり、都合のよいところしか伝えてくれなかったりするケースがよくあるからです。
あなたのお父様、お母様は長い期間にわたり、人生を歩まれて自分の判断で生きてきました。
これからもそうできればいいと思います。しかしながら、”選択する”、”判断する”ということは”ヒト科のヒト”にはできない、人間だけの高等技術となります。
脳が萎縮して、年を重ね身体機能が低下してきて、そのような状況下で20年前の”できる状態の感覚”で判断してしまっているのが高齢者介護の現場で起きていることです。
介護の現場に携わる職員の95%近くはこの現実を知っていると思います。
しかしながら、世間一般での認知度はもっと低いのだと思います。
僕が担当していたケースで話せば、第3者の目から見れば高齢世帯(夫婦ともに)の状態で「妻の面倒は俺が見るから大丈夫」と子供の支援の手を払いのけていた方もいました。
現実的に見て、大丈夫じゃないのです。夫だけが大丈夫だと思い込んでいるのです(思い込みたいのか?)。
”現実を直視する”という行動も高等技術なのだと気付かされるところです。
介護認定の基準は「介護の手間がどのくらいかかっているのか」です。
前もって親にも調査の重要性を伝えておき、ありのままの姿を見てもらうよう協力してもらうことが大切です。
「どうして、うちのお母さん(お父さん)はこんなにボケているのに介護度が低いの?」と不満を漏らす方がいます。
そういう家族に限って、必要な介護をしていないのです。
介護認定は”介護の手間”を時間に換算して介護度を決めます。
同居家族が、たとえ高齢となった母や父がトイレの失敗が増えたり、歩くのがおぼつかなかったり、記憶ができなくなったとしても、介護をしていなければ、手間にならない・・・つまり介護認定に反映されないのです。
もし必要なサービスを利用したいと”家族”が思うのなら、このルール・原則をしっかり理解することです。
下の抜粋に関しても、昔いたお客様でふだんはベッドに寝ていることが多くて、身体を動かさないのに、調査日に限って張り切って動いたために介護度が要介護3から2になってしまった(軽くなったということ)のです。
そのため、今まで利用していたサービスが利用できなくなったことがありました。
このようなことがないように本人・家族の理解を深めたいところですね。
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