こんにちは。
今回は朝日町のむかし話をさせていただきます。
これは史実に基づくものとかではありません。
私が見た夢に基づいたものです。
見ようと思って見た訳ではないですが、筋が通ったお話なので、もしかしたら朝日町の神様が見せてくれたのかもしれません。(笑)
では本題。
むかしむかし、現在の朝日町の山奥に長岡某さんという方が住んでいました。
長岡さんは炭焼きを生業にしておりまして、大変な働きものでした。
そんなある日のこと、近所の朝日川でゴールドラッシュが起きました。
「朝日川で砂金がとれて、億万長者がザクザク出ているぞ。」という噂が噂を呼び、寒河江や大江方面から人が沢山やってくるようになったのです。
最初はそれをただ見ていた長岡さんでしたが、皆が夕暮れ時に疲れているのを見て、愛飲していた山奥で採れる霊水でお茶を入れてあげることにしました。
この霊水を飲んでいると不思議と身体の調子が良くなることを、長岡さんは知っていたのです。
暖かいお茶は大変喜ばれました。
「お茶だけでは物足りないんじゃね?」と思った長岡さんは、次に食事を振る舞うようになりました。
儲けようとかいう気は全くなく、お金がない人にはタダでご馳走していたりしてました。
人が喜ぶ顔が好きだったのですね。
あっという間に長岡さんのところには、多くの人が集まって来るようになりました。
更に長岡さん、今度は疲れた身体の為と思い、風呂を入れてあげて皆に浸かってもらうようになります。
そのお湯が心地よく、身体にすごく良いと評判を呼んで、いつの日か労働者以外の人達も沢山来るようになりました。
そしてついには宿泊してもらって存分にゆっくりとお湯を楽しんでもらう為、宿泊機能も付けちゃいました。
お客さん達はそれはそれは喜んだものです。
そして気が付くと長岡さん、宿経営で一財産築いてしまいました。
でも、長岡さんにとってそんな事はどうでも良くて、お客さんの笑顔を見るのが一番の楽しみでした。
それが過去から現在に繋がる、「朝日鉱泉」の始まりです。
鉱泉の霊水で入れたお茶。
鉱泉の霊水で入れたお風呂。
長岡さんの宿は、その後も繁盛し続けて大勢の笑顔で溢れていたそうです。
そうそう、砂金で大儲けした人など結局居ませんでした。
いつの時代も噂などこんなものです。
でも、真のゴールドラッシュがありました。
それは長岡さんによって生み出された多くの方の笑顔です。
おしまい。