学校に行きたくない君へ|不登校だった自分に書いた手紙 | 漫画家・棚園正一|学校に行かなくなってからの僕の話

漫画家・棚園正一|学校に行かなくなってからの僕の話

漫画家。小1〜中3まで学校に行けなかった経験をもとに、言葉にならなかった時間や感情を作品にしています。不登校だけでなく、喪失や家族をテーマにした漫画も描いています。
最新作『ひみつ―佐世保事件で妹を喪ったぼくの話―』。講演活動も行っています。

 

本日8月31日の読売新聞に、先日の京都橘大学での無料公開講義についての記事を掲載していただきました。

 

学校へ行けなかった頃のことや、「好き」「夢中」に支えられてきた経験について、丁寧に取材していただいています。

 

お読みいただけましたら嬉しいです。

 

記事はこちらから↓

https://www.yomiuri.co.jp/local/kyoto/news/20260830-GYTNT00231/

 

そして今日は、もう一つ、ここに残しておきたいものがあります。

 

講演会の最後に、いつも一通の手紙を読んでいます。

 

学校へ行けなかった当時の自分に向けて、書いた手紙です。

 

もちろん、これはあくまで自分一人の経験から生まれた言葉です。

 

子どもたちの気持ちも、置かれている状況もそれぞれ違い、すべての人に当てはまるものではないと思っています。

 

それでも、あの頃の自分と同じように、

「この先、どうなるんだろう」

と不安の中にいる人へ、何かひとつでも届く言葉があればと思い、今日はこの手紙を投稿します。

 

学校へ行けずにいる子どもたちだけではなく、そのそばで悩んでいるご家族や先生にも、読んでいただけたら嬉しいです。

 

 

 

学校に行きたくない君へ

 

みんなと同じように学校へ行けなくて、この先どうなるのかと不安でいっぱいだった頃、

毎日が同じことの繰り返しのように感じて、落ち込んでいました。

 

でも、今振り返ってみると、少し違います。

 

同じことの繰り返しのように見えた毎日も、実は螺旋階段のようになっていて、少しずつ違う景色が見えていたような気がします。

 

「もうこれ以上、進めない」

 

そう行き止まりに感じていた壁も、いつの間にか、なくなっていました。

 

それは、乗り越えたというより、僕にとっては、過ぎていった……そんな感じでした。

 

大人になってから、楽になることだってたくさんあります。

 

いつからでもスタートはできるし、人と出会う機会だって、これから何度でもあります。

 

勉強だって、「やりたい」と思ったときにすれば充分だし、僕は、そのほうが覚えもよかったように思います。

 

好きなことがあれば、目いっぱい打ち込んでください。

 

好きなことから学べることも、たくさんあります。

 

どうしても外に出たくないときや、人に会いたくないときは、無理をしなくてもいいと思います。

 

そして、いつか少しだけ気持ちに余裕が生まれたときには、安心できる人や場所と出会う機会を大切にしてみてください。

 

何を頑張ろう!と意気込まなくても、今を大切に過ごしていれば、それだけで充分、素敵な未来へと続いてると思います。

 

元気に楽しく過ごしてください。