”認知症だから”と言い訳しない。 | ブログ

ブログ

保存用

こんにちは。岡本大輔です。



介護支援専門員専門研修Ⅰで

カウンセリングの研修がありました。


その中で、僕が考えさせられたことがありました。



カウンセリングの講師が介護支援専門員の研修を

何度か担当しており、その中で衝撃を与えた受講生が

いたことを教えてくれました。


講師が衝撃を受けた発言とは・・・


「私にはコミュニケーションの勉強なんて必要ありません。

だって、認知症の人なんて何言ったってわからないですよ。」




これは専門職として、言ってはいけないことだと

僕だけではなく、僕と一緒にその話を聴いていた

受講生はもちろん、この記事を読むあなたも

言ってはいけない、考えてはいけないこと

と思われたのではないでしょうか?


でも、僕はそう感じると共に

僕が今回出版した書籍(試し読み不可)の中で

同じようなことを紹介していることを思い出しました。


そして、僕もその最低の受講生と同じことを

感じていたことがあったと気付かされたのです。



以下、

「これから10年活躍する介護職が口にしてはいけない21の言葉」より



「あの人、認知(認知症)だから。」



「あの人、認知(認知症)だから。」



目の前のお客様が認知症の診断を受けているとする。


認知症だから記憶する力が弱いかもしれない。

認知症だから僕らのような若い世代に比べ、

記憶したことを引き出すことが難しいかもしれない。



しかし、認知症の診断を受けたから

あなたの名前を覚えられないわけではない。


僕が大学時代に夜勤のアルバイトをしていた施設にいた

おばあちゃんは僕の名前は覚えなかった。


アルバイトを始めて、そのおばあちゃんと会った時

僕はこう思った。

”どうせ、この人は認知症の診断を受けているし覚えられないだろう”


だから、名前を教える意味がない。

覚えられないのだから。


そのくらいの気遣いをするのが福祉で働く人間だ。

僕は本気でそう思っていた。


僕は自分の名前を教えたことが何度かあったが、

そのおばあちゃんが僕の名前を覚えることはなかった。


しかし、おばあちゃんが僕の名前を覚えなかったのは

おばあちゃんの認知症のせいではなかった。


僕と一緒に夜勤のアルバイトをしていた女の子の名前は

僕がアルバイトをしていた1年間はもちろん、

そのおばあちゃんが亡くなるまでずっと、


何かあるたびに

「〇〇さん!!」


と呼んでいた。



おばあちゃんの認知症が記憶させないわけじゃない。


おばあちゃんへの僕自身の態度が

記憶をさせなかったのだ。



~~~~~~~~~~~~~~~~~~


僕はアルバイトをしていた当時、思っていた。

どうせ、覚えられない人に何度も同じことを教えていては

周りにいる人が「この人ボケている」と気付き、

その人がその場所にいづらくなってしまう。

だから、先回りして余計なことはしなくていいんだ。


そう真剣に思っていた。


でも、それは僕の偏見であり、差別であり、

お客様への侮辱であったことを振り返る一節です。



今思っても本当に最低だったと思うし、

わざわざ自分の恥の部分を書き晒さなくてもいいのかなとも

考えました。


しかし、電子書籍を出版することで、

過去の自分との対峙をし、


同時に過去の自分を退治する。


2度と同じ過ちをしないように戒めるために

書き上げました。


そして、僕と同じようなことを考えている介護職に、

それは間違っているし、その心を退治して次のステップに

一緒に進みたいと思い販売するに至りました。



ブログと同じように無償提供も考えましたが、

少額でもお金と時間を費やすことで、

自己の内面を振り返るきっかけを作ってほしいと思ったのです。


”人から言われている”と思って読むと責められているように

感じるかもしれません。


本書はできないことを責めたくて書き上げたのではなく、

過去の自分の過ちを認めるために書き上げたのです。



誰もが間違いを犯します。介護職だって人間です。


でも、その間違いを続けないようにするために本書は存在します。






販売価格は・・・500円。
身体介護1時間より安い。
小規模通所介護7-9(要介護3)の一日分の料金の
わずか半値での提供です。




※ スマホで読むと字が小さく特に40代以降は

読みづらいという意見がありましたので、細かい字を読むのが

苦手な方はパソコンやタブレットをオススメします。