そして、ごみ屋敷は要塞と化した | 30代リタイヤ 英会話子育てフィリピン移住戦略

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30代でサラリーマンを辞め、アパート経営を軸に英語教育のため子育てセミリタイヤ生活をフィリピンで実現するまで。
現在進行形のお話です。


castle


週末の午後、俺は大田区へ向かう電車の中にいた。


家を出る前に入居者に電話しておいた。


「○○さん、おはようございます。大家です。


まだ修理の目処は立っていないのですが、


今回の不具合のお詫びをしたいと思いまして、


今からそちらに向かうのでお時間頂けませんか?」


「いや、お詫びなんて、そんないいですよ。


それに、出かけているので今日は会えないです。」


「あれ?シャワーはどうされたんですか?」


「ああ、仕方がないので水で我慢しました。」


「ええ、そうなんですか。本当に申し訳ないです。」


と、言うことで入居者には会えないと言われてしまった。


まあ、いいや。 2階のリフォームの進捗も確認したいし、


型番も調べなきゃいけないし、いずれにしても行かざるを得ない。


6月初旬だったと思う。 まだ梅雨にもなっていないのに、


真夏のような日差しにうんざりしたのを覚えている。


確かにこの暑さなら水シャワーでも全然いけそうだなと思った。


暑いのは苦手だが、この日ばかりは暑さに感謝さえした。




最寄の駅に降りて徒歩で物件まで向かう途中に、


敷金争奪戦で登場したニッカポッカとすれ違った。


向こうは携帯で話しながら自転車に乗っていたので、


俺には気がついていないようだ。


もちろん言うまでもなく格好はニッカポッカである。


もしかしたら、いつもその格好なのか?


あの時俺を威嚇する為の演出じゃなかったのか?


そして、相変わらず子供っぽい声だった。 


もう今更どうでもいいか。


それより俺にはやるべき目の前の問題がある。




現場に到着した。


普段は愛らしい物件が今日ばかりは憎らしくも感じた。


まず1階の様子を確認する。 相変わらずのごみ屋敷だ。


この玄関からどうやって出入りするのかいつも不思議に思う。


その時俺の脳裏にある疑いが生まれた。






外出などしていないのではないか?







俺に会いたくないから外出と嘘をついた可能性もある。


実は今日もこのごみ屋敷に引きこもっているかもしれない。


だとしたら、もう立てこもっていると言った方が適切だろう。


まるでこのごみ屋敷が不落の要塞に思えてきた。


その時である!!建物の裏で物音がした。


向こうには確か給湯器が設置されているはずだ。


恐るおそる近づいてみる。 まさか入居者か?






ニャーッ!







ふぅー。猫か。 ニャンだ驚かしやがって。


1階に人影がないか1周回って確認してみた。


どうやら誰もいないようだ。 ホッとした。


俺は一瞬でも疑いの心を持った自分を恥ずかしく思った。


気を取り直して給湯器を探してみる。 


1階の給湯器なのに2階部分に設置されていた。


明らかに古そうだ。 これでは壊れても仕方がない。


壁によじ登り型番がどこかに書いてないか確認する。


故障した給湯器の型番調査という明確な目的と理由がある。


としても、今の俺はどこから見ても怪しい人に違いない。


大家になってまでこんな泥臭いことをするとは思わなかったぜ。


なんとかして給湯器の型番をメモしすることが出来た。


ついでに2階のリフォームの進捗状況を確認して物件を後にした。


そうだ、お世話になった仲介業者にお礼をしに行こう!



今日はおしまい。明日は皆さんに神を紹介する。


お楽しみに!