今世界で流行していて、今度のオリンピック開催地ブラジルでも流行中のジカ熱は、蚊によってジカウイルスが感染することでおこります。このウイルスは1947年にアフリカのウガンダにあるジカという名前の森に住むサルから分離され、その後人間にも病気を起こすことがわかりました。

 

当時は現在の大流行を予想することは難しかったと思われます。

 

ウガンダのジカ森にある看板。ジカのスペルが、現在使われるZikaでなく、古くからの呼称のZiikaになっている。Ziikaはウガンダのことばで「草ぼうぼう」という意味らしいです。写真はニューヨークタイムズのHPから。

 

 

先日そのベネズエラに、中国から100トン近くもの医療物資が空輸されたそうです。

 

中国の医療援助の一環で、輸液免疫グロブリン製剤(ジカ熱の合併症の一種であるギラン・バレー症候群の治療薬)が送られたそうです。ちなみに免疫グロブリン製剤は10度以下保存が原則ですが、ちゃんと保冷されてるのかしら?

 

5月28日に中国からベネズエラに到着した医療物資。写真は新華社のHPから引用。

 

医療物資の支援もとてもいいことです。

 

しかしそれだけでなく、蚊の駆除のための人的、金銭的支援があるともっといいですね。今回の物資は発生した患者さんの治療には有用ですが、病気の拡散を防ぐ蚊の駆除対策には役立ちませんので。

 

 

また先週、北京で3例目のジカ熱患者さんがみつかりました。中国本土全体で20例目です。武漢の男性で、以前発見された多くの中国人患者さんたちと同じく、べネズエラで感染発症し、飛行機で北京に戻ったところで隔離されました。

 

ベネズエラには商工目的で多数の中国人がいますから、中国政府も本気で医療支援するのでしょう。今後も継続的に支援してほしいものです。

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*ベネズエラと中国の関係については以前の記事(こちら★)もみてください。

**ギラン・バレー症候群についてはこちら※をみてください。