こんにちは。
岡本大輔です。
あなたは
介護老人保健施設を
ご存じですか?
高齢者介護で働くあなたは
大体ご存知ですよね。
先日、僕たちのデイサービスを
利用中止し
そこに入居したお客様が、
一ヶ月で介護老人保健施設を
退所してきました。
そして、
僕達にこう言ったのです
「あれは地獄だ。喋りかけても、
うんともすんとも言わない。
あの中で生活していたら
私までもがボケてしまう。」
僕は
妙にリアルなこと言うなぁ
と感じました。
僕自身
大学生の時に実習で
特別養護老人ホームと
介護老人保健施設に
行った事があります。
老人保健施設での実習では
夜勤も経験しています。
違う施設で、
特別養護老人ホームで
介護員としてアルバイトを
したこともあります。
僕は
お客様がそこを
地獄と称するのが納得できるのです。
措置時代のもっと悲惨な状態が
あったのかもしれませんが、
ブラインドカーテンを閉めずに
ベッド上で周囲におむつ交換を
晒される現実を見たこともあります。
認知症が深まって
スタッフの声掛けが理解できずに
スタッフから罵られるお客様を
見たこともあります。
今では
そのような施設は滅多にないと
願いたいところですが、
それでも
今回退所したお客様にとって
当たり前の会話が当たり前にできない
ところにいることは
「地獄」
と感じたのです。
介護施設の多くは
ほとんどの人が知らない世界です。
老人保健施設は
集中的にリハビリをして
自宅に戻るための場所です。
と言葉では言いますが、
現実はなかなか難しいでしょう。
高齢のお客様の多くは
入居してみて初めて知る場所であり、
一般の人も
働いてみて、初めて知る場所でしょう。
この現実を知っていると
介護支援専門員として
働いていて、
家族から
「施設に入れて欲しい」と
言われると
僕は
心中が苦しくなります。
素晴らしい施設が
中にはあるのかもれしれませんが、
僕が見てきた施設では
残念ながら、
「仕方なく入る場所」としか
見えなかったのです。