海外の園館で聞いていること♪ | 「シェアピ式」と「育伝式」で動物さんと考古学を応援★

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新しく楽しい手法である「シェアピ式」と「育伝式」で、動物さん・動物園水族館・保全活動・保全教育・SDGs・博物館・エジプト考古学等各種取り組みをサポートします♪

アカエリマキキツネザルさんなどが暮らすマソアラ・ホール@チューリヒ動物園☆

 

 

海外歴について

最近出会う人も多いので、新たなまとめ方で書こうかと♪


若い頃から海外に行くのも好きで、友人や家族と行っていました。
いわゆるツアー旅は一度もなしで、すべて自力で計画・予約・移動などをしています(あ、韓国は高校の修学旅行でした)。

今までに行ったところは、フロリダ(マナティースイム)3回・ケニア・ウガンダ・アラスカ・エジプト5回・イギリス5回・スイス・ドイツ2回・フランス・オーストラリア・シンガポール2回・台湾・ギリシャ・イタリア・韓国・バリ・モルジブ・グアム・サイパン・・・回数の記憶はちょっと怪しいけど(^^;)。

その他に、10~26歳まではエジプト考古学者を目指していたので、早稲田隊の一員として調査や発掘に連れて行って頂き、エジプトで2か月くらい暮らす経験を4回(たぶん^^;)させて頂きました。
最高に楽しくて幸せでした♡
(子どもの頃に「好きなことは仕事にしないほうがいい」と大人に言われて真に受けて、動物さん関連はいったん諦め、次に大好きなエジプト考古学の道を歩みました。)

 

 

海外の園館歴

エジプトでも複数の園館を確認したりと、計30園館を訪問しています。

現在シェアピ・クリエイターと称している活動を始めた頃からは、「園館とは何なのか?どうしたらいいのか?」の答えを探す旅として、行き始めました。

(「シェアピ(動物さんとの幸せ共有体験=楽しい保全教育=園館のメインの任務)」)


途中からは、「どうしても見たい動物さん宅」を目的にすることも増えました。

 



2012 チューリヒ動物園(スイス)取材(※)・バーゼル動物園とロンドン動物園見学
2013 エンテベ動物園(ウガンダ国立野生生物教育センター)取材(※)
2014 フィラデルフィア動物園(アメリカ)ヒアリング・ブロンクス動物園取材(※)・その他の園館を見学
2015 シンガポール動物園でヒアリング・その他園館を見学
2016 チューリヒ動物園取材・ケルン動物園(ドイツ)取材(※)・台北動物園見学
2018 フロリダの動物園見学

「取材(※)」は、現地で職員さんにみっちりご案内を頂いたという形のものです。
「ヒアリング」は、取材申請が通らなかった場合などに、現場でスタッフさんにあれこれ質問させて頂いたり、バックヤードを見学させて頂いたりしたものです。



より詳細な海外の園館歴は公式サイトにまとめています

こう書くと海外慣れしているようですが、基本的にびびりでめんどくさがりなので、久々の海外だった上に初の一人旅な上に英語圏ではないチューリヒ動物園取材は、その次のバーゼル動物園(同じスイス)の見学が終わってホットした時にトイレで出血したほどのストレスでした(笑)。
チューリヒ動物園の取材は最高に幸せだったのですが(^^;)。

ちなみにチューリヒ動物園の取材は、メールで取材申請をしてご快諾を頂いたのですが、当時はまだ本も出していなくて、本当に謎の人物だったろうに熱く対応して下さり、心底感謝しています(TT)。

メインの目的である園館には、3日通うようにしています。
たまたま見かけた動物さんや園内の様子が、その日だけなのか別の日もなのか?を判断したいのと、平日と休日の違い、天気での違いなどを見るためです。

 

 

何を聞いているのか

園館名は伏せますが、園内で偶然にキュレーターさんを発見したときは・・・(ちなみに日本のキュレーターさんとは全く違う、かなりの上位職です)

「日本の園館は今変わろうとしているので、勉強をしに来ました」これは毎回言います。
相手方も喜んで下さりますし、目の色が変わって真剣に答えて下さります。

で、聞いたのが・・・

「いろんな飼育員さんからオススメされたので見に来ましたが、明らかに失速しているようですが、何か思い当たる理由はありますか?

 

・・・これを、出会って30秒でよく聞いたなと思いますが(笑)、めったにない機会を活かすべく、微塵も遠慮しないようにしています。

そして、園館人さんて本当に世界中いい方が多いので、この時も非常に真摯に正直に問題点をお答え下さり、とても勉強になりました。

 

そうした情報は、かなりのお金と労力をかけて得ているものですので、さすがに無料で公開するのはやめて、講演やアドバイスなどの際にお伝えしています。

 

でもせっかくブログを読んでくださっているので概要だけ書けば、やはり動物さんの側に立って考えられる経営陣が有効だということです。

 

さらに、「キュレーターさんがいるメリットは何ですか?」も、せっかくなので教えて頂きました。
これまた具体的にお教え下さり、ありがたかったです。




2回取材させて頂いたチューリヒ動物園は、行く前からメールで山のように質問させて頂いたのですが、すべてにお答え下さり、本当に感謝感激です。

例えば、「動物園のスタッフさんの間でイジメがあった場合はどうしていますか?」などまで聞いています。そんなことを聞く必要があること自体が情けないですが、さすがのお答えでこれまた勉強になりました。

これまた一部だけですがお伝えしますと、そういう問題が発生した場合にどう対応するかが決まっているということ自体が、まずはさすがでした。

 

現地でご案内頂いた際には、キュレーターさんが資料もたくさん用意してプレゼントして下さり(TT)、2時間ほど一緒に園内をまわりながらあれこれ話すうちに打ち解けて・・・

 

いや、ほぼ最初から打ち解けていたんですけど(そういうのは大得意ですしなんせ同じ興味について前向きに話すし事前のやり取りも多かったので)、最後には「もうあなたは園内どこに入ってもいいから!そして私はこの後出張で出ちゃうけど、何か困ったらいつでも連絡して!」とまで言って下さり、大感激でした(TT)。


とはいえ東洋人で目立つし、不安を生んでしまうかもなので、どこにも入りませんでしたよ(^^)。

そして、資料が重かったのと緊張とで過去イチの肩こりになり(笑)、激痛が耐えがたかったので街の薬局に行き・・・「筋肉痛」ってなんて言うのか分からないので「マッスルペイン」と言ったら通じました(笑)。

すっごい優しい女性店員さんが、英語で超ゆっくり、「筋肉痛には~薬が~3つありま~す。貼るのと~飲むのと~飲むので~す」と・・・え?飲むの?!とカルチャーショックが楽しかったですがびびったので、貼るの(湿布)を買いました。

なんせ世界一物価が高いとも言われるスイスですので、湿布もすごい高くて、切って少しずつ使うべくホテルのフロントでハサミを借りたら、店番バイト?の若い女子2名が「この湿布は効くよ!」と・・・なぜその若さで湿布に詳しいのか・・・と、思い出深いです。

 

あと、街の生協でごはんとか買ったのですが、牛乳などでオーガニック商品が普通に並んでいてうらやましかったです。

暖かい総菜が量り売りだったので、他のお客さんが買うのをガン見して方法を理解して買ったり、そういうのも楽しかったです。

そしてスイス人て大人だな~と思ったのが、2012年に行った時は、たまたまかもですが園内でも街でも他に東洋人が一人もおらず、私は黒髪ですごく目立っていたと思うのですが(他の国ではそう)、誰一人あからさまに見る人がおらず、全員が自然体でいてくれるので、そのうち自分も金髪なんじゃないかと思うほどでした。

チューリヒ動物園に話を戻すと(笑)、キュレーターさんには組織のことを主に質問し、より気さくなプレゼンテーション(ガイド)スタッフさんとは踏み込んだ話をいろいろとさせて頂きました。


お2人と数時間ずつ一緒に行動させて頂き(プレゼンテーションスタッフさんとは翌日も)、本当に勉強になりましたし、ここまで真剣に園館を運営しているんだ!と勇気が出ました。

中でもプレゼンテーションスタッフさんに質問した、「園館ができることは何だと思いますか?」の答えが、「外国の生息地での保全活動は、外国の資金豊富な団体に及ばないです。でも、動物園に来たお客さんの意識と行動を変えることで、私たちは地球を救うことができます」で、最初の海外取材でいきなり根本的な答えに出会っていたんだなぁと、今でもしびれています。

そんなチューリヒ動物園、2度目の取材は「ドーム宅」がテーマだったので、新しくできたゾウさんドームを取材しました。


飼育員さんとの2人旅だったのも、充実度アップでうれしかったです。

 

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チューリヒ動物園のゾウさんドームの2階(非公開)をキュレーターさんにご案内頂いているところ(2016)

 


「ドーム宅を見る旅」ということで、この後ドイツのケルン動物園も取材させて頂きました。

画像
ケルン動物園のゾウさんドーム内


行く前はただ見学に行くつもりだったのですが、「せっかく行くなら」とWCS(野生動物保全協会@ニューヨーク)の本田公夫さんが園長さんに伝えて下さり、園長さんへのインタビューと飼育員さんの密着取材ができることに!本当にありがたいです(TT)。

本田さんにはブロンクス動物園もご案内頂き、細かい部分まで勉強させて頂くことができました。
せめてものお礼に、私が主催している講演会でご講演頂き、物販もして、過去最高額をお渡しすることができました(※もちろん、そもそもは勉強させて頂きたくてご講演をお願いしました)。

ということで、ケルン動物園では開園前から入って飼育員さんのお仕事を取材させて頂くことができて、超絶楽しかったですし、そりゃーもー勉強になりました!

 

しかもその飼育員さんが熱くて、他の飼育員さんのところにも連れていって下さっていろんなお仕事を見せて下さり、通訳をして下さり(英語が話せない人が多いので)・・・感謝感激です。

私たちを案内してばかりだったのでゾウさん班のリーダーをしている女性に「いい加減にしなさい」と怒られてしまったのですが(申し訳ないです💦)、「せっかく日本から勉強をしに来たんだから!」と引き続き案内して下さいました(TT)。

園長さんは急用で外出してしまいお会いできず残念でしたが、代わりに鳥さん担当のキュレーターさんを取材させて頂けて、しびれました。
日本の園館にはいない職種ですので、ぜひ導入したいところです☆

 

フィラデルフィア動物園(アメリカ)は、動物さんの空中ルートができて世界中から取材申請が殺到していて、大手新聞社の方がお力添えをして下さっても私は許可がもらえなかったので、現場で飼育員さんに話しかけて、「空中ルートはどのように使っているのですか?」「マナーの悪い来園者には何と言うのですか?」など、いろいろと教えて頂きました。

 


あ、ちなみに英語はペラペラでは全くないですよ(≧▽≦)。
大学時代に英会話サークルにいたのと、話し好きなので、自分の言いたいことはなんとか伝えられますが(それでも聞きたいことは事前にすべて文章にして持参したりもしますし、何度言っても通じないこともありました)、聴力が弱いので聞き取るほうは非常に苦手です。

なので、「ゆっくりお願いします」と言うこともありましたが、同じ現場を見ながら同じ興味の話をしているので、もはやテレパシーでしゃべっているのかも?と本気で思うくらい会話が成立しました(≧▽≦)。

でもチューリヒ動物園に3度目の取材に行ける機会が来たときは、現地でドイツ語の通訳さんを雇いたいなぁ・・・とも思います。
でもでも、自分で話すからこそ、楽しさとか学びも深い気がします。
まぁ、自分の英語力を磨く努力をすればいいだけの話です(≧▽≦)。

・・・という感じで、ごくごく一部をご紹介しましたが、海外の園館でも相当つっこんだ質問をして勉強を重ねてきました。

 

そして、学んだこと・得た情報・そこから考えたことなどは、主に講演で国内の園館内外の皆さんに伝え続けています。

例えば2021年10月に開催した講演「感謝祭★園館人さん専用・ゾウさんスペシャル(海外7園のゾウさん宅+野生)」には、北海道から沖縄まで、19園館から47名にお申し込みを頂きました。

 

ちなみに、海外でお世話になった園館人さんたちには、手土産(自分の著作や動物さんの写真集など)はもちろん、帰国後にお礼状とお礼の品(動物さんグッズなど)をお送りしたりと、その辺にもきちんと注力しています。

海外の園館取材、また行きたいなぁと思っているうちにコロナで足止めをくらってしまいましたが、行ける状況になったので、楽しみにしています。

 

海外の園館の動画はこちら♪

(※チューリヒ動物園はYouTubeダメとのことでアップしていません。)