原始のマン 1993.5.21 試写会 | ギンレイの映画とか

ギンレイの映画とか

 ギンレイ以外も

 エンシノというのはたぶん地名で、主人公の通っている高校がエンシノ高校というのだった。California Man というのが原題で、それを原始のマンと邦題をつけた。これは思いつきそうな題名だが、本当につけちゃったんだね。

 

 超ノー天気な高校生二人がじぶんちの庭にプールを作るために掘り返していたら、なんと原始人を掘り当ててしまった。シベリアでマンモスが氷の中から発見されたことがあるから人間も同じように見つかることもありうる。

 

 でも厳寒の地ではない暖かなカリフォルニアで、地下を2、3メートル掘っただけであのような状態で見つかるわけがない。もっとも、こんなことを真剣に学術的に考察して作っているわけではないから、ばかばかしく映画に乗ってしまえば良いのである。

 

 だが私はまったくだめだった。ばかばかしいからだめなのではなく、きっと私の年齢が垣根になってしまっているのだろう。もう年なのだから、こんな映画は見る前から切って捨てなくては。と思ったけれどブレンダン・フレイザーが原始人らしく見えなくもない。誰かの思いつきの話だろうが、そこをなんとか映画にしたのもアメリカ映画らしい。全てを受け入れる気持ちで受け入れよう、と気持ちを入れ替えた。

 

 地面を掘り返すと何かが見つかる。これは真実、しかも時代順に深ければ深いほど過去のもの。うちの近くは埋め立て地で、掘ってもあるのは貝殻くらいだろう。人類の遺産はおろか原始人もいるわけない。徳川の隠し金も夢の話。地下には何かはある、でも金目になる宝はない。

 

 こういう映画を見ると、反動でお気に入りのを見ずにはいられない。そして映画を見続ける。良い映画を見ても、悪い映画に遭遇しても、どちらにしても次ぎなる映画は必需品なのだ。

 

 でもなんだかんだ言っても楽しく見られたんで良しとしよう。アメリカ映画は当たりは少し、ハズレは多い。少しの当たりにとんでもないお宝がある。今日のはハズレだったのでしょう。

 

監督 レス・メイフィールド

出演 ショーン・アスティン ブレンダン・フレイザー ポーリー・ショア ミーガン・ウォード ロビン・トゥーニー マイケル・デルイス パトリック・ヴァン・ホーン ダルトン・ジェームズ リック・ダコマン ジョナサン・クアン マリエット・ハートリー リチャード・メイサー

1992年