Webライブ配信の音声レベル管理 | 写楽ブログ 映像制作/音声制作

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大阪の映像制作/音声制作会社 (株)写楽の社長 木内の気ままなブログです。
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弊社ではWebでのライブ配信の音声レベル管理に

 ・DEVA DB6400

 ・TC Electronic P2 Level Pilot

という放送局用のダイナミクスプロセッサーを使用しています。

 

前職でorban OPTIMODの設定に凝っていた時もそうでしたが、あらかじめプリセットされている設定で納得できるものはないので、全てオリジナル設定です。

 

DEVA  DB6400

新しく導入した機種でまだ細かい部分まで納得できる設定が出来ていませんが、ジャンルごと設定を追い込んでいきます。

 

TC Electronic  P2 Level Pilot

多少古い機種ですが、待機レベルやターゲットレベルを設定できるAGCが優秀。

 

世間の一般的なWebライブ配信の音声は、PAラインをもらって多少調整しただけで全体的に音量が小さすぎたり、音楽は大きいのにトークが小さくて聞こえないようなレベル管理が出来ていないものが多いのが現状です。

生の音楽ライブの配信で音が悪いと本当に残念ですよね...

 

私が放送局で仕事をしていた時に実測したことがありますが、ライブ会場やホールだけでなく、会議室などと比較しても家庭の視聴環境(テレビやPCスピーカー、スマホ)の有効ダイナミックレンジはかなり狭いですから、配信音声は基本的には全パラで会場PAとは別ミックスを作るのが基本で、最終段でのダイナミックレンジの調整も重要です。

 

10数年前 (LS9-32)


弊社ではダイナミクスプロセッサーの設定は音楽ではジャンルごとに変え、トーク中心など配信内容でも調整しています。
一部のFM局のように叩いてつぶして歪ますのではなく、ごく自然なAGCと、叩いていると感じさせない自然な設定作りに血道をあげています=3

 

10年くらい前 (DM1000V2)

 

良し悪しということではなく、「音響さん」と「音声さん」は別の職種で、音響さんであるPA・SRさんは会場のお客さんにベストな音を届けるお仕事ですから、配信先の家庭の視聴環境に適したミックスまでは責任範囲ではありません。

 

また「音声さん」という職種もかなり幅が広くて、フリーのロケ音声さんでマイク数本までしか扱ったことがなく生放送でのミキサー経験がまったく無い人から、若くても生放送の音楽番組で大型卓を使いこなす人までいろいろです。

 

20年前  (PM3000)

 

弊社で使用しているハードウエアの放送用マルチバンドダイナミクスプロセッサーですが、技術会社が自社所有してWeb配信で使用している例は国内では殆ど無いようです。

しかし、あくまで補助であってこれさえあれば良いというものでもありません。

 

生放送(配信)向けのミックスは生放送現場での経験の積み重ね、視聴環境を意識した心配りが重要です。

 

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