前回、長々書いた割には肝心なことを書き忘れました!💦
2019年の取材時、飼育員さんがセッティングしたフードをシュティン母さんが活用する様子♡
<講演タイトルなど>
札幌市円山動物園(北海道)のゾウさんチームのリーダー小林真也さんのご講演「日本ゾウ飼育のパイオニアを目指して~円山動物園の取り組みとチーム創設から繁殖までの道のり~」@第57回シェアピおためし講演会(つまき♪主催。2024.1.13 東京にてリアル開催のみ)
この講演では、ゾウさんのケア等に関することだけでなく、チームづくりとか、リーダー論とか、ゾウさんの出産準備の詳細&なぜ成功したのか?などなど、「全5回の講座にして1人数万円の授業料を払う」のが当然くらいのあれこれを教えて頂きました★
中でも特に園館の参考になるのが、
★「方針(テーマ・コンセプト)」を明確化して掲げ、それに沿って判断している点
★「全員が共通認識を持つ」ことを諦めず、実現の努力を積み重ねている点
です!♪
現在私は園館アドバイザー(コンサルタント)もしているわけですが、そうなるほど全国の園館の苦悩を見聞きし続けサポートし続けて思う、「超有効2事項」が、これだと思います★
「方針」については、私は「本質目的」という名称で講演などで伝え続けていますが、これがあることで格段に仕事やその判断がしやすくなります♪
日本一成功していて存在意義がある(=お客さんや世間を保全方向に育てている)園館である、大牟田市動物園(福岡県)が最善例だと思います♪
大牟田市動物園は、「動物福祉を伝える動物園」という方針を徹底することで、魅力と意義深さと集客とモチベーションアップを実現しています♪
詳しくはぜひ私の著作で♪
札幌市円山動物園のゾウさんチームのコンセプトは複数あるのですが、その1つが「ゾウがゾウらしく」!♪
取り組みに際して迷ったり意見が真っ二つに割れた時も、ここに立ち返ることで意見の統一がしやすくなるそうです★
そして、「全員が共通認識を持つ」!★
例えばゾウさんの出産に際してどこまで人が介入するのか?
生まれてきた赤ちゃんの命がかかっていますので、「ゾウさんに任せる」と園として決断することが、今の日本の園館事情ではどれだけ難しいことか。
でも小林さんは諦めませんでした。
まずチームの全員が共通認識を持つのが大変ですが(8名とかおられますので)、コンセプトに沿う判断とはどういうことか、粘り強く話し合います。
ようやく全員納得したところで、獣医師さんたちが同じ疑問や反論を持ちますのでイチから説明し直して、納得=共通認識を持ってもらえるまで努力します。
その後さらに管理職・・・と、ひたすらに説明を繰り返します。
そうした全員に納得してもらうまで説明を重ねるのは本当に大変だと思います。
たいがいの人が諦めます。
でも、小林さんは諦めないんです。
「上司や先輩を説得できないのは、自分の説明不足」という小林さんのお言葉、自分にも本当に必要なアドバイスでしたし、前向きな気持ちになれたので全国の園館人さんに伝えたいです★
そして、説明に説明を重ねて、皆が共通認識を持って取り組める体制を作り上げ、それによって「ゾウさんが動物園でもゾウさんらしく行動できる」を実現させる。
さらに、出産に関して言えば、皆が納得できるだけの環境を用意してあった(広い&地面がふかふかの砂)ということも大きかったそうです。
園館で動物さんに暮らしてもらう以上、人にできる部分は最大限しておくことで、こういう良い効果もあるんだなぁと♪
さらにさらに、コンセプトに沿って判断したことで、万が一うまく行かなくても胸を張って園としての説明ができ、そのこと自体も保全教育になると私は考えています★
・・・という、ものすっごく大事で超絶有効な取り組みのお話が、ご講演のほんのごく一部というのが、小林さんのご講演のすごさを物語ってもいます♪
園館が前進して動物さんと人の状況が前進するために、小林さんが全国各地でご講演されることを願ってやみません★
数年前に講演依頼を小林さんにして、コロナ明けをひたすらに待って実現した私、偉い♪
まさかの初講演だそうで、そのきっかけになれたのも光栄です♪
講演は一度作ればもちろん何度でもできますので、ぜひ、各地で★
いろんな立場の方々がこういう知識を持つことが、園館動物さんたちの応援になりますので、「園館に関係ない立場だし」とか遠慮せず、企画して小林さんに相談してみてください♪
★札幌市円山動物園の飼育員さんたちによる動物福祉向上の取り組みを取材した記事(無料)はこちら!
★シェアピおためし講演会のサイトはこちら♪