マジックと奇術と手品と・・ほか少し★ -3ページ目

マジックと奇術と手品と・・ほか少し★

手品は6歳から始めた。人生の最初の6年間が惜しい。なんてね。

昨日の土曜日はSNM48、つまりサタデーナイトマジック第48夜でした。
もちろん、ゆうきとも氏の主催で駒込マジックルームで開催されている、マジックライブのことです。

いつもはゆうきともさんと庄司タカヒトさんが基本演者として決まっているのですが、今回は昼から庄司さんが仕事の都合でお休み。
というわけで、SNM48本編と、その前のトランプタイム共に、すべてゆうきともさんの仕切りです。

ところで言い忘れましたが、今回のメインゲストは、世界的にも有名な女性マジシャンである、ゆみさんです。
今回はそれが楽しみで、告知されてかなり早期に申し込んでしまいました。
いつもは数日前~前日ぐらいの遅い申し込みになってしまっているのですが。ゆうきさんすみません^^;


今日は、昼から行われるトランプタイムから参加。会場に着くと、ゲストのゆみさんもすでに居られました。
今回はゆうきさんが仕切りということで、最初の1時間ほどは、最近考えているアイデアなどのレクチャーがありました。
21トリック関連のバリエーション3題その他、カードの面白いアイデアが色々。

トランプタイム後半では、やりたい人が自由に演技する時間もあります。
私の番では、隣にいらした峯崎さんからセンチメンタルエーセスの演技をリクエストされました。
これ、Richard's Almanacに収録されているマイケル・スキナーの作品で、最近邦訳が出たんです。
作品自体は私のサイトで取り上げたこともあり、動画も作っていますが、いかんせんそれも1年ほど前の話で、急に振られてもちょっと対応できませんでした^^;
まあそれは次回以降の宿題ということで。
演技のほうは、最近練習していた、サイ・エンドフィールドのスローモーション・エーセスなどを演じさせていただきました。


そんな感じで昼間のトランプタイムは終わりました。
その後1時間ほどの待機を経て、18時からはSNM48の本編。
先に述べたとおり、庄司さんがお休みなので、今回はゆうきともさんと、ゲストのゆみさんのお二人だけです。

最初は司会と自己紹介からの流れで、ゆうきさんの演技。
シンプルで印象的なコインズアクロスから始まり、お誕生日マジック、今日しかできないカードマジックなど、記念日的なマジックが続きます。
お誕生日というのは、この会自体が4周年ということで、その記念も含まれてたみたいです。
記念といえば、今回は48回ですから、あと2回後には50回の節目を迎えることとなりますね。
49回目の日にちやゲストは告知されていますが、50回には何か特別なことを予定されているのでしょうか。
あ、これ、前にも書いたような気がします^^;


その次はゆみさんの登場。
ゆみさんと言えば、2000年のFISMリスボン大会で、ゼネラルマジック部門2位に輝いた経歴をお持ちの方です。
FISMでは大道具以外のステージマジックは、マニピュレーション部門とゼネラル部門に分かれています。
マニピュレーションは、ミリオンカードとかボールやシンブルなど、とくに技術を競うような演目です。
ゼネラル部門とは、それ以外の、いわばステージマジック一般部門。

彼女はそのゼネラル部門で、「森の妖精」をテーマにした詩情あふれる演技で受賞されました。
この演技は、ステージマジックにおいて「見立て」や「物語性」を表現することのパイオニアとなり、その後のマジックの中の、ひとつの潮流を形成する原点となったとも言えます。

その後彼女は、独創的な演技を評価されて、世界各地でのテレビ出演や取材などを受けられています。
世界的な歴史あるマジック雑誌Geniiの表紙を飾られたこともあり、アマチュアでありながら八面六臂の活躍をされる、世界的にも著名なマジシャンの一人です。

ちょっと紹介が長くなりましたが、ゆみさんと言えば上記のFISMアクト、「森の妖精」のイメージが強すぎて、逆にそれ以外の演技を見た記憶がありませんでした。
今回の会場は、演者と観客の距離が1メートルの、いわゆるクロースアップ環境。
「森の妖精」ではない、ここ数年彼女が練り上げられてきた演目の集大成的なものを見せていただけるということで、いやがうえにも期待は高まります。

最初は、淡く優しげな色合いのシルクを使った、6枚ハンカチの演技。つまり、シンパセティックシルクです。
しかし単に結び目が移動するというだけの見せ方ではなく、観客の「思い込み」をテーマにした演技が新鮮でした。
その後は、青いロープを使ったロープマジック。一般的な教授の悪夢の演技から入りますが、その後沢浩氏の作品、3本のロープが2本になり、さらに完全な1本に融合する現象に続きます。
現象が多すぎず、シンプルだけど満足感のある演技。
続いては独特な構成のワイルドカード、ジプシーカースの演技。グラスを使った見せ方が立体的で良かったです。また、プレゼンテーションについても、典型的なジプシーの演出ではなく、オリジナルなものです。

そしてラストは、彼女が結婚式に招かれたときに演じているという、一連の演技。
これはどちらかと言うとステージマジックの演技で、彼女の本領発揮です。
美しいシルクの連続出現から始まり、ファンカードを使った鮮やかなカードマニピュレーションの演技も。この距離で世界レベルのカードマニピュレーションを鑑賞できるというのは至福です。
最後は4枚のシルクを使ったブレンドシルクで締めでした。

全体に、マニアであればどこかで見たことがあるような演目であっても、思わず引き込まれてしまうような演出が加えられています。
さらにそこに、女性ならではの繊細さと、豊富な舞台経験で培われた凛とした美しい所作、それからいたずらっ子のようなチャーミングな茶目っ気が加わります。
演技に引き込まれた10数名の観客は、余韻を楽しみつつ、大きな拍手を惜しみませんでした。


それから最後の締めは、ふたたびゆうきともさんの登場。
昼間のトランプタイムで、私がエルムズレイのEconomy Class Departureを演じていたのですが、ここでゆうきさんの演技でも、同じPoint of Departure系の演目が入っていました。偶然だったようですが。
全体的にカードが多かったでしょうか。
片倉雄一氏のダブルショックのバリエーション的演出で、観客の透視力というか判断力を問う、みたいな見せ方が大変面白かったです。
ほかには、裏色違いのカードを半デックずつ用いた、Do as I doのような現象も印象的でした。

今回はサタデーナイトマジック始まって以来?というぐらいの盛況で、立ち見で人があふれるような状態でした。
そのせいもあるのかどうか分かりませんが、ゆうきさんの演技も、いつもにも増して心地よく流れていたように思えます。
満足度の高いショーでした。
「ペットが死んだら会社休む」に批判も 「仕事への責任感ない」「ゆとりここに極まれり」
http://blogos.com/outline/90854/

記事には詳しく書いてないけど、有給ではなく忌引などの制度を使ったのであれば、それは本来人間の死亡を対象としたものだから、不適切とは言える。
しかし、普通に有給休暇を使ったのであれば、別に文句を言われる筋合いはない。

嘘をついたのが問題という意見もあるが、有給には本来理由は問われない。
会社側が、有給取得について理由を問いただしたのならば、それは会社が不適切。
聞かれもしないのに、本人が理由を述べてしまったのだとすれば、本人の認識不足ではないかな。

繁忙期で、どうしても有給をずらすことが困難な場合に、話し合うという流れはあるけど。
それでも、個人の価値観はさまざま。
そんな理由は会社を休む理由にならない!と他人が断罪するのはおかしいと思う。


あと、休むのはいいけど、休んだ間にフォローしてくれた同僚や上司への感謝を忘れてはいけない、という意見もある。
私としては、これもどちらかといえば要らないように思う。
もちろん、人間同士の潤滑油のようなもので、挨拶程度にお互いに感謝しあうという関係は望ましいものだけど。
休暇を取った相手に対して、周囲は一方的にフォローしてやったのだから、相手は感謝を示すべきだし、場合によってはおみやげなどの物品も差し出してしかるべき、などと言い出すと、むしろ弊害になる。

有給休暇はそれぞれの立場に応じて公平な権利として与えられているもの。
みんながその権利を消化するようになれば、休んだときのフォローなんてものは、お互い様ということのはずだ。
感謝が必要とか、あいつばっかり休みやがってみたいな感情が芽生えるのは、このバランスが崩れている結果生まれているだけのものだ。

相互感謝は悪いものではないが、あまりそれによって縛るような環境というのは、有給取得率を下げてしまう要因となりうる。
ワークライフバランスの崩壊にもつながる。


そもそも日本人的感覚では、休日を「返上」する、と表現するように、休みは上から与えられるものという意識が強い。
つまり、労使関係が成立した時点で、労働者の身柄や時間はすべて仮に会社の管理下に入る。
その中から適宜、必要に応じて上からの意思で、休日や休息時間を与えてもらうと。
この感覚ならば、休暇の間であっても、その人は暗黙的には会社に拘束されており、労働義務を恩赦されているだけの状態ということになる。
この感覚ならば、休みを頂いたことに感謝しろと言いそうになるのも無理はない。

しかしどうなんだろう。
労働契約というものは本来、別に全人生を売り渡すものではなく、業務を遂行するための限られた時間だけを切り分けて、会社に販売するものであるはず。
つまり、休暇というのは元々本人が持っている時間の中から、会社に販売した時間以外の残りの時間。
本人が元々保留している、会社に属する要素の無い時間なのだ。

ためしに休暇中の人間は、全く会社とは無関係な第三者と同じだと見なしてみればどうだろう。

例えば道路工事をしている職人が、道行く無関係な通行人に対して、こんなことを考えるとか。
「俺はこいつらのやらない仕事を引き受けてやっているのだ、こいつらは俺に感謝すべきだ」
こんなことを思う人は居るかもしれないが、少なくとも客観的な正当性はないだろう。

業務中はもちろん、お互いに精一杯業務に集中する。
しかし休暇を取っている最中の同僚については、上の例の通行人のように、業務に関しては無関係な存在と見なす。
このぐらいのドライな意識のほうがよいのではないか。
当ブログで何度も書いていますが、一昨日の火曜日(7月8日)は駒込マジックルームの「ともの会EX」に参加してきました。
ここ最近の私の課題は、カップ&ボールのブラッシュアップです。

ここ数ヶ月連続してこの会で演じてきて、今回あたりでだいたい目指す形が見えた感じです。

ハンドリングや見せ方のうえでの課題はおおむね出尽くし、それらに対する解決策も見えました。
あとは、この方向性を保って、自分の血肉となるべく練習を続けます。

それから、セリフ回しにおいてはまだ若干、その場のフィーリングに任せている部分があります。
もちろん、ある程度の流れは固めていますけどね。
セリフについても何箇所か、私の手順において外せない効果的なセリフを指摘していただいています。
それらを守りつつ、全体のリズムを崩さないように、きっちりと毎回言うべきセリフを台本として確定しておきたいところです。
もちろんマジックは生ものですから、決まりきったセリフを絶対に崩さないというのではなく、臨機応変さは必要ですけどね。

今回新たに修正すべき課題として挙げられた点の覚え書き
(私的なものなので、あまり第三者には分からないかもです^^;)

・冒頭でカップを取り出す場面では、ウォンドは手前に横に置く。
・同上、袋はあまり遠くに置かない。ウォンドの右端付近に置く。
・最初にカップを3つ並べる場面では、右手でカップの側面をつかむのではなく、底を掴むようにする。
・3つのボールを消してゆく場面では、変な視線の小細工をしない。
・Striking Vanishの前には、視線の動き等、あえて不自然さを演出してもよい。
・観客に手伝ってもらう場面では、すぐに戻らせるなら立ってもらったままでよいかも。もしくは手順の最初から最後まで、横で座って見てもらう。角度の問題で判断。


まだ先の話ですが、11月にこの「ともの会EX」の発表会が予定されています。
私も今回初めて参加させてもらう予定にしていますが、今のところここでブラッシュアップしたのは、カップ&ボールのみです。
とりあえずカップ&ボールについては今回までで、一応の完成としてもよい気がしています。

発表会までにもう1つぐらいは、何かの手順をこの会にかけて磨きたいところです。

さて何の手順にしようか。
今までにやってきた汎用的なレパートリーの中で、きちっと客観的に磨きたいものと言えば……
リンキングリング(大)あたりでしょうか。

でも、発表会の場でリンキングリング大とカップ&ボールを続けて演じるのも、ちょっと変ですよね……